発行年月:2013年5月
妻も、読者も、騙される! 『悪人』の作家が踏み込んだ、〈夫婦〉の闇の果て。
これは私の、私たちの愛のはずだった――。夫の不実を疑い、姑の視線に耐えられなくなった時、桃子は誰にも言えぬ激しい衝動に身を委ねるのだが……。夫婦とは何か、愛人とは何か、〈家〉とは何か、妻が欲した言葉とは何か。『悪人』『横道世之介』の作家がかつてない強度で描破した、狂乱の純愛。本当に騙したのは、どちらなのだろう?
(新潮社HPより)
タイトル、インパクトありますね~。
読む前から期待感UPでした(^^)
そして、面白かった!!
不倫物は沢山、読んでいるけれど・・・
妻・桃子と不倫相手・奈央の言い分が交互に語られて、
読みながら、どんどん、妻・桃子を応援したくなっていった。
世間的にも常識人なのは桃子だと思う。
多少、気に入らない義母にも巧く対応しているし、近所のゴミ置き場の清掃を
誰に言われるでもなくしていたり、カルチャーセンターでの講師ぶりも良い感じだった。
ただ、途中で奇行に走るのはビックリだったけれど、いろいろな事が積み重なって
爆発した結果だと思えば理解出来ないことはなし。
しかし、夫・真守には腹が立つ!
なんじゃこの男は!?(怒)。
桃子との結婚前にも実は奥さんがいたの?それでまた、今回も同じようなことを
繰り返すってこと??
不倫相手の奈央もまた桃子と同じような状況になりそう。
最後はどうなる?と思ったら
「ありがとう」の言葉に救われた桃子。
世間にはちゃんと見ていてくれる人はいるってことね。
自分を正しく評価してくれる人が誰かいれば、また前を向いて進んで行けるって
ことかな?
頑張れ、桃子!
慰謝料貰って、サッサと次の人生進んだ方がいいと思うな。
★★★★
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発行年月:2013年6月
「元彼にかけられた殺人の疑いを晴らして欲しい」のどかな田舎町、月影市で探偵事務所を営むおれのもとに調査依頼が舞い込んだ。しかも依頼人の美女は元恋人の妹ときた。気合い充分、いざ殺人事件について調査をはじめると……。
のんきな月影市の住人たちを相手に、孤高のハードボイルドを貫く探偵・十村が事件の真相に迫るとき、驚愕の結末が待ち受ける!
『慟哭』の著者が仕掛ける、油断大敵!ユーモア私立探偵小説。
(東京創元社HPより)
探偵・十村の元に依頼に訪れた友梨は、元彼が殺人事件の容疑者になっているけれど
無実を証明して欲しいと言う。
十村の幼馴染で警察署長の新明佑に事件の背景を探りながら、真相究明に励む。
途中までは、面白かった。
十村の幼馴染の警察署長は東大卒のエリ-トなのに、発言がバカっぽくて
実際、こんな人いたらイヤだな・・・^^;と思いつつ
いや、最後には、このお坊ちゃまが凄い事をしてくれるに違いない!!
なんてちょっと期待しながら読みました。
けれど・・・・期待に反して・・・・
事件の真相は・・・そういうことね・・・とちょっと納得したけど
終わり方がなんだかモヤモヤ。
期待の警察署長は、行方知れずって・・・・(*_*)
う~ん。もう少し違う結末に出来んかったのか???
表題のドミノ倒しは、自虐の意味か?なんて思ってしまった。^^;
次回作に期待します。
★★
発行年月:2013年2月
彼らは希望を運ぶのだ――。鎮魂と再生への祈りをこめた痛快な航海記。
失恋目前のトモヒロが乗り込んだ瀬戸内の小さなフェリーは、傷ついたすべての者を乗せて拡大する不思議な「方舟」だった。双頭の船は北へと向かい、さまざまな乗客を大きな腕で抱きかかえるようにして停泊する。やがて500戸の仮設住宅の建設が始まって、新しい町と新しい家族が誕生し……。祈りと希望にみちた長篇小説。
(新潮社HPより)
何の前知識なしに読んだので、最初の「ベアマン」を読み終え次の「北への航路」が
全く違ったお話に感じて・・・短編集なのか??と思ってしまいました^^;
しかし、段々とこれは長編小説だとわかり、どんどん面白くなる展開。
最初の話に登場のベアマンも後ほど再登場。
動物を愛する優しい人でした。
そして、最初で出てきた語り手のわたしも千鶴という名前だと途中から分かる。
ちょっとファンタジ-の要素があるものの、3.11の被災地がやがて舞台となって
被災地以外から船でそこに向かった人たちと被災者の人たちが共に暮らす
新しい集落を船のなかに形成し、未来を描いていく話。
船のなかには、元々のリーダーの梶船長がいて、
そこに新たに加わった被災地での指導者的立場に立つ荒垣源太郎。
2人の性格は少し違うけれど、巧く人々をまとめていく。
双頭の船とは、この2人のリ-ダ-を指しているのかな?
被災地の人々のリアルな気持ち。
亡くなった人たちの思い。
それから亡くなった動物たちのこと。
いろいろ考えさせられました。
船のなかで暮らした人たちは、やがてそれぞれの考えで、そこから分かれて暮らす。
陸に留まりたいと思う者。
そこから離れて行きたいと思う者。
どこで暮らそうと、彼らには明るい希望があるのだと思えるラストは
良かったなぁ~。
ベアマンと千鶴はどこでどう暮らしているのかな?なんて想像したり・・・。
3.11が元にあるお話ですが、重くなり過ぎず、良いお話でした!
★★★★★
発行年月:2013年2月
高架下の商店街を舞台にくりひろげられる、少し風変わりで、とびきり愛おしい人間ドラマ。映画化された人気作「つむじ風食堂の夜」の新バージョンともいえる著者会心の長編小説!
(毎日新聞社HPより)
久しぶりの吉田さんの長編。
楽しく読みました。
鉄道の高架下にある、高架下、晴天通り。
1番から60番まであって、8番が主人公・美子の営む小道具店。
お店の主は、むつ子さん。
しかし、ある日、突然「これからは寝てくらすから・・・」とお店の一切を
美子に任せ、本当に寝て暮らす生活に入ってしまった。
美子の大学からの友人・サキは26番で輸入雑貨のお店をやっていて、
38番の太郎食堂へ通うのが日課だったが、大将の太郎さん(65歳)は
入院。後を双子に見えるけれど年子の兄弟に任せている。
太郎食堂の太郎さんの料理が好きだった美子は
21番の喫茶店・ベ-コンのママが作るまかない飯・荒野のベ-コン醤油ライスを
度々、ご馳走になる。
そして、59番の食堂・やおきに食事を食べに行き、そこで最初は、声に
そして横顔に一目ぼれする。
なんとも楽しい商店街の人たちとの交流。
これもドラマ化とかしたら面白そうだな~。
頭のなかで勝手に映像化して楽しみました^m^
★★★★
発行年月:2013年7月
日々の暮らしの細々とした発見。
忘れられない出会いの思い出、大好きな本のこと・・・・
などなど、やさしい眼差しに満ちたエッセイ集!
(講談社HPより)
小説が面白い人のエッセイは、やはり面白いなぁ~。
川上さんの日々感じることがあれこれ。
最初の『匂いの記憶』は、季節ごとに順番に。
どれも、ああ、なるほど~と思うものばかり。
どんどん焼き・・・・睦月
春の雪・・・・如月
よもぎ・・・・弥生
ツベルクリン・・・・卯月
衣更・・・・皐月
ながぐつ・・・・水無月
蚊取り線香・・・・文月
扇子・・・・葉月
新蕎麦・・・・長月
こおろぎ・・・・神無月
セーター・・・・霜月
だいこん・・・・師走
ほかの章は
『ぬか床のぎきげん』
ぬか床の4つのご機嫌のお話は面白かった。
笑ったり、慇懃だったり、怒ったり、淋しがったり・・・・
そういう風に感じて表現できるって凄いなぁ~。
ぬか床を持ったことがないけれど・・・^^;
『いつもそばに本が』『いつもそばに本が2』
川上さんのお気に入りの本の紹介があれこれ。
まだ読んだことがない本も多かった。
現代文は得意なのに、古典が苦手だったとは意外。
白石一文さんの「この世の全部を敵に回して」は、是非、
読んでみたいと思った!
『お訊ねしますが』
川上さん、作家さんになる前は、大学で生物を勉強したこともあって、学校で
生物を教えていたんですね~。
大学時代のウニの研究の話は興味深かった!
卒業研究は「ウニの精子のしっぽの運動性」だそうです。
『晴れたり曇ったり』
そういう名前の喫茶店があったそう。
大学時代、バスに乗っていていつも車窓から見ていて、いつか寄ってみようと
思いつつ、ついに行かなかったお店。
うんうん、そういうお店なら、わたしも沢山、あるわ~。
特に共感したのが、「スナックとスナップ」。
えんどう豆、確かに昔はスナックエンドウだった。
そして気づいたら、スナップエンドウと表示されるようになっていた。
わたしも川上さんとおんなじように、いつから変わったんだろ?と思ってました。
同じものなのに、全く違う呼び名になっているものって意外と多くて
若い子との会話の最中、お互いに「?」となることがあって・・・
川上さんの言葉にウンウンとうなずきながら読みました。
ああ、楽しいエッセイ集!!
★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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