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    発行年月:2012年10月


     『源氏物語』の"艶”と"妖”の世界を、名手が現代に蘇らせる。
     変貌し、愛に狂う姿うぃさらす女たち------
     私は少しずつ、虫の音とともに、あの男に解かれていく。


                      (祥伝社HPより)




母親の誘いで「源氏物語」の講座を受講し始めた千佳。
30代の千佳が講師の70代の大橋征一に夢中になっていく。

源氏物語の源氏をそのまま演じているかのような、老人・大橋がちょっと怖い。
けれど、物語を読んでいるうちに、こういう恋愛もあり得るのかも?なんて思えてくる。

途中から大橋の息子が登場。
これまた変わった男で不能なのに、千佳に近づき父親とそっくりの行動を取るのにはびっくり。
千佳もすぐに受け入れ過ぎでしょ!?と思わず突っ込みを入れたけれど・・・・
物語のなかの千佳の状況なら、受け入れるのも仕方ないかな?

時々、登場する、源氏物語のなかの歌が良かった。
どんな状況のときに詠まれた歌か解説付きのようなかんじで、理解し易かった。

そういう意味では、変わった恋愛小説だけれど、新しいかんじで、なかなか面白かったかも。


 
★★★
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