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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2022年5月


かけがえのない人間関係を失い傷ついた者たちが、再び誰かと心を通わせることができるのかを問いかける短編集。
コロナ禍のさなか、婚活アプリで出会った恋人との関係、30歳を前に早世した双子の妹の彼氏との交流を通して、人が人と別れることの哀しみを描く「真夜中のアボカド」。学校でいじめを受けている女子中学生と亡くなった母親の幽霊との奇妙な同居生活を描く「真珠星スピカ」、父の再婚相手との微妙な溝を埋められない小学生の寄る辺なさを描く「星の随に」など、人の心の揺らぎが輝きを放つ五編

                  (文藝春秋HPより)


5つの短編集。
それぞれの主人公たちに、がんばれ!とエールを送りたくなるようなお話。


<真夜中のアボカド>
32歳の綾は、婚活中。マッチングアプリで親しくなった男性と会い
良い感じになるのかと思ったら・・・
双子の妹が急死し、その恋人だった彼とは飲み友達のようにあっている。


<銀紙色のアンタレス>
16歳の真は、夏休みは祖母の家で過ごすことに決めていて予定通り
祖母の家で、海で泳ぐ毎日を満喫。
そこに幼馴染の朝日も泊りにくる。
祖母の家の近所のおばさんの家に来ている娘と孫。
その娘のたえに恋心を抱き・・・・


<真珠屋スピカ>
みちるの母は2か月前に交通事故死。
中学になってすぐに小2まで住んでいたこの町に越して来た。
小学校時代の仲良しは、皆、私立中に進学し、学校に馴染めず
虐めも受けている。
今は保健室登校。
そして、みちるには母の幽霊が見える。言葉は交わさないけれど
ジェスチャーで意思疎通ができる。
ある日、流行っているこっくりさんをやるからと屋上に誘われて・・・


<湿りの海>
沢渡は37歳。
妻は突然、好きな人とアリゾナに行くと3歳の娘を連れて出て行った。
マンションの隣の部屋に女性が3歳の娘を連れ越して来た。
その親子と親しくなる沢渡だが・・・


<星の随に>
小学4年の想。
両親が離婚し、新しい母親・渚と父との間に生まれた赤ちゃん海と暮らしている。
渚は子育てに疲れていて寝不足ぎみ。
帰宅してもドアストッパーが外されていないため中に入れない日が
続くため、夕方までマンションのエントランスで星の図鑑を眺めて時間を
潰すことに。
そんなとき、同じマンションに暮らすおばあさん・佐喜子さんが自分の
部屋で待てばいいと言ってくれる。



最後の話が一番、印象に残った。
表紙の絵もたぶん、想君でしょう。
小4なのに、気遣いの出来る優しい良い子だな~。
こんなにいろいろ、気を遣って考えて、泣けてきた(/_;)
きっと素敵な青年に成長するだろうなぁ~。



本を半分くらい読んだ頃、ニュースで直木賞受賞を聞き、嬉しかった!
受賞にふさわしい、素敵な短編集でした!
おめでとうございます!


                    ★★★★★



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