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読んだ本の感想あれこれ。
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34a86d83.jpg   発行年月:2011年10月


   
デビュー作の絵本がベストセラーとなった陽子と、新聞記者の晴美は親友同士。共に幼いころ親に捨てられた過去を持つ。ある日、「真実を公表しなければ、息子の命はない」という脅迫状とともに、陽子の息子が誘拐された。「真実」とは何か……。それに辿り着いたとき、ふたりの歩んできた境遇=人生が浮き彫りになっていく。人は生まれた環境で、その後の人生が決まるのではなく、自分で切り拓いていけるもの。人と人との”絆”や”繋がり”を考えさせられるヒューマンミステリー。今冬放送予定の、ABC創立60周年記念スペシャルドラマ原作。

                                            (双葉社HPより)


ドラマのために書かれた作品だそうで、今までの湊さんの作品にあった、なんだかよくわからないけど何があったんだ?みたいな不穏なかんじがあまりなく、スラスラと人物背景などが理解できた。
そのため、途中から、事件の真相みたいなものが少し予測がついてしまう。
でも、面白かった。

絵本作家となった高村陽子と新聞記者の相田晴美。
二人は幼い頃、別の場所だが親の元から離されて施設で育っている。
似たような境遇だということもあり、親しく付き合い大人になっても交流がある。
二人はお互いを理解する大切な存在。

陽子は、県議会議員の息子であり自身もそのあとを継ぐ高村正紀と結婚し一人息子(5歳の裕太)と暮らしている。
晴美は、新聞記者として働き、不倫関係の恋人がいる。


そして、物語の冒頭で、裕太が行方不明。
何者かに連れ去られたらいいとわかる。
「真実を公表しないと息子の命はない」という脅迫状。
犯人が言う真実とは何を意味するのか?



タイトルの「境遇」が謎であり、事件の真相を知れば、それが元で起きたことだとわかる。

先月ドラマが既に放送されたけど、この本を読むためにドラマは見なかった!
読んだあとだから、ドラマが再放送されないかなぁ~と思うけど無理かな?

陽子の夫・正紀が凄く素晴らしい!!
ドラマでは誰が演じた?
と調べたら・・・・沢村一樹さんでした。
あ~ピッタリかも!

ちなみに陽子は松雪泰子さんで、晴美はりょうさん。


本の結末は、同じ境遇だからと親しくなった二人が、境遇なんて関係なくより強い絆で結ばれていくという終わりで、なかなか読後感が感動的だった。
うん、こういう話もいいんじゃないかな?


★★★
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51s8tZWtoaL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2011年9月


新ヒーロー誕生! 極上の長編ミステリ
都内で起きた不可解な連続殺人事件。次の犯行現場は、超一流ホテル・コルテシア東京らしい。殺人を阻止するため、警察は潜入捜査を開始し…。1行たりとも読み飛ばせない、東野ミステリの最高峰。


                                   (集英社HPより)


連続した殺人事件。
次の事件の場所は、ホテル・コルテシアらしい。
警察関係者がホテルに詰める。

刑事・新田はホテルマンになりすまし、ホテルの警備に当たる。
ホテル従業員・山岸尚美が新田たち刑事の教育係を担当。
ホテルマンらしく振舞うよう厳しく指導する。

事件の真相究明も気になりましたが、刑事・新田と尚美の関係もなんだか気になって読んでいました。
でも、途中、あまりに事件に首を突っ込みたがる尚美を煙たい存在に思う新田。
そのあたり、わたし自身もなんだか妙だな。この人、犯人側の人間だったりして??なんて思ったりもしました。
ま、見当違いでしたが、著者はわざとそんな風に読者を欺いたのかな?

ホテルに訪れるお客たちのなかには、ちょっと不可解な行動をする人もして、ホテル従業員のその対応の仕方はなかなか面白かった。
そのなかに事件に大きく関係する人物がいたのには、驚いたけど。。。。

マスカレ-ド・ホテルという表題通り、普段の自分とは仮面をつけて行動する人たちが沢山いる場所がホテルという場所なんだなぁ~。

刑事・新田・・・・・新しいキャラクタ-。
なかなか良いかんじ♪
加賀刑事同様、今後も登場の物語、期待したいです!


★★★★★
 
899814c6.jpg発行年月:2011年11月

木崎淳平は教師をやめ、ハワイ島を訪れる。友人から奨められた日本人経営のホテルは「リピーターを受け入れない」ことが特徴だという。やがて同宿者がプールで溺れ死ぬ事件が起きた。直後にはバイク事故でもう一人が。このホテルにはなにかがある……。不穏な空気に充ちた、傑作ミステリー。

                         (双葉社HPより)


スラスラ読めて、なかなか面白かった。
ハワイの日本人が経営するホテルに滞在することにした主人公の木島淳平。
そのホテルは客室6つの小規模経営。
宿泊者も日本人ばかり。

最初は、ハワイをのんびり満喫する旅本か?なんておもうほど、のんびり穏やかム-ド。
しかし、そんな話は書かないだろうと思っていたら・・・・
宿泊客の一人がプ-ル内で溺死。
続いて、もう一人の宿泊客がバイク事故。

単なる偶然?いやいやそんなわけないだろう?
ならば、犯人はだれ?

中盤以降、面白くなりまました。

そして、二つの事故はやはり同一人物による殺人。
犯人は登場人物のなかの誰かだろうと予測がつくけど、その真相まで予測出来なかった。

なるほど、そういうことだったのかぁ~!!

読み終えて本の表紙を見たら、あっ、この人押されてる!!と初めて気づいた^^;


★★★
51V9ExMX9uL__SX230_.jpg   発行年月:2011年4月


   振られ女ともてない男。それでも私たち、
   幸せになりたいねん!

   運送屋で事務をしながら、
   クーラーもない部屋に住む明美は男に振られてばかり。
   とにかく、結婚しようと結婚相談所「かいつぶりの会」に登録するが、ここでも何度も断られてしまう。
              やけくそになったある日、もじゃもじゃ頭の太った年下男を
              紹介されるが……。

生活のわびしさやかったるしさを感じる毎日、
諦めと希望が混在する若い男女の結婚観をリアルに描く、
第3回小説宝石新人賞受賞作を収録!!


                                         (光文社HPより)


なんともユニ-クな表紙です。
表紙の絵は、物語に登場の田中浩二。

物語は三部構成で、
最初の話「私を悩ますもじゃもじゃ頭」では、28歳の戸倉明美が主人公。
市が少子化問題解消の一環として行う、無料の結婚相手紹介サ-ビス所「かいつぶりの会」に登録している。
が・・・惨敗の連続。
そんな彼女が次に紹介されたのは、もじゃもじゃ頭が印象的な田中浩二。
お見合いの初日を明美目線で描く。

そして、次の話「おかんに捧げるバラ-ド」では、
田中浩二目線の話。
浩二は24歳
クリ-ニング店で勤務する浩二の日常。
明美との見合いの様子が、今度は浩二目線で語られる。
最初の話の同じ場面が出て来るけど、ああ、こういう気持ちで、あんな風に言ったのか?
と理解できて面白かった。

二人の会話がなかなか良くて、ほんわか。
容姿より結婚となると、やっぱり人間性だよね~なんて思いながら二人の今後が気になる。

最後の話は、二人から離れて、結婚相談所の所長として働く大栗と相談員職員の中井の話。
それぞれの子どもの結婚について、憂いている。
他所の人の結婚のお膳立てをしてる場合じゃないだろう?というかんじだけど、当の本人たちは親の心配は無用というかんじで自立しているのが、ちょっと可笑しかった。


読みやすくて、楽しいお話でした。
知らない作家さんだと思ったら、これがデビュ-作なんですね~!
看護師さんとは、ビックリ!
今度は医療現場が舞台のお話なんか書いてくれないかなぁ?


★★★

 
 
51vxNYRgXSL__SX230_.jpg   発行年月:2011年11月


   ここは、永遠に卒業できない、終わらない学園――。



誰も疑問に思わない学校というシステムにふと違和感を覚えたその日から、思いもよらない陰謀に巻き込まれ、壮絶な逃走劇を繰り広げる、暴力と愛、性と孤独、死と希望に満ちた、平山瑞穂ダークサイドの到達点。

                           (角川書店HPより)



舞台は中学校。
しかし、異質な世界の中学校というかんじ。

主人公の僕は、30代男性。
2年1組に所属している。

学校の教師には、自分より年下もいる。
生徒の年齢もバラバラ。
そんななか同じクラスの一人の女子生徒・岸谷涼子に憧れる。
彼女は自分の半分くらいの年。

冒頭から登場の「コンフィ」の存在から怪しい。
政府が不適豪奢向けに設置した簡易な宿泊設備ということらしいけど・・・。

物語は、最初からずっとダ-クな世界。
暴力あり、乱れた性関係あり・・・・・で読み進めるたび嫌な気持ちになっていき、リタイアしようか?と何度か思った(笑)。
でも、読み続けていくとその世界観に慣れて、僕はこの先、卒業出来るのか?と気になる。

教師の香坂月子と関係を持ち、彼女から刺激をいろいろ受ける。
そして、卒業準備委員会からの接触があり、事態は急展開。
卒業するためには、どうすればいいのか?議論の末、決行される大量殺人計画。

で、最後は結局・・・・・。
これがよくわからない。

ま、たぶん、僕は抜け出せたということだろうけど・・・。

以前、読んだ「ラス・マンチャス通信」ととてもよく似た雰囲気だった。
後で調べたら、著者自身もそう言っていたけど(笑)。

よくわからないけど、まあ、なんとか頑張って読み切ってよかった。


                                           ★★★
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