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発行年月:2016年8月


 これまでで一番愛おしい男を描いた――桐野夏生

自分はかなりのクラスに属する人間だ。
大手一流銀行の出身、出向先では常務の席も見えてきた。
実家には二百坪のお屋敷があり、十年来の愛人もいる。

そんな俺の人生の歪(ひず)みは、社長のセクハラ問題と、
あの女の出現から始まった――。


還暦、定年、老後――終わらない男”の姿を、
現代社会を活写し続ける著者が衝撃的に描き切る!


                  (講談社HPより)




還暦目前の薄井正明。

元銀行員で出向先の女性衣料製造小売り業の「OLIVE」が急成長し
そのまま役員として留まっている。
さらに上の地位にも昇りたいという野望も抱きつつ・・・・


まあ、よく居そうなかんじの男性像。
お金と地位にもある程度恵まれて、愛人との関係も保ちつつ
男だったら薄井みたいな暮らしぶりを羨ましく感じるんだろうなぁ~。

でも、妻が連れて来た夢で占う長峰栄子、そして会長の娘婿である社長のセクハラ問題
を穏便に済ませる仕事に関わっていくうち薄井はどんどん窮地に追い込まれていく。


なんともバカな男と冷静に読めて可笑しい。
男性が読めばまた違う感じ方かもしれないけどね~。


桐野さんが、愛おしい男性を描いたという意味もちょっとわかる。
自分の身内に居たら嫌だけど、確かに憎めないかんじ^m^

最初から最後まで面白かった♪

表紙の絵はちょっと嫌だけど・・・^^;


                         ★★★★★
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