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読んだ本の感想あれこれ。
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8de94b72.jpg発行年月:2008年11月


マコ25歳、コマコ5歳、逃避生活のはじまり。
ママに必要とされていることがコマコの誇り。


直木賞受賞後初の書き下ろし長編。




物語は二部構成になっていて、第一部「旅」では、何かから逃げるため、点々を住む場所を変えて暮らす母子の暮らしが描かれている。
そして、第二部「セルフポ-トレイト」では、母から離れて暮らし、大人に成長するコマコの様子が描かれている。

第一部の母子の逃亡生活を読みながら・・・「あれ、こんな話前に読んだっけ?」と思ったら角田光代さんの「八日目の蝉」に似てると気づきました。
こちらは、本当の親子なんですが、コマコが痛々しい。
お互いがお互いだけを必要としている関係なのですが、母親が時々、コマコに対して虐待をする。
でも、その様子は実に淡々と描かれているので、こちらにコマコの辛さはあまり響いてこないのが救いでもあるのですが・・・。
コマコにしてみれば、そんな母親でも、唯一頼れる人なわけで、自分の存在が母親にとって必要ならば逆に誇りであり、やはり大好きとも考えている。う~ん・・・・健気で痛々しくて辛いです。
そんな暮らしを中学生くらいまで続けて・・・・あるとき、突然、一人になるのです。

そして、第二部「セレフポ-トレイト」では、高校生になるコマコ。
今まで学校に通っていなかったので初めての学校を体験。
父親が実は社会的地位も高い人(大学教授で学者だったかな?)で、ずっとコマコを探してくれていて引き取られるのです。
経済的に守ってくれる人が現れるのですが、コマコの暮らしぶりは破天荒。
高校卒業後、バイトする文壇バ-に集まる、作家や編集者で知り合う人々がコマコにはラッキ-だったでしょう。
そこのバ-でママが気に入っている遊び「嘘しか言ってはだめのゲ-ム」で、コマコが語るお話。
それは、自分が今まで経験したことが軸になったお話で、それがキッカケでバ-の片隅で文章を書くようになり、やがて作家として成功するコマコ。
だが、演じなくてはというおかしな迷宮から行き当たりばったりで出奔。
自分から幸せから遠ざかるように・・・。

しかし、最後は、コマコに理解を示し、支えてくれる人たちにより割りと平凡に落ち着く。

コマコの担当編集長、是枝とその奥さん、温かくていいなぁ~。


破天荒な行いも、接する人が変われば変わるってことかな?
もっと最後まで、ハチャメチャな人生の方が物語的には、面白かったと思うけど、こういう風に落ち着いてくれて、少しホッとした部分もありました。

★★★

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ラブラブラッキ-さんへ
わたしもこれが2作目です。
以前は「荒野」を読みました。
この作品とちょっと違って、かわいい女の子が少女から大人に向かう段階を描いた作品で、なかなか良かったですよ。

直木賞受賞作品「私の男」も気になっているんですけどね。そのうち読んでみようかな?^^;
kyoko 2009/04/14(Tue)15:07:46 編集
無題
桜庭一樹はまだ読んだこと無いんです。
すっごく気になってる作家さんではあるんですが。
いつかは読んでみたいです♪
ラブラブラッキー 2009/04/14(Tue)13:03:08 編集
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