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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2010年11月


すべてが、この時、つながった。
錨を上げよ----後世必ずや日本文学史上に残る、怪物的傑作。


なぜ自ら嵐に飛び込むのか。それとも、この男が嵐を呼び寄せるのか。
大阪を 飛び出した又三は、東京へ、そして日本最北端の地へ------
予想もつかない大展開!又三の航海に終りはあるのか!

16世紀の悪漢小説(ピカレスクロマン)を現代の日本を舞台に蘇らせた
途方もないエネルギーに満ちた物語。感動の最終章!

作田又三、24歳、すべてをなげうち、大阪を飛び出した。
何の目的もあてもない。
「どこかへ行きたかっただけだ。行く先などどこでもよかったのだ」
昭和50年代の東京を漂流した又三は、ついに北海道根室に立つ。
緊迫する北方領土の海に跋扈する特攻船!
又三の航海に暴風が吹き荒れる!
果たして錨を下ろす「終着の港」にたどりつけるのか?

                 (講談社HPより)



下巻も長かったぁ~。
疲れたぁ~。
こんなに疲れる話は始めてかも~。
内容は面白いのだけど、又三の人生、破天荒なことばかり。
それも次々と・・・・終りのないジェットコースターにずっと乗らされているかんじ。

大阪を飛び出して、東京の弟・竜之介の元を訪ね、彼が一番兄弟のなかで優秀だったけれど
なんだかちょっといけ好かない金持ちになってたのはガックリだったなぁ~。

三男の剣之介も、優秀だったのに大学受験からコケて、ちょっと転落人生というのも・・・。
末っ子の正樹も成長したら不良街道まっしぐらだし・・・^^;
又三の破天荒さに比べたら、他の兄弟の人生なんて平凡に見えるけど。


いろいろな女性と出会い、恋をして振られて。。。。の繰り返し。
でも行きつけの飲み屋のママだった白武久子や遊びで通ったビリヤード場の店員・宇野保子
には、自分から別れを告げる。

ハチャメチャしていても好きになった相手の過去や過ちは許せない男なんですね~。


最後は何か劇的なことが起きるのか?と思いながら読んだのに
う~ん、ちょっと肩透かしな終わり方。

考えてみればこんなに色々なことがあったのに、まだ30歳くらいなんだよね~。
まだまだ彼の人生は長く続く。
こんな調子で人生続いたら、疲れるなぁ~。
読むだけで疲れたもの・・・・^^;

でも感動できる何かが欲しかったな・・・。



                           ★★★
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発行年月:2010年11月

この男、いったい、何者か。
錨を上げよ-----疾風怒涛の2400枚。圧倒的青春小説。

昭和30年大阪下町生まれ。その名は作田又三。
下品で、ずるがしこくて、しずとくて、ルール無視でもお構いなし。
人生の至る所で敗北を喫しながらも、絶対にへこたれない不屈の男。

戦争が終わってちょうど10年目、いまだ空襲の跡が残る大阪下町に生まれた作田又三。
高度経済成長、60年安保闘争、東京オリンピック、大阪万博、よど号ハイジャック事件、
日本列島改造論、石油ショック-----激動の昭和時代、生まれながらの野生児、
作田又三は、人生という荒海を渡っていく。
いざ、海図なき嵐の海へ。さあ錨を上げよ!

                (講談社HPより)

 



長い!
上巻終わって、591頁読み終えました。
でも、面白いから、退屈はしない。
凄い話だなぁ~。
主人公・作田又三は、とんでもない男。
小さいときから、近所で有名な悪がきで、大人たちからは「こんな憎たらしいガキは
見たことない」と口を揃えて罵られていた。

幼少期~中学~高校~大学までの物語。
どこでも破天荒な行いばかり。

大学入学前は、猛勉強をしていて、同志社大学に合格したのは、凄い!!と感心。
高校までハチャメチャから・・・。
大学に入って錨を上げるのか?と思われたけれど・・・

さて、これが下巻でどういう人生展開を見せてくれるのか?
楽しみに続きを読みたいと思う。

ハチャメチャだけど、憎めない魅力を持ってる男なんだよね~。


                            ★★★



発行年月:2013年8月


 まわりが闇でも、明りが灯っているだけでいい――。「その後」を生きる、家族の肖像。

震災後の日々をともに過ごす同棲中の二人、震災の直前に九十一歳で逝った謹厳な父、被災地に暮しつづける酪農一家の、言葉少なにたがいを思いやる姿……。日常の細部と感情のディテールをリアルに描きだし、それぞれの胸に宿る小さな光、生きる意志を掬いとる。大地震を経て生きる日本人をつぶさに見つめようとする短篇集。

                   (新潮社HPより)

3.11の前後の物語が6つ。
東北とは離れた場所で、それを体験した人たちの話が続き、ラストの<団欒>は
実際に被災した酪農家の家族の話。

<助けて>
同棲中の男女。、博嗣と順子。
博嗣は、アナウンサーの仕事で被災地へ。

<渦巻>
娘が結婚し家を出て、夫と2人暮らしの主婦。
やるべきことが見当たらないような日々を送りながらふと思い出す
子どもの頃のこと。母親とのこと。

<父>
大学教授だった父は91歳。
家で寝たきり。
介護は妻任せだったが、その妻が骨折で入院してしまい
勝手が分からないなりに父の世話をする。
ずっと厳格で自分には威圧的だった父。

<枝豆>
草食系男子の研究に協力することにした敦志。
自分では草食系だと思っていないが、そう思ってること自体が
草食系男子に共通することだと聞き不快感を覚える。
じゃ、何系?と問われ・・・

<海と陸>
高校時代のクラスメイト・美保子を見かけて声を掛けた健太郎。
海に一緒に行き、そこで東北へ3度ボランティアで行ったと言う美保子。
確かに高校卒業前、みんなで行こうと言っていた。
美保子は津波は怖い。海に勝ちたい。漁師になりたい。など話し最初は
戸惑う健太郎だけど・・・

<団欒>
震災前、酪農家だった家族のその前と後のこと。



それぞれの話の主人公たちの心理描写は細かい。
和やかな雰囲気の話もあるけれど、そんな日常のなかで3.11は起きたんだと
改めて思った。

<父>は、ちょっと泣けた。
息子と最後、気持ちが通じたようでよかった。


                         ★★★




発行年月:2012年7月



この男の戦いは0から始まった-----

敵は七人の魔女、待ち構えるのは英国海軍。敗戦後、日本の石油エネルギーを牛耳ったのは巨大国際石油資本・メジャーたちだった。日系石油会社はつぎつぎとメジャーに蹂躙される。一方、世界一の埋蔵量を誇る油田をメジャーのひとつアングロ・イラニアン社(現BP)に支配されていたイランは、国有化を宣言したため、国際的に孤立し、経済封鎖で追いつめられる。英国海軍が警戒する海を、一隻の日本タンカーがイランに向けて出航していた-----。

「日章丸事件」を材にとった、圧倒的感動の歴史経済小説、ここに完結。

                    (講談社HPより)



ああ、面白かった!!

主人公・国岡鐵造の生き方が格好いい!

95歳で亡くなるまで、力強く生き抜いた姿は本当に感動的。
出光興産の創始者って、こんなに素晴らしい人物だったんだ~。


第三章 白秋 昭和22年~28年

第四章 玄冬 昭和28年~昭和49年

終章


下巻は戦後の日本の様子も描かれています。
日本が戦争に負けたのは石油がなかったから。
鐵造は、その石油が何としても日本の復興に必要だと考え、海外から石油を輸入する
方法を考える。
自分の会社の利益よりもいつも考えるのは、日本の国の発展と日本国民の暮らしを豊かにしたいという思い。

そんな思いがいろいろな人の心にも響き、大型タンカーを手に入れることが出来た。
「日章丸」と名づけられた船。

そして、秘密裏にイランに向けて出航する。
イランの石油は当時、イギリスが独り占め状態であった。
石油保有国でありながら、イランはその資産をイギリスに搾取されていた。
そんな状況をみて鐵造はイランと公正な取引をしようと話を進め、それにイラン側も合意。
しかし、公に出来ない取引。
秘密裏に事を進める。
このあたりは、ドキドキハラハラ。
後に言われる「日章丸事件」の真相がわかりました。
日章丸に乗船した人たちの勇気と使命感には、ビックリ。
ひとつ間違えば、イギリス軍に攻撃さて命を落とす危険を孕んだ航海。


しかし、困難なことを本当に幾度も乗り越えた人生だったんだなぁ~。
鐵造の決断力と勇気も凄いけれど、それについていく人物たちも凄い。


最後の最後まで、感動しっぱなしの物語でした!


百田さんの小説は初めて読んだけど、凄いな。
山崎豊子さんの訃報を聞いたばかりだけど、それに負けない社会派小説。
これからもこういう作品沢山読ませて欲しいな。


                       ★★★★★




発行年月:2012年7月



忘却の堆積に埋もれていた驚愕の史実に当代一のストーリーテラーが命を吹き込んだ。

1945年8月15日、異端の石油会社『国岡商店』 を率いる国岡鐵造は、海外資産はもちろんなにもかもを失い、残ったのは借金のみ。そのうえ石油会社大手から排斥され売る油もない。
しかし『国岡商店』は、社員ひとりたりとも馘首せず、旧海軍の残油集めなどで糊口をしのぎながらも、たくましく再生していく。
20世紀の産業を興し、国を誤らせ、人を狂わせ、戦争の火種となった巨大エネルギー・石油。その石油を武器に変えて闘った男とは何者なのか-------
実在の人物をモデルにした百田尚樹作品初の本格ノンフィクションノベル!

                   (講談社HPより)


出光石石油の創業者・出光佐三が主人公なんですね~。
いやはや、凄い人物が昔はいたんですね~。

借金だけが残った絶望的状況のなかで、社員を誰一人、馘首せずなんて
今の時代では考えられないこと。
そして、そんな会社でもずっと残って働こうとする社員たちが殆どのことにもビックリ!
それだけ、この物語の主人公・国岡鐵造という人物に魅力があるということですが・・・。


第一章 朱夏  昭和20年~昭和22年
第二章 青春  明治18年~昭和20年


第二章では、鐵造誕生から学生時代を経て、就職、結婚なども描いていた。
大きな会社に就職せず、やがて独立して事業を始めることを頭において、
経営の基本を学ぶ。
最初の就職先である酒井商会の社長・酒井賀一郎や、独立のときの資金を援助してくれた
日田重太郎。
スタ-トの時点で2人の強力な助っ人がいたことが、後の国岡商店発展には
大きな力であった。

特に重太郎は自分の家屋まで売り払っても鐵造の創業資金を作ったりして、
身内でもないのに、そこまで鐵造の将来性を見込んでいたのには、驚きだった。


しかし、読み進めば読む進むほど、国岡鐵造という人物の魅力に
惹かれていく。

下巻では戦後の話が続く。
またまた苦労続きなんでしょうね。

国岡鐵造の生き様、下巻で続けて読みたいと思います。


                          ★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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