忍者ブログ
読んだ本の感想あれこれ。
[557]  [556]  [555]  [554]  [553]  [552]  [551]  [550]  [549]  [548]  [547
79860bc2.jpg発行年月:2010年7月


幼い頃、毎年サマーキャンプで一緒に過ごしていた7人。輝く夏の思い出は誰にとっても大切な記憶だった。 しかし、いつしか彼らは疑問を抱くようになる。 「あの集まりはいったい何だったのか?」 別々の人生を歩んでいた彼らに、突如突きつけられた衝撃の事実。 大人たちの〈秘密〉を知った彼らは、自分という森を彷徨い始める-----。

親と子、夫婦、家族でいることの意味を根源から問いかける、角田光代の新たな代表作誕生。

<主な登場人物>
  樹里(じゅり)・・・イラストレ-タ-
  沙有美(さゆみ)・・・求職中、29歳
  紀子(のりこ)・・・主婦、一児の母
  波留(はる)・・・シンガ-ソングライタ-
  賢人(けんと)・・・広告代理店勤務
  弾(だん)・・・レコ-ド機器会社の次期社長
  雄一郎(ゆういちろう)・・・フリ-タ-

                                          (毎日新聞社HPより)


読み応えありました。
最初は、親たちに連れられて毎年、とある山荘に集う幼い子どもたちの様子が、とても微笑ましく幸せそうでさえあり・・・それゆえ・・・この後、どう展開していくんだろう?
ここから、どんな物語へと進んでいくんだろう?と期待感が高まりました。

微笑ましいサマ-キャンプに集う親子たちの姿を描きつつ、どこかで、何か不自然だな・・・という気持ちを読み手にも感じさせる
子どもたちも年々、成長し、自分たちはどうしてここに集まるのか?疑問に感じる者が出て来て
自分たちの出生の秘密を各自がそれぞれの場面で知る。

あ~そういう事だったんだぁ~と分かったときには、納得!


それぞれの子どもたちが、葛藤しながら成長していく様子が描かれ、やがて大人になった彼らは再びかつての仲間たちを探し会う。
生きることの意味を見失う者あり、事実を受け止めてたうえで前を向いて歩む者あり。

自分はどうして生まれたのか?
自分にとって家族とは?

う~ん、奥が深いテ-マを描いた作品だったなぁ~。

文章が巧いので、引き込まれるように最初から最後まで読ませてくれて、さすが!

面白かった!


ラストの沙有美が書いた手紙に、今、生きていることに意味があり、そのことに感謝したいという内容には胸が熱くなりました。


★★★★★
 
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
mail
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
secret (管理人しか読むことができません)
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
02 2024/03 04
S M T W T F S
1 2
3 4 6 7 9
10 12 15
17 19 20 21 22 23
25 26 27 28 29 30
31
メ-タ-
kyokoさんの読書メーター
カテゴリー
フリーエリア
最新コメント
[09/20 kyoko]
[05/23 のぶ]
[09/15 kyoko]
[09/14 ひろ]
[03/06 kyoko]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
kyoko
HP:
性別:
女性
自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;

バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
フリーエリア

Copyright (c)本を片手に・・・ All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  image by Night on the Planet  Template by tsukika

忍者ブログ [PR]