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読んだ本の感想あれこれ。
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  f6b77db9.jpeg発行年月:2012年7月

   学校崩壊! 取り残された生徒たちの運命は!?-----
学校が突然崩壊し、多くの生徒や教師が瓦礫の下に閉じ込められた。救助の手はなかなかやってこない。男子生徒、女子生徒、教師、それぞれが生と死のはざまに立たされるが、同時に友情、恋愛、いじめ、家族など、これまで目を逸らしてきた問題と直面し、瓦礫と同等かそれ以上に大きな困難に立ち向かうことに……大森望さん(書評家)も「心にまっすぐ突き刺さる、極限状況の青春小説。ほんとうのヒーローがここにいる!」と絶賛の、心ふるわせる傑作サバイバル小説です。


                                       (実業之日本社HPより)


感動した~!!
突然の学校崩落。
その瓦礫の下に埋もれた人たちの、人間関係が救出を待つ緊迫した状況のなかで少しずつ変化していく。
最悪の状況なのに、そこには温かい人間同士のやり取りがあった。

<新田隆志の場合 2合館亨車1階階段下>
双子の弟とわけあって離れ離れで暮らしていた隆志。
ガレキノシタになる前、1年ぶりに会話を交わしていた。
2人の母親が交通事故で亡くなったことで2人の心には大きなお互いに対する壁が出来ていた。


<坂本若菜の場合 2合館校舎2階 廊下>
家が隣同士で仲良しだった出水加奈と、小学校3年生のとき、あるお互いの親が原因の諍いで離れ離れになっていた。
そして、偶然、高校で再会。
そしてガレキノシタで会話のつづき。


<福原守の場合 1号館校舎1階 男子トイレ>
いじめっこの藤本とトイレで遭遇してしまう。
いつものように罵声を浴びせられお金を取られる。
藤本がトイレから出て行き、ホッとしたと同時にガレキノシタ。
少し離れた場所で藤本のか細い声。最初は悪態をついていたが、状況からして福原の方が生存の可能性が高い。
いつものお返しにイジワルをして「喉がからからだ」という彼に
「こっちには水があるから大丈夫」と言う。


<倉科則子の場合 地下第二体育館 体育用具室>
サッカ-部マネ-ジャ-の則子。
同じサッカ-部の部員・吉川と付き合い始めた。
その友達・北野とも仲良くなり3人で放課後行動していた。
2人の安否が気になる。


<中川洋治の場合 三号館校舎1階 保健室>
受け持ちクラスの生徒・木場を保健室に訪ねる教師の洋治。
教師をやめようかと内心思っていた。
ガレキノシタで木場と会話しながら、自身のこれからを考え直す。


<穴井英介の場合 一号館校舎1階 図書室>
入院している父親は末期がんだと母親から知らされた。
妹の美保は図書館でいろいろ調べ、脳は見てるものに同調する、笑顔は凄いんだと言う。
図書室には日本史の調べ物のために入った。
そしてガレキノシタ。
本棚の棚に落書き?「その日がくるまで、とりあえず笑ってろ」
その言葉に勇気をもらう。


<小野寺文也の場合 三号館校舎 地下防災倉庫>
小学6年の文也。
友達とのゲ-ムで、高校の防災倉庫内にある青いガラス玉を見つけ、ここにある赤いものと交換して来なくて絵はならず、地下の防災倉庫に侵入。
そしてガラス玉を探している最中にガレキノシタ。
上から落ちてきた高校生・北野直人と励ましあって救助を待つ。


<エピロ-グ 北野直人の場合>
連作のかたちで、ずっとガレキノシタで窮屈な時間を過ごした者達の物語が綴られていたけれど、前の人たちと少しずつ関わりがあった北野君。
ガレキノシタでは小学生の文也と一緒に救助を待っていた。
けれど、かなり命の危険が迫っていた状況だった。
その彼が助け出され、ガレキノシタのことを振り返り、そのとき安否が分からなかった友達も救出されたことがここで分かりホッとした。

最悪の状況で、辛い経験をした彼らたちですが、温かい人間関係もそこで生まれて、読んでいてジ~ンとする話ばかりでした。
ウマい状況設定を考えたものだな・・・・。


                                        ★★★★★

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