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読んだ本の感想あれこれ。
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88c1b9cb.jpg発行年月:2011年5月

奇妙な味とやわらかな幸福感の恋愛小説集


☆「一実ちゃんのこと」一実ちゃんは、「私、クローンだから」と言う。父がクローン研究に携わっていて、19年前亡くなった母を「母株」にして一実ちゃんは誕生したらしい。 
☆「ユモレスク」17歳のハナのイイダアユムに対するコイゴコロは見事に破れた。「私、玉砕?」。
☆「エイコちゃんのしっぽ」「しっぽがあるんだ」とエイコちゃんは言った。エイコちゃんは女だけのガソリンスタンド、あたしは市場調査の会社で働いている。
☆「壁を登る」母はときどき「妙なもの」を連れてくる。最初はおばさんとその息子。次におじいさん。三番目に五朗が来た。「何者?」と聞いたら「わたしの弟」と母は言う。
☆「金と銀」治樹さんは泣き虫でのんびりしていた。彼とばったり出くわしたのは大学生のときだ。治樹さんは絵描きになっていた。
☆「夜のドライブ」40歳のわたしは、ある日、母を誘って車で温泉に出かけた。旅館に泊り、真夜中、母がわたしを呼んだ。「ねえ、夜のドライブに行きたいの」。
☆「天頂より少し下って」45歳の今まで、真琴は何人かの男と恋をした。今つきあっている10歳年下の涼は柔らかげな子だ。涼は真琴のことを「猛々しい」と言う。

                                          (小学館HPより)

7つの短編集。
過去に発表されているものをまとめた1冊みたいだけど、幸いまだ読んでいないものばかりだったので嬉しかった♪

最初の「一実ちゃんのこと」は、驚きの設定。
ちょっとSFチックなかんじで可笑しかった。
将来、クロ-ン人間も誕生しちゃうのかなぁ~?


好きだったのは、最後の2作。

「夜のドライブ」と表題作の「天頂より少し下って」。

「夜のドライブ」は、母親と娘の話。
「天頂より・・・」は母親と息子が出てくる話。

わたしには娘が二人なので、「夜のドライブ」の話の方が感情移入しやすかった。
将来、娘とこんな風にドライブ出来る関係になれたらいいな。
娘に老いた自分を見て涙して欲しくはないけれど・・・・そういう優しさはいいものかも。

「天頂より・・・」の母親は、自分より11歳年下の恋人が居るという設定だし、息子に感じる気持ちもちょっと理解できない部分ではあったけど、45歳でこんな風に楽しく生きていられるのは、ちょっと羨ましいかも。

でも二つの話とも旦那は他界してるのよね。
そのあたりは、ちょっと寂しいかな~?


ササッと読めて面白い短編集でありました。
次は長編小説を読みたいな。


★★★
 

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