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発行年月:2021年6月


大人になる途中で、私たちが取りこぼし、忘れてしまったものは、どうなるんだろう――。封じられた時間のなかに取り残されたあの子は、どこへ行ってしまったんだろう。
かつてカルトと批判された〈ミライの学校〉の敷地から発見された子どもの白骨死体。弁護士の法子は、遺体が自分の知る少女のものではないかと胸騒ぎをおぼえる。小学生の頃に参加した〈ミライの学校〉の夏合宿。そこには自主性を育てるために親と離れて共同生活を送る子どもたちがいて、学校ではうまくやれない法子も、合宿では「ずっと友達」と言ってくれる少女に出会えたのだった。もし、あの子が死んでいたのだとしたら……。
30年前の記憶の扉が開き、幼い日の友情と罪があふれだす。
圧巻の最終章に涙が込み上げる、辻村深月の新たなる代表作。

                    (文藝春秋HPより)



ミライの学校跡地から、少女の遺体が発見という衝撃から始まり
その少女が居た時代に、少女と同じ時を同じ場所で過ごした子どもたちの
話へと移る。


ミカは、学校内で生活している。
そして、自分よりずっと年上のシゲル君のことを慕っている。

ノリコは、同級生の親子から誘われて夏の間、1週間の体験としてミライの学校に
参加。
学校では、特に親しい友達はいないので、誘ってくれた友達と仲良くなれる
チャンスになればい嬉しいなと思いながら・・・・。


ミライの学校では、大人と子どもは別々に住み、学校内で母親が教師として働いている
子どももいる。


ノリコは、突然、生理になり困っているところをミカに声かけして貰い、
巧くその場をしのぐ。
優しい言葉をかけてくれるミカのことが好きに。
ミカから友達だと言われ嬉しかったけれど、次の夏の体験では、ミカに
姿がなかったのが哀しかった。


大人になって・・・
ノリコは弁護士として働いている。
そこに未来の学校の女児遺体発見に絡んでの仕事をすることになる。


亡くなった女児は誰なのか?
ミカ?
その予想は外れてホッとする。


そして、大人になったミカとノリコは再会する。


亡くなった女児とミカとのやり取り、なぜ、女児は亡くなったのか、直接の原因は
わからないけれど、ミカは自分のせいだとずっと胸を痛めてきた。


大人が居ない場所で起きてしまった悲劇だけれど、それを隠蔽した大人たち。
自分たちの居場所を守るために。
しかし、ミカに心は置き去りにされてしまった。


大人の理想とか思惑に振り回される子どもたち。

ラストは、ミカとノリコがあの夏の思い出を大事に思いながら大人になって
いたんだと思えたこと。
2人が今後も親友として、ずっと交流を続けていけるだろうと思えたのは
救いだった。


読み応えある1冊だった!



                       ★★★★
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