忍者ブログ
読んだ本の感想あれこれ。
[2614]  [2613]  [2612]  [2611]  [2610]  [2609]  [2608]  [2607]  [2606]  [2605]  [2604



発行年月:2022年1月


それは、血のつながりより深い愛
真面目な女子高生、美優は予期しない妊娠をしてしまう。堕胎するには遅すぎると、福祉の手によって奥多摩にあるゲストハウス「グリーンゲイブルズ」に預けられる。そこには、明良と華南子という兄妹が、深刻な事情を抱えた子どもたちの里親となって、高齢の母、類子と暮らしていた。貧困、未婚、虐待、難しい背景をもつ里子たちを慈しんで育てる彼らにも、運命に翻弄され絶望を乗り超えた苦しい過去があった。
話題作『展望塔のラプンツェル』に続く、家族の在り方に迫る物語。

                   (光文社HPより)




望まない妊娠をしてしまった17歳の美優。

父親を激怒させ、家から出て途方に暮れてビルの屋上から飛び降りようとした
瞬間、声を掛けられ、それが運命の出会いに。


冒頭の話で、美優の父親に怒りが沸いた。
その言いなりになっている母親にも・・・。
そして相手の高校生男子にも!
こういう時、女の子は一人で何もかも抱えなきゃならないなんて。


でも、飛び降りる前に間に合ってよかった!
家族ではないのに、親身になって美優の立場を思いやり、手助けする千紗に
出会えて本当に良かった。
千紗の紹介で里親として子どもを預かっているグリーンゲイブルズという
兄と妹、その母親が運営している家に身を寄せることに。


グリーンゲイブルズの経営は主に兄・井川明良と妹の西村華南子
2人の手助けの母親・西村類子。

この3人には、ちょっと複雑な事情もあるのだけど、良い家族。

千紗が住むまえからいる
中2の久登、小2の未来(ミク)、4歳の太一。
ミクは、親が誰かわからないので華南子の養女となっている。


千紗も明良も子どもの頃は辛い境遇にあった。
それでも助けてくれた大人たちが居たからちゃんと前を向いて自立することが
出来ている。


世の中、こういう子どもたちがどのくらいいるんだろう。
一人ぼっちで苦しい状況に声をあげることもなく必死に耐えて生きている子ども
たちのことを想像すると本当に心が痛む。


助けてほしいと声をあげることが出来る場所の存在をこういう子たちに
知らせるにはどうしたらいいのか?
色々、考えさせられた。


美優がラストで、自宅に帰れたのは良かった。
やはり自分の家で本当の家族が見守ってくれるのなら安心。
生まれる子どもにも幸せな未来が待っていると信じたい。



表紙の木彫りの造形が素敵。



                        ★★★★★
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
mail
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
secret (管理人しか読むことができません)
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4
7 8 10 12 13
14 19 20
24 26 27
28 29 30
メ-タ-
kyokoさんの読書メーター
カテゴリー
フリーエリア
最新コメント
[09/20 kyoko]
[05/23 のぶ]
[09/15 kyoko]
[09/14 ひろ]
[03/06 kyoko]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
kyoko
HP:
性別:
女性
自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;

バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
フリーエリア

Copyright (c)本を片手に・・・ All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  image by Night on the Planet  Template by tsukika

忍者ブログ [PR]