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読んだ本の感想あれこれ。
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674e00a3.jpg   発行年月:2010年5月


  町でいちばん美しい三姉妹が死んだとき
  残ったのは(1,2,3悠久!)、
  愛するその「手」に抱かれて私は
  天国を見る(ジャングリン・パパの愛撫の手)
  
  ------ゴージャスな毒気とかなしい甘さに満ちた作品集。

                            (角川書店HPより)


ドキッとするような表紙。
怪しく美しい。
その雰囲気そのままの物語でした。

物語は短編形式で進みますが、ずっと繋がるある一族の物語。
最初は、町いちばんの美女が父親が周りの者には、さっぱりわからない4人の美しい女の子を産むが黄色い目をした男と共に何処かに行ってしまう。
少女たちは、美しさを利用し娼婦として生きる。

母親が黄色い目の男と、その男の間に生まれた男の子と戻ってくる。
母親は亡くなり、男の子は黄色い目の男に育てられる。

そして、男の子の名前がジャグリン(道徳)。
母親譲りの美しい顔を持つが、目は父親譲り。
ジャグリンは家の向いに住む雑貨屋の娘と仲良くなる。
けれど、戦争が始まり、ジャグリンは戦地へ。
やがて戦争が終わり、家に帰って来たが、両腕が無くなっていた。
父親はジャグリンの腕代わりを勤める・・・・・・・この腕代わりを勤める様子が怪しい雰囲気で少しゾッとした。

その後も不思議な雰囲気のなか一族の血が受け継がれながら、
何とも怪しい雰囲気のまま時代も現代に近いところまで移っていく。


薄い本で、スラスラ読めるけど、なんだろ?
ものすごく濃厚。

挿絵も綺麗なんだけど、ちょっとエロチックで、怪しい。
挿絵は野田仁美さんというア-ティスト。

この物語には、すごく合ってる。


人によっては、嫌悪感を抱くかも?な内容でしたが、わたしは好きとは言えないまでも
キライじゃないな。

話は面白かったし。

桜庭さんは実に個性の強い作品を書く人だな。

★★★
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