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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2017年8月


 1985年、当時は「人体実験」とさえ呼ばれた臓器移植。最先端の医術を学ぶために渡米した三人の若手医師を待ち受けていたのは、努力も夢も報われないシビアな命の現場だった。苦悩し、葛藤しながらも、やがて日本初の移植専門外科を設立する彼らを支えた想いとは……。命と向き合い、不可能に挑戦し続ける医師たちを描く感動作。

                     (新潮社HPより)




面白かった!
谷村さん、凄いな。
医者じゃないのに、すごくいろいろ取材して勉強して書かれたんだろうな。

一応、医療に携わっている身ですが、移植については知らない部分も多く
勉強になりました。


難しい話のなかでも、少しあった凌子とサワダの恋バナは切なくて
ジ~ンとした。


最後の著者のあとがきも良かった!


                       ★★★★★
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発行年月:2014年9月

人を愛すること、想うことは、どこまで透明でありうるだろうか。

 構想7年――志摩半島を舞台に、代表作『海猫』以来、海に生きる人たちに取材した傑作長編。

 

 幼い頃に母を亡くし、大海女と呼ばれた祖母のもとで志摩の漁村に育った野井山孝子は、その地に生まれた女の宿命として、高校卒業後は海女となるはずだった。しかし、神主となるべく修行を積む白川武雄との邂逅によって、ふたりの透明な魂は響きあい、孝子は定められた生き方と、ひとりの女性としての目覚めの狭間で揺れうごく。

 己の体ひとつで海の底から生きる糧を獲る少女と、伊勢神宮の伝統ある志摩の神社の跡取りの青年とが出会ったとき、運命はふたりを思いもかけぬ方向へと導いていく――。

 志摩の美しい自然の中で紡がれる、あまりにも清らかで切ない恋愛小説。

                  (PHP研究所HPより)




切ない恋愛小説でした。
代々海女をしている家に生まれ、自身も海女になることを選んだ孝子。
最初に会った時から、惹かれるものがあった神主の修行中の武雄との恋が
成就しないんだろうな・・・・・と読みながら思いました。

本人同士の気持ちが優先出来ない事情あり・・・・切ない(/_;)。

武雄との恋は上手くいかなかったけれど、孝子のことをずっと想っていた
新助(いがぐり君)と幸せな家庭を築いて正解!と思っていたら・・・・


海女として生きる女性の強さと哀しさ。
生まれた美福ちゃんがどうか幸せでありますように・・・。


一気読みできる面白さだったけれど、なんとなく後味の悪さが残るのは
なんでだろ???


いそぶえとは、海女さんが漁の途中でする呼吸音らしい。
海面に顔をだし、素早く呼吸をしてまた潜る。

そんな呼吸の音だそうで、人それぞれ、音が違うのだとか。


海女さんの漁の様子見たことないので、機会があれば見てみたいな。
そしていそぶえも聞いてみたいと思いました。


                        ★★★
 



発行年月:2014年11月


 七つの哀しみや諦め、その果てに……。
遠く遠くなのかもしれない明日を信じて

私はもう、可哀想なんかじゃない――「哀しいよ」

自分の心は放り出されたまま――「あの海の前で」
待つだけじゃ、何も守れない――「ストーブ」
あと一言が、どうしても言えない。
いつもの電車は、とっくに行ってしまった――「巣箱」
この水を涸らしてはいけない――「Fountain」
待っているのは客などではない――「ボルケイノ・ホテル」
誕生日の給油、6888円。ちょっと、ぞろ目。
給油する場所なら、決めてあった――「六本木給油所」

                    (光文社HPより)



既に発表された過去作品を集めた短編集でした。
全部、読んだことなかったので、十分楽しみましたが・・・。
そろそろ大人の恋の長編作品をまた読みたいな~。


7つのお話は、叶わなかった恋の話が多かった。
切ないかんじ。
最初の<哀しいよ>は、すごく心情がよくわかった。
うんうん、哀しいでしょう・・・と思った。


表題作の<ボルケイノ・ホテル>は、ひなびた旅館を父親に代わって
ひとりで営む女性の話。
田舎の旅館に訪れる支局勤務の新聞記者たちとの付き合いをあれこれ回想。
一番、思い出に残る柳田の訃報を新聞で知る。
見つけたのは東京から帰省中の弟。

こんな状況に置かれたら主人公の茉祐子みたいになるのもわかる。
でも、前を向いて歩いて行けそうかな?
がんばれ~と言いたくなった。



面白かったのは、<あの海の前で>。
音楽業界人の夫が恒例にしている仲間たちとの旅に今年も同行した玲子。
6歳の息子も一緒。夫は、気が利かず息子の世話もそっちのけなのに、
代わりに斎藤が息子の父親代わりのように接してくれるのに好感を抱く。
斎藤は業界から離れ、海辺に暮らし漁師の手伝いなどをして細々と生活している。

斎藤とどうにかなるのか?と半ば期待しましたが・・・・^^;
アハハ・・・そういう結末でしたか!

    

                         ★★★



発行年月:1998年12月

僕はこの黒猫にロックって名をつけたんだ。
小さいのに、強そうで、プライド高く自由に生きてるって意味。

少女と少年、女と男の12のストーリー

                  (本の帯文より/」角川春樹事務所)


図書館棚から手に取り、猫の話?と思ったら12編の短編集でした。
猫の話は意外と少なかったなぁ~。

・雨のガードレール
・今日もブランコで泣く
・黒猫ロックは窓辺に来る
・HERO/ヒーロー
・星の並ぶレストラン
・ミスドン
・ルーキーたち
・放課後の匂い
・沐浴する幼い女
・YO-!
・愛を教えて


表題の黒猫ロックは、3番目のお話<黒猫ロックは窓辺に来る>で登場。
飼い猫じゃなく、ふらりと窓辺に現れる野良猫。
16歳のサトシの周りの人との人間関係にやや面倒臭さを覚えていて
ふらりと現れるロックと名付けた黒猫のことが誰より好きだと感じる。
ああ、なんか、こういう感覚わかる気がする。


男女のいろいろな関係を描いているけど、特に好きだったのは<ルーキーたち>
大学まで、野球一筋で会社入社も体育会系としては入った高山享。
新人社員研修で知り合った村上浩一と知り合う。
村上は、文学部卒で長髪のやせ形。
何もかも正反対な二人が妙に気が合っていくのが愉快。
社会人になると今まで自分の周りに居なかったタイプと知り合えたりするから
面白いんだよね~なんて思ったりして・・・。


ササッと読めて、それぞれ面白い短編集でした

黒猫ロックの長編みたいな話、ないかなぁ~。
こんな短い話だけじゃ猫好きとしては物足りないよ~。


                            ★★★

6130e2rZ-SL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2013年4月


きっと、あの頃の仲間に会いたくなる------

15歳の夏、臨海学校で一緒に遠泳をした8人組のバディ
"おしゃもじハッチ”。
おしゃもじは、海を泳ぐための命札だった。
10年経ったいま、突然、その輪がひとつ欠けてしまったことをきっかけに
再会し、再び泳ぎだす。その中には、主人公・佐千子の音信普通になった
昔の恋人も含まれていて・・・・・

忘れかけていた何かを思い出させる、著者初の渾身の青春小説!


                                        (スタ-ツ出版HPより)


谷村さんが青春小説!?
と読む前から興味津々でした。

読んでみて・・・・とっても良かった!

中学時代、一緒に遠泳をした仲間たち。
25歳になり、彼らはそれぞれの場所で、生きていた。
そして・・・そんなとき、仲間の一人・義朝が海の事故で亡くなったと知る。

主人公・佐千子も知らせを受けてかつての仲間たちに連絡をする。
仲間の一人、のぞむとは大学まで付き合ったが、彼の留学を機に一方的に別れを告げられ、
音信も途絶えたままだった。
仲間の死をきっかけに集まったメンバ-たち。

このまままた別れるのも・・・・とみなが心のなかで思いながらいるとき
佐千子が「もう一度、みんなで遠泳をしよう!」と言い出し、再会を誓いながら別れる。

佐千子とのぞむの恋は?どうなる??

一方、密かに佐千子に思いを寄せていた環が告白!

ほかのメンバ-にも、それぞれ置かれた環境で、いろいろな恋愛問題があったり・・・・

大人になっても、こんな風に繋がっていられる仲間がいるっていいなぁ~。

それぞれのメンバ-の大切な人も、メンバ-と知り合いになって、どんどん輪が大きくなっていく。

最後の遠泳の場面は、清清しいかんじで、青い空が目に浮かぶようでした(^^)


★★★★

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