こんどこそ生まれてきてくれる――。赤ん坊の誕生という紛れもない奇跡。
京都、鴨川にほどちかい古い町屋に暮らす四十代の夫婦のもとに、待ちに待った赤ん坊が誕生する。産みの苦しみに塗りこめられる妻に寄り添いながら、夫の思いは、産院から西マリアナ海嶺、地球の裏側のチリの坑道まで、遠のいてはまた還ってくる。陣痛から出産まで、人生最大の一日を克明に描きだす、胸をゆすぶられる物語。
(新潮社HPより)
著者の実体験から生まれた物語でしょうか?
40代夫婦・慎二と園子。
二人は最初の子を死産している。
そんな哀しみを超えて、迎えた新しい命の誕生の日を描いている物語。
出産という大きな出来事に、夫である慎二が思うあれこれ。
水の中のいきものの命に思いを馳せたり・・・
かつて旅した異国で見た景色を思い出したり・・・・
そして、現実に戻ると大きなおなかのなかに命を抱えた妻・園子がいて・・・
出産のクライマックスに徐々に近づいていく。
出産の体験のある女性が描くのなら思い出して書くのは容易いだろうけど・・・
側で見ていただけの夫が、ここまでリアルな出産シ-ンを言葉で描けることにビックリ!!
著者本人がきっと、妻の出産に最初から最後まで付き添い、その一部始終を見守っていたんだろうな~と想像した。
自分の出産のときの感覚を思い出してしまい、一緒になって、陣痛の痛みに耐えたかんじ^^;
生まれたときには、慎二と園子と一緒に感動した!
一組の夫婦が臨んだ出産のドキュメンタリ-ドラマを読んでいるというかんじで良かった♪
★★★★★
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チャイ、17歳。ミーミー、7歳。
二匹の猫と寄り添うぬくもりの日々を、
やわらかな筆致で描く感動作。
チャイとの二人暮らしから、結婚を経て
5人家族となるまでの、響き合う命の時間。
(河出書房新社HPより)
動物は好きなのに、猫にはあまり興味がなかった谷村さんが猫を飼うことになる。
そういえば・・・北海道大学農学部ってプロフィ-ルみて、北海道だからスケ-ルの大きな酪農なんかにも興味あったのかなぁ~?動物好きなんだろうか?と漠然と思っていました。
貰った猫が「チャイ」。
人見知りの猫だったとか。
段々と谷村さんに慣れていく様子が微笑ましい。
独身時代に貰って猫との生活を楽しみ、やがて結婚して、娘さんが誕生して、二匹目の猫「ミ-ミ-」をご主人が知人から貰って来て5人家族になるまでの話がひとつの物語のよう。
谷村さんの著書は幾つか好きで読んでいるけど、結婚してひとり子どもさんを産んだあと、病気されたのは知らなかった。
辛いことも乗り越えたんだな・・・・と思ったらなんだかジ~ンとした。
あとがきにある言葉からも改めて、チャイとミ-ミ-に対する愛情を感じました♪
2匹の写真が載ってたのも嬉しかった♪
家族も仲良さそうだし・・・
ファンとしては、近況を知れることも出来たのが収穫(^^)
★★★
高校最後の卒業式、7つのさよならの物語。
校舎取り壊しが決まっている高校、最後の卒業式の一日。少女7人が迎えるそれぞれの別れを、瑞々しく描く連作短編集。恋愛あり、友情あり、成長あり、ミステリ的仕掛けあり。青春の全てがここに!
(集英社HPより)
少女目線で描かれた高校卒業の物語。
男性の著者なのに、よく女子のこと見てるなぁ~なんて感心した。
7人の女子高校生が、おんなじ高校を卒業するいう背景のなかでの話が七つ。
「エンドロ-ルが始まる」
卒業式の朝、図書室の先生に「本を返却」をしたいからと会う約束をお願いした。
「屋上は青」
卒業式がもうすぐ始まるけれど、幼馴染でこの高校を辞めた尚樹と屋上にいる。
優等生のわたしが始めてサボる。
「在校生代表」
2年生の生徒会役員のわたしが型破りな送辞を述べる。
それは一人の卒業生に向けた衝撃の告白。
「寺田の足の甲はキャベツ」
女子バスケ部部長のわたしと男子バスケ部の寺田は公認のカップル。
卒業を機に新たな道にそれぞれ進む。
「四拍子をもう一度」
毎年恒例の卒業ライブ。
けれど、トリを飾るビジュアル系バンドの衣装が紛失。メイク道具も音源も・・・・。
犯人の思惑は?
「ふたりの背景」
東棟校舎の壁に描かれた壁画。
ここに描かれた絵の意味するものを思う美術部員のわたし
「夜明けの中心」
卒業式の済んだ夜、校舎に忍び込んだわたし。
おなじように考えた男子生徒と共通の思い出の友を語る
同じ高校に所属する者たちの話なので、人物が少しリンクしている。
学校の東校舎には幽霊が出る・・・・こんな噂もなんだか懐かしい。
そして、この噂が物語のなかでもちょいちょい出てくる。
それぞれの進路に進む彼女たちの想いが、遠い過去だけど、
高校卒業を経験したときの気持ちを蘇らせてくれた。
★★★
みんなで暮らせば、なんでもできる。そう思える瞬間が、確かにあった――。
やりたいことも夢も特になし。自慢は家事の腕前だけ。そんな佳人が背中を押されて始めたのは、見ず知らずの男女6人+管理人のタカ先生との共同生活だった。場所は小さい頃に通った医院を改築した、シェアハウス。くらしのルールをみんなで作って、案外、居心地がいいかも。でも――。一歩踏み出す勇気が見つかる長編エンタメ!
(新潮社HPより)
物語の設定は、どこかで似たようなの読んだようなかんじのものですが、
最初から最後まで楽しく読めました。
元内科医院をしていた場所を改装してシェアハウスに。
家主の小助川鷹彦(タカ先生・58歳)は母屋の方で暮らす。
シェアハウス入居者は6名。
・沢方佳人(19歳)・・・昼間は酒屋でアルバイト。タカ先生には子どもの頃、患者としてお世話になった。
・大場大吉(37歳)・・・イタリアンレストランでウエイタ-をしている。
・三浦亜由(22歳)・・・幼稚園の先生
・細川今日子(18歳)・・・駅の本屋さんで働く
・柳田茉莉子(40歳)・・・歯科医院で歯科衛生士として働く
・橋本恵美里(18歳)・・・4月から大学生。
それから、シェアハウスの管理を行っている会社の社員・相良奈津子。
入居者たちは、最初から意気投合して、仲良くなり、ひとつ屋根の下で、いろいろな約束ごとを作りながら良い人間関係を築いていく。
理想的な暮らしぶりで、ちょっと憧れるなぁ~。
話が進むなかで、個人個人が抱えているちょっとした問題が発覚したりで、それらを解決するためにお互いが意見交換したり。
ちょっと出来過ぎなかんじもしたけど、まあ物語としては、読んでいて気持ち良かった。
もしかして、続きがある?
あったら、また読みたい。
★★★
図書室の本に挟まれた、
助けを求めるメッセージ。
あなたは誰?
若美谷中学1年5組の塚原マチは、
自分の意見を主張できない、頼み事を断れない、
そんな性格を直したいと思っている。
ある日、図書室で本をめくっていると、一枚の紙が滑り落ちた。
そこには、ていねいな文字で「サクラチル」と書かれていた。
貸出票には1年5組と書いて、消された跡がある。
書いたのは、クラスメイト?
その後も何度か同じようなメッセージを見つけたマチは、
勇気を振り絞って、返事を書いた。
困っているはずの誰かのために--。(「サクラ咲く」他2編収録)
(光文社HPより)
3編の青春小説が収められていて、どの話も良かったぁ~。
最初の「約束の場所、約束の時間」は、SFっぽい話。
100年先の未来から現在の中学2年に転校してきた菊池悠を巡っての話。
自分のことより大事な友達のことを気遣う中学生たちの姿が清清しい。
最後はちょっと切なかったけど、離れていても忘れないでいるっていいな。
表題作は「サクラ咲く」は二番目の話。
こちらも舞台は中学校。
中学生になったばかりの一年生。
自分の考えをはっきり表に出せないことを悩む塚原マチが、少しずつ変わっていく様子がよかった。
周りの同級生もみんな良い子たち。
そして見た目は明るく活発な子も心のなかでは、それぞれの悩みがある。
そんなお互いの悩みも信頼できる仲間がいれば自然と克服できることってある!と思わせてくれる。
最後は高校生の物語「世界で一番美しい宝石」。
映画同好会の2年生男子3人が映画の主役になってくれる人材を探し、3年生の元演劇部・立花亜麻里に声をかける。断られ続けながらもめげない3人。
亜麻里の演劇部をやめた理由がわかってからの展開がおもしろかった。
亜麻里も3人にきっと救われたんだろうなぁ~。
これは対象が中学生以上とあるからそのくらいの年代向けに書かれた作品でしょう。
でも、大人が読んでも十分、楽しめる作品でした!
表紙の絵もかわいい(^^)
★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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