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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2008年10月

木を見て森を見ず――。細部に注意しすぎ、肝心の全体を見失うことのたとえで、事件捜査において、最も避けなければならないことである。この小説に登場する刑事は皆、これを徹底し犯人を逮捕していく。だが、彼らは気づかなかった。その森が想像以上に大きく深いということに……。5つの殺人事件。果たして刑事は真実をみたのか?今、注目を浴びる著者の連作警察小説。 

                  (双葉社HPより)




ちょっと前の誉田作品。

主役は一人の女性・シズカ。
でも中盤まで、その姿は影を潜めている。
殺人事件が起きるたび、浮かぶ若い女性の存在。
名前を変えて、事件に関わる彼女の正体を読みながら段々と探る。

シズカの正体がわかってきた中盤以降が面白かった。


物語は短編連作の形で進む。
シズカは、警察官・伊東孝俊警部補の娘。
しかし、それは戸籍上であり、シズカは、伊東の妻・深雪の連れ子だった。

伊東と深雪が知り合うキッカケの話が良かった。
暴力夫から守った伊東がその後、深雪と結婚し、シズカと3人で暮らした。
それがシズカの幸せな第一歩にならなかったのが辛い。


最後は、哀しいとしか言いようがない。


主人公はシズカでしょうが、彼女の語りが殆どないので、彼女の心理描写とか
もっと知りたかったな・・・。


                        ★★★


 
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