忍者ブログ
読んだ本の感想あれこれ。
[1]  [2]  [3]  [4]  [5]  [6
51e7NTRVAFL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年7月


不意の出会いはありうべき未来を変えてしまうのか。
ふつうの家庭、すこやかな恋人、まっとうな母親像・・・
「かくあるべし」からはみ出した30代の選択は。ミ
リオンセラー作家の真骨頂


                     (中央公論新社HPより)



変わった人たちの人間模様を描いた作品。
感動はしなかったけれど・・・面白かった。


直子と智親子は、他人の善意に甘えて生活を続けていた。
誰かが必ず、親子を拾う。
そして、一時期、一緒に暮らしていた男性の連れ子・泰子という自分と同い年の女性の存在がずっと思い出としてあった智は彼女を探す。
意外とすぐに見つかり、泰子も実は智のことを忘れていなかったことがわかる。

泰子には結婚を考えた男性が居たのに・・・・智のことが大好きというわけではないのに・・・

2人は流れるまま子どもの頃、一緒に過ごしたように2人の時間を重ねる。

う~ん。
他人のこととしてみていると理解しがたいようなかんじだけど、案外、こういう状況になったら、楽チンでズルズル関係が続いちゃうのかもなぁ~。なんて思ったりして・・・。

ま、2人がこの先、成り行きまかせでなく、ちゃんと考えて幸せな暮らしを築いていってくれたらいいな。
それでなければ、生まれた明日香ちゃんが、また成り行き任せの人生を歩むことになって、
この生き方が受け継がれていきそう。
あ、でもそれはそれでいいじゃんと2人は思うか?(笑)。


表題の意味はどういうところからだろうか??
考えたけれど・・・・・わからない^^;


★★★
PR
41uNIj5M-PL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2012年6月


木賞作家・角田光代さんが『オレンジページ』で連載を始めてから7年の月日が経ちました。その間に連載をまとめた『よなかの散歩』を2011年に刊行し、『まひるの散歩』は2冊目、いわば姉妹本のような存在です。 書かれている内容は「日々のこと」。新しい家電を買うかどうか迷って迷って購入した話、妻を自慢する男性たちの話(でも女性からしたら自慢が失敗してるんだけど、な話)、なんとなく作った料理が悶絶のおいしさに仕上がるも、二度と作れなくて無念な話……。だれもが同じような体験をしていて、読むと思わず「そうそう!」と共感してしまうような、毎日のあれこれが綴られています。そんな1冊です。


                                       (オレンジペ-ジHPより)


角田さんの日ごろ考えていること、あれこれ。
うんうんと共感することが多く、楽しかったなぁ~。

食べ物の話、旅行の話。
そして愛猫・トトちゃんの話。
表紙の写真も可愛い♪


話の最後にある写真も、カラ-で見せて欲しい!!と思えるものばかり。
オレンジペ-ジにはきっともっと大きくカラ-で載ったんだろうなぁ~。

特に面白かったのは
「おれ、彼女いますよ」かな?
合コンの席とかで、そういう男の人について、語っていて、うんうん、そう思う!!と強く共感した話。

既刊の「よなかの散歩」も読んでみようかな?


★★★
 
 
01120c35.jpeg   発行年月:2012年3月

わかば銀行から契約社員・梅澤梨花(41歳)が約一億円を横領した。梨花は発覚する前に、海外へ逃亡する。梨花は、果たして逃げ切れるのか? ----自分にあまり興味を抱かない会社員の夫と安定した生活を送っていた、正義感の強い平凡な主婦。年下の大学生・光太と出会ったことから、金銭感覚と日常が少しずつ少しずつ歪んでいき、「私には、ほしいものは、みな手に入る」と思いはじめる。夫とつましい生活をしながら、一方光太とはホテルのスイートに連泊し、高級寿司店で食事をし、高価な買い物をし・・・。そしてついには顧客のお金に手をつけてゆく。

                                      (角川春樹事務所HPより)


一気読み。
自分の勤める銀行のお金を横領した梅澤梨花の事件を起こすことに至った話を、事件後、彼女を知る人たちの話を交錯しながら進む物語。

主人公の梨花は、子どもの頃からボランティア精神のある優しい子だった。
結婚し、一時は専業主婦だったが、毎日の暮らしに何となく空しさのようなものがあり
銀行のパ-ト勤めに出る。
人当たりがよく優しい性格から、顧客たちの評判もよく、会社側も仕事ぶりを高評価して、フルタイムで働くことになる。

顧客の一人、平林孝三は、高齢の一人暮らしで、財産家。
梨花のことを気に入って、何かと用事を言いつけて家に呼びたがる。
しかし、高額取引者だったりするので、上司も梨花に穏便に取引継続されることを願う。
そして、ある日、孝三の家で孫の光太と知り合う。
大学生の光太は、苦学生だと自嘲し、孝三にお金を都合して貰おうと思ったけれど、ムリだったと語る。


優しい性格だからか、優柔不断なのか・・・・
ちょっと途中から「おぃ!それはマズイだろ?」と突っ込みを入れたくなる梨花の行動。

夫とは、不仲というわけではないけれど、会話のちょっとした部分で違和感を感じたり?
そんなことどこの夫婦にもあるだろうけどなぁ~。
そこに急に現われた自分を慕う若い男性の存在が、そんなふうにさせるのか?


お金を扱う仕事というのも、こんなことになる要因だろうなぁ~。
怖い怖い。


こういうの読むと、こんな状況におかれたら、誰でも同じような過ちを犯しかねないと思ってしまう。

梨花はその後、どうなるんだろ?
残された夫もどうなったんだろう?

特に感動とかはない話だったけど、おもしろかった。


                                          ★★★

                    発行年月:2012年1月  
51dxjysHK4L__SL500_AA300_.jpg


「この口紅をつけて恋はしないよ」

初恋、結婚、別離・・・ドラマはいつも口紅とともに。
すべての女性に贈る、角田光代書下ろし短編小説。

2007年、銀座「HOUSE OF SHISEIDO」で行われた同名の展覧会において、角田光代が書き下ろした「口紅」をテ-マにした小説がついに書籍化。
女性の幼年期から高年期まで、さまざまな年齢のシ-ンでの口紅とのエピソ-ドを描いた作品は、「口紅」の持つ特別な存在感を描き出し、化粧文化のなかで成長していく女性のこころと姿を描き出す。
静謐な文体でありながら、しなやかで力強い生命力が感じられる作品は静かな感動を与える。


                                           (求龍堂HPより)




6歳、12歳、18歳、29歳、38歳、47歳、65歳、79歳
ひとりの女性が年を増しながら語る口紅に関わる物語。

ひとつひとつの話は、とても短いけれど、そこに描かれる情景は、頭のなかに容易に浮かんできた。
65歳と79歳については、まだ経験してないけど・・・^^;

とくに最初の話は、自分も同じようなことを思った記憶があるので、すごくよく理解できた。

女性にとっての「口紅」って、やはり特別なものんなんだと思った。

途中にある、上田さんのモノクロ写真も素敵で、とてもお洒落な本でした(^^)


                            
                                         ★★★★★
184acaac.jpg   発行年月:2011年12月


   なにげない日常の隙間に口を開けている闇。
   それを偶然、覗いてしまった人々のとまどいと恐怖。
   
   夢とうつつの狭間を描く傑作短篇集


                            (文藝春秋HPより)



8つの短編集
「おみちゆき」 「同窓会」 「闇の梯子」 「道理」 「前世」
「わたしとわたしでない女」 「かなたの子」 「巡る」

どれも怖かったけど、わたしは前半3つが特に怖かったぁ~!!

夜、一人でいる居間で読んだので、相乗効果もあったかも。

最初の「おみちゆき」は特にゾゾッ~とした。
ちょっと田舎のちょっと昔の雰囲気。
昔から伝わる村の儀式が「おみちゆき」
寺の和尚さまは、皆の願いを叶えるために、自ら生きたまま土の奥深い棺のなかに入った。
村人が当番制で、和尚さまの生存確認に出向く。
棺から出ている筒の先から声をかけ、和尚さんの返事である鈴の音の有無を聞く。

その様子を想像するだけでも、何か背筋が凍る。

そして、和尚様が亡くなったあとの村人たちの反応も・・・・恐ろしかった。

あ~これ読んで、夜読んじゃいかん本かも!と思ったけれど、怖いものみたさと
角田さんの文章がペ-ジを捲る手を止めてくれなかった(笑)。

次の「同窓会」も閉じ込めてしまった話で・・・・次の「闇の梯子」も暗いところの話。

後半の短編も怖いけど、慣れて来たのか、意外と普通なかんじで読めた(笑)


で、何と言っても、怖いのがこの表紙!!


全部読んだあと、本を閉じるのが怖かった!
話の内容は、どこかで既に読んだり、聞いたりしたようなものでしたが、
角田さんの文章がそんなことはチャラにしてくれる。

なかなか楽しませてもらいました。


★★★

 
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4
7 8 10 12 13
14 19 20
24 26 27
28 29 30
メ-タ-
kyokoさんの読書メーター
カテゴリー
フリーエリア
最新コメント
[09/20 kyoko]
[05/23 のぶ]
[09/15 kyoko]
[09/14 ひろ]
[03/06 kyoko]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
kyoko
HP:
性別:
女性
自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;

バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
フリーエリア

Copyright (c)本を片手に・・・ All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  image by Night on the Planet  Template by tsukika

忍者ブログ [PR]