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読んだ本の感想あれこれ。
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66c3a2ca.jpg発行年月:2010年4月

オオワシ、ワタリガラス、ヒヨドリ……。鳥の渡りの先の大地にはいったい何があるのだろうか。

近所の池や川に飛来するカモたちも、命がけで渡りをし、奇跡的に辿り着いている。住み慣れた場所を離れる決意をするときのエネルギーは、どこから湧き起こってくるのか。渡りは、一つ一つの個性が目の前に広がる景色と関わりながら自分の進路を切り拓いてゆく、旅の物語の集合体。その道筋を観察し、記録することから始まった最新エッセイ。


                                    
    (新潮社HPより)

梨木さんのエッセイを読むのは初めて。
実は物語かと思って読み始めたのですが・・・・・^^;

渡り鳥を見るために知床半島に旅をする話が最初に出て来て、自然の描き方が素晴らしいなぁ~と改めて思いました。
過去の作品の多くにも植物など自然の描き方は独特で、すごく好きだったけど、今回は鳥とか動物とか動いている生き物が多く登場。

ワタリガラズって、どんな姿?わたしには鳥のこと、よくわからないし、正直、あまり好きじゃないんですが、梨木さんの愛情を持って描くその姿は、見えないけれど、なんとなくイメ-ジのようなものが頭に浮かぶから不思議。

旅をしながら、梨木さんの日常の様子も垣間見れるのも楽しかった。

「渡り」は鳥に限らないっていう事も書かれていました。
そのなかで、第二次世界大戦中のアメリカの日系人強制収容所の話は衝撃的でした。
「ノ-ノ-ボ-イ」の事実、今まであまり知らなかったけど、勉強になりました。

そんな話の後で梨木さんが言っていることも印象的。

「存在」は移動し、変化していく。
生きることは時空の移動であり、それは変容を意味する。
それが渡りの本質なのだろう。生きものはみな、それを生き抜かなければならない。
その道行がときにどんなに不器用で本人自身、当惑するような姿をして現れてこようと。

「渡り」の意味を梨木さんなりの解釈で記した言葉でしょう。


梨木さんの考え方をいろいろ知る事が出来た書で、ファンには嬉しいエッセイでした!

「春になったら苺を摘みに」も是非、読まなくては!


★★★★
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