忍者ブログ
読んだ本の感想あれこれ。
[927]  [926]  [925]  [924]  [923]  [922]  [921]  [920]  [919]  [918]  [917
51JfHEo55RL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2012年8月


昭和のよそゆきのお出かけとは、家族でデパートに行くことでした──。

大食堂でお子様ランチを食べたら、屋上遊園地へ。かつて家族の贅沢な楽しみだったデパートも、時代と共に変わってきました。百貨店の成り立ち、包装紙のオキテ、店員のおじぎの角度や独特の言葉遣い、店内アナウンスや雨が降った時にかかる曲名まで、勤務経験者でないと知り得ないデパートの秘密いっぱいの愉しい読み物。

                                           (新潮社HPより)


著者とは確か同年だったと思う。
なので、昭和の時代の懐かしいデパ-トでの思い出話を語る気楽なエッセイかな~?なんて思っていましたが・・・・結構、深いデパ-トのお話で大変、勉強になりました。
80年代前半ころには、実際にデパ-ト勤務の経験のある著者。
知らなかったぁ~。へ~そうなの?と驚きの裏話も多く楽しかった。

そして、デパ-トの歴史も詳しく解説。
老舗百貨店の前身は呉服店だったんですね~。

昔の呉服屋さんは、商品が並べてなくて、お客さんの求めに応じて品物を出して見せて
値段は、掛け値。正札はなかった。
なるほど、お客とお店の交渉による取引だったんですね。
それを正札をつけ現金取引に限定して、その後は陳列販売を始めたそうで、その形が出来たのは
1900年(明治33年)だとか。
そのとき、女子3名を採用しこれがデパ-トガ-ルと呼ばれる最初だそうです。
1904年に三井呉服店は三越呉服店と名を変え百貨店として開店。
三越が老舗百貨店と言われる所以がよ~くわかりました。

ちょっと堅めの百貨店の歴史のほかに、著者が勤務していた百貨店での決まりごとなどもあれこれ語っていて、どれも興味深かった。
包装紙はゴミ箱に捨てない。
なぜなら会社の大事な顔だから。
包装作業で失敗して破けてしまったりしたものも保管しておき決まったところに集められていたとか。
今はそうではないようで、ちょっと微妙な気持ちになると書いていたのが印象的だった。

また子どもの頃のデパ-トの思い出は、わたし自身も共通の思い出があり、懐かしく自分の子どもの頃が自然と頭に浮かんできた。
そうそう、子どもの頃はデパ-トに行くって、ワクワクしたなぁ~(^^)

今は、地元に百貨店と呼べるお店は1つだけ。
政令指定都市で人口も80万人を超えたのに・・・。
郊外の大型ショッピングセンタ-はどんどん増えるのに・・・・。
しかし、ネットショッピングも出来る時代に変わったのだから仕方ないか?
なんて、自分なりにもあれこれ考えてしまった。


そうそう、この表紙絵もよく見ると実に楽しい。
アドバル-ン、お子様ランチ、店員のおじぎ。
表紙がそのままデパ-トの包装紙みたいなデザインなのも素敵です♪


                                         ★★★★

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
mail
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
secret (管理人しか読むことができません)
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4
7 8 10 12 13
14 19 20
24 25 26 27
28 29 30
メ-タ-
kyokoさんの読書メーター
カテゴリー
フリーエリア
最新コメント
[09/20 kyoko]
[05/23 のぶ]
[09/15 kyoko]
[09/14 ひろ]
[03/06 kyoko]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
kyoko
HP:
性別:
女性
自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;

バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
フリーエリア

Copyright (c)本を片手に・・・ All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  image by Night on the Planet  Template by tsukika

忍者ブログ [PR]