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発行年月:2016年6月


 
ふいに思い知る、すぐそこにあることに。
時に静かに、時に声高に――
「死」を巡って炙り出される人間の“ほんとう”。

直木賞作家が描く「死」を巡る10の物語。

                (祥伝社HPより)



どの話にも「死」が出てきて、それによって引き起こされる人の感情を
描いている。
平穏から不穏に移行するような、なんだか心がザワザワするような物語たち。

表題作の<赤へ>は
夫が病死した後、娘夫婦と一緒に暮らしたミチ。
が・・・娘は同居から3年目、浴室で自ら手首を切り自死。
ミチと娘婿の関係がギクシャクし、ミチは介護付のマンションに引っ越すことに。

娘婿との何とも気まずい空気感が読んでいて、ひしひし伝わって来た。
こんな老後嫌だなぁ~

他の話も実に暗くて気が滅入る話だった。
でも<死>は避けられないし、こんなこと実際に幾らでもある話なのかもね。

気は滅入るけれど、短編集なので、一応、気持ちを入れ替えて次の話に
夢中にはなれたけど。。。^^;


                       ★★★
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