年の離れた「レミちゃん」との不思議な友情
「ふつうの人と違う」37歳の元文学少女レミちゃんと
15歳の作家志望のわたしが過ごした1年。
切ないラストに胸がつまる感動作
(文藝春秋HPより)
中学3年生のとき、両親の大学時代の友人だというレミちゃんが一緒に住むことになった。
レミちゃんは心を病んでいるから、優しくしてあげてほしいと藍子は言われる。
デザイン事務所経営の父と美術雑誌の編集者である母は、忙しく、レミちゃんと一緒の時間を過ごす時間が一番長い藍子は、次第にレミちゃんと心を通わせる。
年の差を感じさせない関係がとてもよかったなぁ~。
レミちゃんは藍子の心の中に秘めたものも汲み取る。
両親には福祉関係の仕事がしたいと言っているけれど、本当は小説家になりたいと思っていることも藍子はレミに告白する。
レミは大学時代、小説を書いていて、両親に言わせると、才能に満ち溢れていたとか。
でも、その才能を開花させることなく・・・・・
受験前の揺れる年ごろの藍子。
推薦入試合格を共に目指す友。
ちょっと好意を寄せた男の子の存在。
中学3年生特有のザワザワした気持ちもうまく表現されていて、自分の同じころが蘇ってきた。
そして、突然、レミと別れる日が来る。
再会出来る場面があるかと思ったけれど・・・・。
しかし、ラストで大人に成長した藍子の姿は、レミと過ごした1年間がとても大きな影響を受けていたとわかる。
自分にとってかけがえのない存在だったんだろうなぁ~。
そんなレミと藍子が再び会える日が来るといいのにな・・・・。
淡々としていたけど、良いお話でした。
★★★★
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;