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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2019年10月





「おいしいね」を分け合える
そんな人に、出会ってしまった。

  古い京町家で暮らす夕香と同居することになった正和。
  理由は“食の趣味”が合うから。ただそれだけ。なのに、
  恋人の華には言えなくて……。

三角関係未満の揺れ動く女、男、女の物語。



  恋はもういらないと言うデザイナーの夕香。
  夕香の“まかないが”が忘れられない営業職の正和。
  食事より彼氏より、研究一筋の日々を送る華。


            一人で立っているはずだった。
            二人になると、寂しさに気づいてしまう。
            三人が過ごした季節の先に待つものとはー。

            
                     (祥伝社HPより)





さんかくって三角関係のことだったんだ~(^^ゞ

アラフォー女子の高村さん、営業職の伊東くんとその彼女・華。
三人の語りが交互に進む。


高村さんと伊東君は、伊東君が大学時代、同じバイト先だった。
伊東君は、高村さんが作る、賄い食が好きだった。
高村さんの作るごはんが好きで家にもちょくちょく食べに行く。

高村さんは、今はデザイナーで家のパソコンの前で仕事をしていることが多い。
家の二階が空いているからと伊東君は高村さんの2階へ引っ越し。


恋人いるのに、これはまずいんじゃないのかなぁ~?と思っていたら
案の定、バレる。
でも、伊東君の彼女・華もちょっと変わっている。
動物を解剖したりして、大学の教授の下で研究している。
徹夜になったり、何日も家に帰らずだったり、伊東君と会うより
優先される研究。
そんな自分のことも少し、伊東君に対して申し訳ないと思っている様子。

でも、悪いのは、伊東君だよなぁ~。
こういう男は嫌いだな(^^ゞ

でも、大した波風も立たず、高村が引っ越し京都から東京に拠点を移して
仕事をすることになったということで、終結。


高村さんの作るごはん、美味しそうだった♪

最初から最後まで、いいかんじの緩さで、読んでいるのは面白かった!


                     ★★★
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発行年月:2018年6月

日常には、空洞になっているものがある。
頭の片隅では意識しているのに、はっきりとは言葉にしないもの。
偏見や差別、女性の年齢や容姿、金銭状況、家庭の事情、セックス。
安易に触れてしまうとヤバいもの。
ヤバいけれど、ヤバいだけあって、みんな本当は興味津々ーー。
(本文より)

セックス、結婚、プライド、老い…。

話題にしにく、でも最大の関心事。
その正しい姿をモチーフに描かれた、覗き見したい六つの物語。

「温室の友情」
「海辺の先生」
「偽物のセックス」
「幸福な離婚」
「桃のプライド」
「描かれた若さ」

                     (文藝春秋HPより)




最初の話に出て来る 遼子、環、麻美、恵奈は、「桃のプライド」にも

続く。
大学までエスカレーター式の私立の中等部で出会った4人のことが描かれている。
大人になった4人の中で、結婚して、子どもを産んだのは麻美だけ。
その麻美の家庭のことは、「偽物のセックス」で夫が主人公になって明かされる。

遼子は、アパレル会社
恵奈は化粧品会社で、バリバリ働いている。
環は、やや人気が低迷してきたが女優。
「桃のプライド」では、環の心情が吐露されている。


「海辺の先生」と「幸福な離婚」は、なんだか穏やかな話で良かった。
最後の話は、ちょっと読後感よくない。

まあ、でも面白かった。


正しい女たちとは言っても、中には、「それは違うんじゃないかなぁ~?」と
思う行動もあったけど、自分の正しいと思うことに忠実に行動した
女たちのお話と言う事でしょうか?


                         ★★★
 




発行年月:2018年2月


 秘密に束縛され、男性が苦手なまま大人になった洋服補修士の女。要領よく演技するのが得意だけど、好きな事から逃げてばかりいるフリーターの男。洋服を愛している。それだけがふたりの共通点のはずだった――。絶対に消えない記憶を、隠し続けるのはいけないこと? 一歩前に、もっと前に。あなたの勇気を後押しする長編小説。

                   (新潮社HPより)



青柳服飾美術館が舞台。

西洋の服飾を受け入れた日本の歴史を展示。
繊細なレースのランジェアリーや豪華な飾りのついたドレス。
想像しただけで楽しそうな美術館。
どこかにあるのかな?


学芸員の青柳晶と洋服補修士の白峰まきこ。
2人は親友同士。
幼い頃の体験から男性恐怖症になってしまった、まきこをずっと守って来た晶。


そこにアルバイトとして、加わった百貨店勤務の下赤塚 芳。
幼い時から綺麗な服が好きな男子。


まきこが芳の存在がキッカケで少し前を向いていけるようになる。
幼い頃、二人が出会っていたというエピソードも素敵。


美しい服飾の描写には、想像を掻き立てらえた。

表紙の絵もとてもいい!


                        ★★★



発行年月:2017年9月


 嘘をつけない男と嘘しか口にしない女が出会った時、物語は動き出す。
『魚神』『男ともだち』の著者が贈る、
リアルと幻想が溶けあうような12のショートストーリー。

                    (PHP研究所HPより)



不思議な非現実的世界の話たち

<コットンパール>
<ブックネスカ>
<スヴニール>
<リューズ>
<ビースト>
<モノクローム>
<アイズ>
<ワンフォーミー・ワンフォーユー>
<マンダリン>
<ロゼット>
<モンデンキント>
<ブラックドレス>


物語として1番楽しめたのは<ビースト>。
高い山の中腹にただ1人住む少女。
山の麓の村人たちは少女のことをヌカラ(山に住む人の意味)と呼ぶ。
冬になる前に大きな獣・マムウを仕留め冬の食料として確保。
少女はある日、犬を飼うことに。

淡々と語られる少女の山での暮らし。
少女が大切にしている蝶の翅。


山に貴族が入って少女の暮らしが乱されたのが哀しい。

そっとしておかなきゃいけないものってあると思うのに。


全体的に切なく哀しい話が多かったかな?
すごく感動するというわけではないけど、独特の雰囲気は楽しめた。



                          ★★★



発行年月:2017年5月

植物になら、惜しみなく与えられるのに。

花と緑を偏愛し、生身の女性と深い関係を築けない、帰国子女の編集者。
異端者は幸せになれるのか。幸せにできるのか。
著者会心の感動作。

男は必ず間違える。
知っている女の声が頭で響く。誰が言っていたんだっけ。思いだせない。思いだせないけれど、頭の片隅で思う。
女は花なのかもしれない。愛でられたいという本能だけで咲く花。
これは謎かけなのだろうか。僕は答えをださなくてはいけないのだろうか。

                     (文藝春秋HPより)




主人公の羽野は、30歳過ぎ。

帰国子女で、容姿もそこそこ良いけれど、女性と深い関係になれない。

一緒に暮らした女性も居たし、近づいてくる女性も居るのに、
相手の気持ちもわからないわけでもない様子なのに・・・

なんなんだろうな。
女性に興味がないんだろうなぁ~。

植物に対するように愛情を注ぐことをしない。
変わった人だな・・・・。


不倫していた理沙子との関係が今後、もしかしたら何か進展するのか?
少し気になりつつ終わる。

なんともつかみどころのない男の物語。
でも、結構、面白かった。


                        ★★★
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