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読んだ本の感想あれこれ。
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ab352211.jpg発行年月:2007年1月


人生には4つの小さな学校(スコ-レ)がある。
家族、恋愛、仕事、そして---------

骨董品店の三人姉妹として生まれた麻子は、欲しいものを人と最後まで争ったことがない。すぐ下の妹、七葉のように欲しいものを人に渡さないほどの執着がない。親友のように仲のより七葉は美しい子で、そのため子供の頃から可愛さで勝負することはあきらめていた麻子だったが、骨董店で父親から美しいものを見せられて育った審美眼が認められ、繊細な感受性を持った女性に成長していく。
丹念に重ねられた日常の描写から立ち上がる瑞々しさに定評がある著者初の書き下ろし長篇。


                                    (光文社HPより)

 宮下さんの作品は前にも2つほど読んでいるかな?
心理描写がやはり上手い!

物語は4部制で、麻子の成長を順番に追う形。
NO・1では、中学生になったばかりの麻子。姉妹のなかでは大人しく、すぐしたの七葉のように強く主張したりは出来ない。なんだかどれを取っても七葉には負けている感が強い麻子。
一番下の妹、沙英とは年がかなり離れているので、いつも面倒を見てあげるべき子と思っている。
友達の好きな人と自分の好きな人が同じ!?と少々、複雑な心境になったり。

要するに、良い子なのです。麻子は。
そして長女らしい長女かな?


NO・2では、共学の公立高校に進学した麻子。
いとこの槇にちょっぴり恋心を抱いたり・・・・・でも妹の七葉も同じ気持ちなのだと気づいて、またまた複雑な心境に陥る。


NO・3では、国立大学の英文科に進学した麻子。
七葉から離れよう・・・いつまでも負け続けてしまうという思い。
初めて男子から「可愛い」と言われてもすぐに本気にせず・・・何十回目に同じように言われて初めて向き合い付き合うことに。
そうそう!男子がこのくらい強引なくらいじゃないとダメね、この子は・・・なんて思ったりして^^;

卒業後は、貿易会社に勤め、いつのまにか恋人は別の人に。
この男子も告白したみたいで・・・・あれれ?本人が思うのと違って、魅力のある子なんだ!と気づく。
しかし、週末も仕事でなかなか恋人と会えず・・・・「このままの状態が続くなら。。。仕事を辞めれば?」の言葉を境になとなく溝が出来たかんじで付き合いは消滅。
自分も好き!と強く思える相手には、まだ出会ってないんでしょうね・・・・。

現場を先ず学ぶの会社の方針で靴屋の販売員として2年働く。
職場の人たちに恵まれ、最初はうまく溶け込めないが少しずつ、仕事の面白さを実感していく過程が良かった!


NO.4では、会社の本社に配属が変わり、靴屋の現場から事務仕事に。
ここでも最初は要領を得ず、四苦八苦の日々。
しかし、真面目に取り組み、あるとき、イタリアの買い付けに同行することが決まり、上司たちとイタリアに。
彼女は靴の買い付けを任される。
不安いっぱいでの買い付けだったが、2年間靴屋で培った販売の経験が役立ち、途中からは、買い付けが楽しくて仕方なくなる彼女。
それを同行していた先輩が見ていて褒めてくれる。

自分のことを見ていてくれる。わかってくれていると思える男性がそばにいてくれるっていいな~。
初めて、麻子自身が好きだと思える男性かな?このまま上手くいけばいいのになぁ~と思いながら読んでいました。

そしてラストは、本当にステキ。

ず~っと読んでいると彼女の頑張りを見守り続けた応援者の気持ちになるので、彼女には、きっと幸せな未来が続いていくんだと思える感じは嬉しかった!


★★★★★



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