発行年月:2006年9月
●この本の特徴は「小説+料理」です
角田光代が小説中に巧みに、鮮やかに描いた料理。その料理のレシピをベターホームが再現して、小説と合わせて掲載しました。小説で感動したら、さっそくその料理を作って味わってみることができる、2度楽しめる画期的な本です。
登場する料理
・ラム肉のハーブ焼き ・野菜と生ハム、パルミジャーノのサラダ
・そら豆のスープ ・中華ちまき ・ミートボール入りシチュー
・かぼちゃの宝蒸し ・梅干しとぬか漬け
・タイ料理5品
(タイ風焼きそば・タイ風さつまあげ・はるさめサラダ・タイ風オムレツ・春巻きスティック)
・ピザ ・手打ちうどんとさぬき風かけうどん ・まつたけごはん
・スノーパフ ・豚柳川
・ぎょうざ鍋と手作りぎょうざ ・あじといかの一夜干し
・糖尿病予防の料理3品
(たらとほうれんそうのグラタン・きのこマーボー・春菊とほたてのスープ)
・五目ちらし ・菜の花とささみのからしあえ ・はまぐりのおすいもの
(計28品)
●15編の珠玉の短編。そしてエッセイも
月刊ベターホームで05年4月から06年3月まで掲載した12の短編は
連載中から大変好評でした。単行本化にあたり新たに3つの小説が加わりました。
また、あとがきのかわりに、エッセイがひとつ。
実は角田さんの亡くなられたお母さんはベターホームのお料理教室の受講生だったのです!
どんな受講生だったのでしょう? お母さんの思い出話は感動的です。
(ベターホーム出版局HPより)
美味しそうな料理が出てくる短編集。
登場人物たちがリレー方式で、変わるのも楽しい。
料理のレシピと写真も載っていて、ベターホーム出版らしい本でした!
料理を作ること、料理を作って貰うこと。
両方の楽しみをずっと味わえたら幸せ。
特に作ってみたいと思ったのは・・・
タイ風さつまあげ!絶対美味いだろうなぁ~。
★★★★
発行年月:2015年1月
2010年子猫をもらい受け、最初はおずおずと戸惑いながら、愛猫の行動のいちいちに目をみはり、感動し、次第にトトのいない生活なんて考えられないほどに溺愛していく角田さんの、愛ダダ漏れの極上猫エッセイ。
(角川書店HPより)
犬派だと思っていた角田さんが、西原理恵子さんちで猫が生まれたら貰う
約束をして、約束通りに貰った仔猫がこの表紙写真のネコ・トト。
ご主人は猫を飼った経験ありということですが、角田さんは初めての体験。
戸惑いながら、段々と良き飼い主になっていく様子が微笑ましい♪
そして、トトちゃんが本当に可愛い!!
写真も豊富で、その1枚1枚が、癒してくれる。
テーブルの隅っこで寝ていて、頭が落ちながらの写真は笑っちゃう^m^
トトちゃん写真集を出せるくらいの可愛さだ~。
犬の写真集より猫の写真集の方が売れるという理由はなるほど!!
犬を飼っている人は自分の犬が好き。
猫を飼っている人は、世の中の猫が全部好き。
うんうん。わかる。
庭に入ってきて、落とし物をしていく猫はちょっと憎らしいけれど・・・^^;
猫好きで角田さんファンなら大満足の1冊ですね!!
★★★★★
発行年月:2011年12月
昔も今も、どこにいても巡ってきた「夜」の、忘れがたい時間を描くエッセイ
不安と期待をもって降りたった異国の旅先で、母を見舞い、消灯時間が過ぎたあとの病室で、夜を徹して友と語り合った夏の林間学校で……夜は時に、私たちがひとりであることを思い出させる――傑作エッセイ |
(角川書店HPより)
角田さんはエッセイも面白い。 これは、旅の話。そして夜にまつわるお話。 角田さんは一人旅でいろんな国を廻っている。 ビビリで方向音痴で・・・と度々書いているけれど、本当にそうかなぁ~? と思うような、大胆な行動も結構、取っていて可笑しい。 根本的には、真面目で几帳面なんでしょうけれど・・・。 <こわくない夜>では、泥酔状態で深夜2時の人気もない道をかなりの距離、歩いてホテルまで帰るという、その状況は、読んでいる方が怖かった。 何事もなくよかった!とホッとしました^^; わたしは本当のビビリで方向音痴なので、 一人旅などは絶対出来ません^m^ |
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一人旅の達人みたいな角田さんを尊敬します!
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発行年月:2014年9月
終戦から10年、主人公・左織(さおり)は22歳の時、銀座で女に声をかけられる。風美子(ふみこ)と名乗る女は、左織と疎開先が一緒だったという。風美子は、あの時皆でいじめた女の子?「仕返し」のために現れたのか。
欲しいものは何でも手に入れるという風美子はやがて左織の「家族」となり、その存在が左織の日常をおびやかし始める。うしろめたい記憶に縛られたまま手に入れた「幸福な人生」の結末は――。
激動の戦後を生き抜いた女たちの〈人生の真実〉に迫る角田文学の最新長編。あの時代を生きたすべての日本人に贈る感動大作!
(毎日新聞社HPより)
左織と風美子の生き様を描いた小説。
ふたりは子どもの頃、疎開先が同じだった。
左織はそのときの記憶を殆どなくしていたが、22歳のとき、突然、風美子から
声を掛けられる。
当時の疎開先であった、虐め。
風美子も虐められておたという。
が、左織が唯一声を掛けて優しく接してくれたのでいつかお礼を言いたいと思っていたと。
しかし、左織にはほかの子の虐めに加担した記憶が蘇ってくる。
戦争を体験している二人の女性が成人して再会し、やがて、それぞれの夫が
兄弟という義理の姉妹の関係になる。
左織には娘・百々子と息子・柊平が生まれるが、風美子には子どもが出来ず
それでも百々子や柊平を叔母として可愛がり特に百々子は成長すると母親の左織より
百々子に心を開くようになる。
淡々と語られる左織と風美子の日常。
でもその中に人の哀しさやら狡さやらいろいろな負の感情が織りなされて
いて巧いなぁ~と思う。
結婚し、子どもが生まれ母親として妻としての毎日が続く左織と
結婚前は水商売だったが、結婚後は違う仕事に就き、やがて料理研究家として
世間にも認められる風美子。
ふたりは親友であり続ける。
お互いの夫が亡くなり、二人で住もうと提案する風美子だったけれど
左織は別の生き方を選ぶ。
うん、それ正解だと思う。
というか、ある意味、理想的だな。
うまく行かなかった娘・百々子との関係も少し修復していきそうなのもホッとした。
タイトルの意味するものが最後まで読むと何となくわかる。
読み応えあって面白かった!
★★★★★
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;