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読んだ本の感想あれこれ。
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a1304bd0.jpg発行年月:2010年3月


痴呆の母を抱える中年男性、ホームレス殺害に手を染めた小学生の兄妹…大切な何かを守るため、人は悲しい嘘をつく。
一匹の蝶が絶望の果てに見た光景とは------

人間の弱さと優しさを描く連作長編。

     
                       
                        (集英社HPより)

第1章から第6章まで
それぞれの主人公たちが抱えるものは重たく暗い。
途中までは、この先、彼らに救いはあるのか?と読みながらこちらの気持ちまで落ち込む。

が、それが次第に変化する。

最初は短編集かと思われた話でしたが、主人公たちはほかの話少しずつ繋がっていく。
人と人が接するなかで、新たな関係が生まれ、そのことにより光が見えてくる。

話の所々に出てくる、虫(蝶とか・・・)、そしてそれぞれの人が目にする光。

植物は、風によって、あるいは虫によって花を咲かせ、人は人と接するなかで光を見いだし
また先に進んでいける(花を咲かす)という事なのかな?

第6章まで進みながら、前に出てきた人がこの人とこういう形で接点があったんだ!とか
同じ場面をほかの人の見方から描き、なるほど~本当はそういう事だったのね?など

驚きと喜びを感じながら、最初の重い雰囲気が少しずつ溶けていくかんじでした。


段々に希望に向かうお話でホッとしました。

話の展開の上手さはさすがです!

そして、この本の装丁と表題も、素晴らしい!!
文句のつけどころがない1冊でした(^^)

★★★★★
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ラブラブラッキ-さんへ
この人の頭の中はどうなってんだろ?
どれだけの構想が詰まってるの?と驚くばかり。

わたしも勝手に悪い結末を想像しちゃったので、救いがあって、凄く嬉しかった!

へ~原田さんのも似た感じの展開なんですね~。
丁度、今朝みたら図書館取り置きになっていたので、そちらは近いうちに読みます(^^)

え?今月末に2冊!?
どれどれ、ちょっと調べてみなきゃ( ..)φメモ
情報ありがとう(^^)v
kyoko 2010/05/25(Tue)09:19:31 編集
無題
ほんと、さすがですよね!
いつもとは違う作風なんだけど、うまい!!って思いました。
私も最初は気持ちが暗くなってしまって、いつものダークな感じで終わるのかと思ったけど、最後まで読んでほっとしました。
ちょうどこの本を読む前に読んだマハさんのインディペンデンス・デイが(話の内容は真逆でマハさんのは前向きな話なんだけど)、同じように人がリンクしてて、そういうところが偶然も続いて面白いなあなんて思ったり。
また今月末に二冊出ますよね。今から楽しみなんです♪
ラブラブラッキー 2010/05/24(Mon)10:56:26 編集
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