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読んだ本の感想あれこれ。
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515B-cLiD-L__SL500_AA300_.jpg発行年月:2011年5月


甲坂礼司、釜ヶ崎で働く青年。二谷結子を主人公に小説を書いてくれと頼まれる。二谷結子、二谷啓太の妻。神戸・三宮のホテルに一人で住み、つかみ所がない女。二谷啓太、チープ・ルネッサンスを標榜するホテルチェーンのオーナー。小説の依頼主。大輔、甲坂礼司に小説書きのバイト話を持ってきた大学生。礼司に神戸の住まいを提供。松ちゃん、釜ヶ崎の名物男。礼司が頼りにし、なにかと相談するおっちゃん。敦、二谷結子の弟。興信所経営。結子のためなら何でもする直情型の気のいい男。震災前夜、神戸と大阪を舞台に繰り広げられる冒険恋愛小説。
3年ぶり、著者の新境地を開く渾身の長篇書き下ろし。

                                         (筑摩書房HPより)


物語の最初に語られること。
「この女」という小説を書いた主人公の男性は、15年前の震災で行方不明らしい。
15年前の震災というと、阪神大震災だろう。

そして、すぐにこの小説「この女」を書いた男性・甲坂礼司の物語が始まる。
どうして小説を書くようになったか?
それはすぐわかるけど、この偶然の頼まれごとが、礼司の生き方も変えていく。

「この女」と言われる女性・二谷結子の生い立ちは、重い。
けれど、そんなものに負けていない力強さがある。

礼司の生い立ちも結子と似ているものがあって、二人がお互いを支えにしていく様子は自然なかんじ。

大阪の釜ヶ崎地区が舞台になっていて、小説を読みながら、実際はどうなのかな?なんてちょっと考えてしまった。
著者は、実際、そこで野宿者支援活動をしている方に協力をいただいたと最後に述べていた。

過去に苦労した二人の男女が、新たな地で二人でがんばろうと決意したところで物語は終わる。

読み終えて・・・もう一度、最初に戻って読み返してみた。

震災後、行方不明というけれど・・・・どこかで幸せに二人で暮らしていてくれたらいいな~。
なんて思った。


★★★


 

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