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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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発行年月:2013年2月


舞台は江戸の町。産んではいけない子どもを孕んだ女に堕胎処置を施す、「闇医者」のおゑん。憔悴した患者を優しく、時に厳しく受け入れるおゑん自身にも、実は哀しい過去があり――。もがき苦しみながらも新しい人生に踏み出そうとする女たちが迎える、3つの季節の物語。

                    (中央公論新社HPより)



あさのさんの時代物は読みやすくて好き。
今までの時代物の主人公は、若い女性が多かったけれど
今回のはちょっと影のありそうな女医・おゑんが主役。

3つの話があるが
<春の夢>と<空蝉の人>は、おゑんの元に来た女性達を医師として、女として
彼女たちを診て、適切なアドバイスをする。

<春の夢>の、お春は、奉公先の若旦那との間に子どもを宿すが若旦那には
良縁話があり、子どもを産むことは諦めなくてはならないと、おゑんの元には
堕胎を頼みに来た。

二番目の話<空蝉の人>は、鬼の子を宿してしまったから堕ろしてほしいと
頼まれる。お屋敷の奥方の頼みでお屋敷に連れて行かれるおゑんだけど、腑に落ちない
ことが多々あり、その真相を探る。

三番目の話<冬小立ち>は、最初は、やはり堕胎希望で訪れた母と娘。
母親は、娘を不埒だと言う。
良い縁組が決まったのに、別の男の子どもを孕んだのが許せないという母。
娘の本音は別のところにあった。
そんな母と娘から、自身の生い立ちを語り始めるおゑん。
話し相手は、最初の話で、おゑんの元で見習いとして働いている、お春。

おゑんの槽祖父母の話まで遡り、語られる哀しい一族の歴史。
祖父が異国の人間であったことから始まる惨い歴史。
祖父が医者であったことが、おゑんが医者として弱い立場にある女性の気持ちに
寄り添う医者であるル-ツ。


おゑんのことがもっと知りたい。
闇医者ではあるけれど、心身ともに救われる女性が多い。

もっといろいろな話が読みたいな。
シリ-ズ化されるかなぁ~?


                          ★★★★






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  発行年月:2013年6月


 ありえない関係のラブコメ登場!

一見大人しく内心毒づきОLの皓乃の副業はエクソシスト。
イケメン有能上司に振り回されっ放しの皓乃だったが、彼の本当の正体は…。

               (文藝春秋HPより)


主人公の真崎皓乃(あきの)は27歳。
生物多様性助成機構に勤務する。
副業は悪魔祓い(エクソシスト)。

ホラ-っぽいけれど、怖くない。
突如、赴任してきた上林薫。非常に有能だということでその肩書は異例の
部長待遇特殊主任。
ク-ルな容貌は女子職員の心をつかむけれど・・・皓乃は無関心。
しかし、なぜか気に入られ度々、外部調査に連れ出される。

皓乃は職場にエクソシストであることは秘密。
しかし、上林赴任後、不可解な事件が続き、皓乃は秘密の力を駆使せざるを得なくなる。


皓乃には交際5年の恋人・義斗がいる。
義斗は善良な青年。
結婚話も具体化してくるなか、エクソシストであることをいつ、
どのように告白するべきか悩む。

一方、上林も皓乃に好意を寄せて来て、どうする?皓乃!と思いながら途中から
読んでいました。

そして・・・なるほど、こういうラストかぁ~。
ときどき現れる、エクソシストとして皓乃をスカウトし、アドバイスするヨセフも
好きなキャラだった。


あり得ない状況だとわかるから、思い切り娯楽作品として楽しめた♪


                              ★★★




発行年月:2013年2月

誰もが、誰かの、かけがえのない大切な人。 失ったものは、家族の一員であると同時に、幸福を留めるための重要なねじだった――。 突飛で、愉快で、愚かで、たまらなく温かい家族が語りだす、愛惜のモノローグ。感涙の傑作長篇小説! 「人生よ、私を楽しませてくれてありがとう」 ひとつの家族となるべく、東京郊外の一軒家に移り住んだ二組の親子。二人の兄妹に父側の弟が加わり、さらにその後、次女が生まれる。それは、幸せな人生作りの、完璧な再出発かと思われた。しかし、落雷とともに訪れた長男の死をきっかけに、一家の姿は激変する。母がアルコール依存症になり、家族は散り散りに行き場を失ってしまう。やがて、それぞれは自分に似合った悲しみを選択し、自身と家族の再生を目差すのだが……。 かつて誰も言葉にしてくれなかった「人生のアイディア」がちりばめられた、著者渾身の新たなる代表作。

                  (幻冬舎HPより)



妻に先立たれた男・澄川誠と夫の女性関係が元で離婚した女・美加。
誠は4歳の創太を連れて、美加は長男・澄生と長女・真澄を連れての再婚。
そして、再婚後生まれた千恵。

物語は第一章から第四章まで、主に子どもたちが、それぞれ語る。

<第一章 私>
30歳を過ぎた真澄の語り。
両親が離婚して母親が親権を持ち、兄と3人で暮らしていたが、新しい父親が
できた時のこと。
兄の澄生は17歳のとき落雷に打たれて亡くなったこと。
それ以後、母がアルコ-ル依存症になり入退院を繰り返すことになったことなどを
家族の歴史を大まかに語る。


<第二章 おれ>
社会人になった創太の語り。
大学時代の食堂で働いていた50歳過ぎの女性・真知子と付き合っている。
自分の本当の母親は病死しているが、新しい母親に自分の存在を認めて欲しくて
必死だった子ども時代のことを語る。


<第三章 あたし>
澄川家になかで唯一、みなと血がつながっている千絵の語り。
家族のことを冷静な目でみている。


<第四章 皆>
現在の澄川家の話。
真澄は恋人のロバ-トと付き合っていて、かれには病気の妻がいたが・・・・
アルコ-ル依存症の美加をなんとか立ち直らせたいと思う子どもたちの気持ちが
美加に通じたようなラストは胸がジ~ンとした。


澄川家の家族は、澄生の死を抱えて、長く苦しい時期を過ごしたけれど、最後は
皆で良い方向に向かっていけそう。

澄生と真澄の曾祖母が遺したことば
「人生よ、私を楽しませてくれてありがとう」が冒頭に出てきたけれど
生きていれば、いろいろあるのは皆同じ。
だけど、最後にそんな風に思えるのって理想だな。


明日死ぬかもしれない・・・・こんな時代だからこそ、
このことばを胸に留めながら日々の暮らしを大切に送りたい。
なんて思った。


                            ★★★★


発行年月:2013年5月


この世界が素晴らしいのは動物たちがいるから──震えるような感動を呼び起こす連作小説。

たてがみはたっぷりとして瑞々しく、温かい──ディープインパクトの凱旋門賞への旅に帯同することになる一頭の馬、森の彼方此方に不思議な気配を残すビーバー、村のシンボルの兎、美しいティアーズラインを持つチーター、万華鏡のように発色する蝸牛……。人の孤独を包み込むかのような気高い動物たちの美しさ、優しさを、新鮮な物語に描く小説集。

            

                   (新潮社HPより)



・帯同馬

・ビ-バ-の小枝
・ハモニカ兎
・目隠しされた小鷺
・愛犬ベネディクト
・チ-タ-準備中
・断食蝸牛
・竜の子幼稚園

動物が出てくるお話8つ。
どのお話も少し不思議でおとぎ話のような雰囲気。
小川さんの文章は、いつも通り美しい。

どのお話もおかったけれど、特に気に入ったには・・・
後半の2つ。

<チ-タ-準備中>
動物園の売店で働く女性。
17年前にhを手放した。
hは・・・・?たぶん子ども?
仕事帰りにアイスクリム屋さんに寄るのが楽しみ。
24種のアイスクリ-ムは季節によって種類が変わるけれど、バニラだけは
いつもある。
けれど、バニラを注文する人は見ない。
女性はアイスクリ-ムをケ-スの端から順番に食べていくことにする。
細やかな日常を描きながら、その情景が目に浮かび楽しくなってくる。

そして・・・動物園である日、発見したh。
チ-タ-の檻の前でそれを見つけた。
チ-タ-は「cheetah」なんだぁ~
女性はそれから、別れたhを思うことを禁じていたが代わりにチ-タ-を日々
心のなかに思う。


<竜の子幼稚園>
遠い昔、5歳で亡くなった弟がいる。
弟の誕生日は3月3日。
私の仕事は、身代わりガラスをぶら下げて旅をする。
身代わりガラスは、何らかの理由で旅ができない人の代わりに、その人の身代わりの品を
ガラス瓶に入れたもの。
それを首からぶら下げて旅をする。
そして、同じように身代わりガラスを首から下げた男性と出会う。

男性が首から下げていたのは、タツノオトシゴ。
タツノオトシゴの輪郭は数字の3のよう。
そして二匹の姿は33・・・・3月3日。

最後の描写は、素敵だった!
これは最後のお話。
やさしい気持ちで本を閉じることができたかんじ(^^)


素敵な短編集でした!!
表紙の絵も素敵♪
 
 
                         ★★★★★


発行年月:2011年9月

瑞々しくも恐ろしい子どもの世界。
「倦怠を知ったのは、八歳のときだ」
感情のみなもとに視点を注いだ14編。

            
  

               (筑摩書房HPより)




姉妹
ひよこにはならない
黒蜜
回る回る
九月の足音
黒い月曜日
雲雀
倦怠
砂のボ-ル
馬足街
どよどよ

おはよう


子どもが主人公のお話たち。
既に大人になった者が子ども時代を思い出したものもあり。
自分の子ども時代のことを、ふと思い出すような話もあった。


ちょっとした描写が、ホラ-っぽい作品も幾つか。
「姉妹」「回る回る」「馬足街」は、ちょっと不思議で怖いかんじ。
ホラ-とまではいかないけれど・・・。

表題作の「黒蜜」は、暗い過去も抱えた主人公・海人だけど
出会った少女とのやり取りはちょっとほのぼのしていて好き。
あんみつにかける餡は、白蜜か?黒蜜か?
わたしも断然、黒蜜だなぁ~^m^


いろいろな雰囲気のお話が、集まった短編集でした。
初めて読む作家さんでしたが、詩人でもあるそうです。
他の作品も読んでみようかな?


                             ★★★
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