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読んだ本の感想あれこれ。
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5290ac9f.jpeg   発行年月:2009年10月


  御木元玲は著名なヴァイオリニストを母に持ち、声楽を志していたが、受かると思い込んでいた音大附属高校の受験に失敗、新設女子校の普通科に進む。挫折感から同級生との交わりを拒み、母親へのコンプレックスからも抜け出せない玲。しかし、校内合唱コンクールを機に、頑なだった玲の心に変化が生まれる-------。あきらめ、孤独、嫉妬……見えない未来に惑う少女たちの願いが重なりあったときにあふれ出す希望の調べ。いま最も注目すべき作家が鮮烈に描く、青春小説の記念碑!

                                  (実業之日本社HPより)                                


新設の私立女子校に進学した御木本玲は、母親が有名なヴァイオリニスト。
音大附属高校に受験したが、失敗。
音楽科のない今の学校に何ら望むものはなく、友達も作ろうとせず過ごしていた。
誰からも自分が期待されずにいることに多少、ホッとする気持ちもあり、このまま3年間をやり過ごせばいい・・・・そんな風に思っていた。

が・・・・ある事を機にそんな気持ちが変化していく。

玲と同じように、この学校には望んで入学して来たわけではない生徒も多く・・・

本当はピアノが好きでその道に進むことが夢なのに、家庭の経済状況を考えるとそれは叶わない事と思っている千夏。

ソフトボ-ルで高校へ推薦入学を認められていたのに、怪我で自ら入学辞退した早希。

見てはいけない人、見えるはずのない人が幼い時から見える為、伝統のある学校、混雑した電車を避けて通える学校を選んで入学した史香。

ほかにも数人の生徒たちが登場し、それぞれがリレ-方式で自身の事を語る。

同じ学校の同じクラスなので、前で誰かが言った同じ出来事に対してのそれぞれの気持ちなども書かれていて、前に出て来た子がその後、どうなったか?も教えてくれたりで、なかなか楽しい展開でした。

それぞれ、心にわだかまりを持ちつつ、入学してきた彼女達ですが、友達と接しながら、自己を見つめ直し良い方向に向かって進む話で、読んでいてそれぞれの成長ぶりに拍手を贈りたくなりました。

多感なこの時期の友達関係ってすごく大切だなぁ~。
生き方まで変えてしまうんだから。


最初と最後は玲の語りですが、その違いには驚きます!
今後の彼女の成長も見てみたい!

音楽そのものは学べなくても、大きな物を手に入れられたはず!
それが今後の音楽にも活かされていくといいな。

物語だからこれでお終いなんだけど、この先もずっと何処かで成長し続けて行ってくれるかんじ。

清々しい青春物語でした(^^)

★★★★★




                                   

 

                  
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