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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2016年2月


 女を昂奮させない菓子は菓子じゃない

スイーツは誰かの心を不意につかんで新しい場所へと羽ばたかせるスイッチ。下町の洋菓子店を舞台に繰り広げられる鮮烈な六つの物語。

                  (文藝春秋HPより)




創業40年を超える商店街のなかにある洋菓子店「プティ・フール」。
イチゴの乗ったショートケーキ、シュークリーム・・・・。

フランスに留学し、本場の洋菓子を学び、帰国後はフランス人シェフの店で働いた
亜紀が、祖父のお店を手伝う。
将来は自分の店を構えたいと思って居る。

話は6つですが、亜紀の周りの人物が主人公となりながらの連作形式。
亜紀の恋人・裕介は、弁護士で、プティ・フールの前からの常連客。

亜紀の元同僚で、後輩の澄孝や、その女友だち・美波の話などがお菓子の名前のついた
章で登場。

・クロゼイユ
・ヴァニーユ
・カラメル
・ロゼ
・ショコラ
・クレーム


西洋菓子には詳しくないけれど、読んでいるとどんな味かな?と気になる^m^

それでも、やはり、わたしは、じいちゃんの作るショークリームが一番
食べてみたい!
 

話として面白かったのは「カラメル」。
夫の浮気相手らしい女性から連絡を貰って会い、ムシャクシャした日々を送る女性の話。
でもプティ・フールを訪れ、少し考えを前向きにする話。

 
これ続編あるかな?
亜紀がどんな店を出すのかもちょっと気になる。


                         ★★★
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発行年月:2014年5月


 関係のさめてきた恋人と同棲しながら、遊び人の医者と時々逢いびき。仕事は順調、でも何かが足りない――29歳、京都在住のイラストレーター神名葵。

彼女の日常に七年ぶりに舞い戻ってきた、大学時代の先輩ハセオ。互いに恋人がいても、なぜかいつも一緒にいた相手。理解しあう必要もないほどしっくりくる、男ともだち。

男ともだちは恋人じゃない。彼らには親密に付きあっている女たちがいるだろう。でもひょっとすると、男ともだちは女にとって、恋人よりずっとずっと大切な相手なのではないか。いつまでも変わらずに、ふとした拍子に現れては予想もつかない形で助けてくれる――。
29歳、そして30歳。
仕事と男と友情の、熱くてほろ苦い日常を描いた傑作長編小説。

                      (文藝春秋HPより)




同性としたら、葵みたいな女性は妬みの対象でしょうね~。

同棲中の恋人・彰人がなんだかとっても気の毒でした。

同棲中の恋人がいて、医者の愛人がいて、大学時代からの男ともだちがいるって
最強!!


でも物語として読んでいる分には面白かった。
ハセオと葵の関係は、特殊でしょう。
お互いに恋人がいたり、体の関係になる異性がほかに居ても、頻繁に連絡して
会って・・・でも二人の間には男女の恋愛感情はなし。
くっ付いて眠ることはあっても、体は重ねない関係。


葵には、ほかにも理解者が居るのが羨ましい。
そして葵にハセオとのことを忠告する言葉がまたいい!

女ともだちの美穂(既婚者)のことば
・・・ハセオを失いたくなかったら絶対にセックスしちゃだめ。
しない限り、神名は特別でいられるんだから・・・・


そして、飲み屋のママ・露月のことば
・・・あんたから何も奪わずに守ってくれる。だから、あんたにとっては
最高の男なの・・・・


ハセオって考えたら、良い人だよなぁ~。
軽いかんじだけれど、仕事もちゃんと堅くやってるし(製薬会社のセールスマン?)
話し方は軽いけど、まっとうなこと言っていて、葵のことをホント理解して
支えているかんじ。


ホントに二人の間に恋愛感情なしなのか???

本音が最後までわからなかったけど、本当に羨ましい関係だ。


                        ★★★★




行年月:2013年6月


 きれいに洗っても、忘れようとしても、まだ残っているもの。それで、人生は満ちている――。

結婚直前の不実も、不倫も、自分の体を傷つけてしまうのも、ここにずっといて欲しいとうまく言えないのも、ぜんぶ同じ。怖いから。抗いたいから。体と心が触れあった痕跡を遺すことだけが、私たちの唯一の寄る辺なのです――言葉にしたら消えてしまうかもしれない感情の奥底まで踏み込んで描ききった、痛くて優しい連作小説

                  (新潮社HPより)

6つの短篇からなる物語。
話に出た人物の一人が、次の物語で、その背景にあるものを詳しく語ってくれる。

大きく分けて2つの話かな?
前半は、結婚が決まっていながらも、知り合ったばかりの男と関係を持ち続ける
女性の周りの人たちの話。


そしてもう一つは、ハーフでモデル並の容姿を持ちながら
男の家を転々と居候して生活しているサキの周りの人たちの話。


どちらかというと、後の話、サキと幼なじみで現在の居候相手・松本との
話が良かったな。

辛い目にばかり遭ってきたサキが松本くんの今後の接し方で
穏やかな幸せが続く暮らしが出来るように祈りたい!


傷ついた人の心理描写はうまいなぁ~。

今後の作品も読んでいきたいと思います。


                              ★★★★
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