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読んだ本の感想あれこれ。
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757f7712.jpg   発行年月:2009年1月


   私はまだ“本当の自分”と出会っていない

   女として人生が終わる前に性愛を極める恋がしてみたい。
   35歳脚本家・高遠奈津の性の彷徨が問いかける
   夫婦、男、自分自身

                        
(文藝春秋HPより)


発売当初から話題の書でしたね。
図書館予約でも結構、待ちました。

表紙写真(?)に、まずはビックリ!
これは人前で読むときには膝に表紙を置いて読まなきゃ^^;

肝心のお話は、脚本家の奈津は元ドラマ制作に関わっていた夫・省吾と子どもは居ないが二人で仲良く暮らしていた。
今は家庭の雑事を全て引き受け、仕事に没頭出来るようにしてくれる夫には感謝しつつも奈津の書き進める脚本については、昔同様、一番にチェックし、厳しい評価を下すのが常で、それについて不満がある。
しかし、争い事を抱えるのがイヤで夫に管理され束縛されることに辟易しているのも関わらず、穏やかな夫婦関係を保とうとしている。

そんな葛藤のなかで、自身の師と尊敬する、演出家の志澤一狼太と会話(メ-ルが多いけど)するうちに、やはり自分はこのままではダメだ。
志澤に言われた
「穏やかな生活を続けるうちは、大した作品は生まれない」の通りなのでは?と
ついに夫に本音をぶつけ、夫の元を出奔。

それからの奈津は凄かったなぁ~。

志澤との性愛シ-ンもかなり激しかったけど、これは激しすぎて、逆に色っぽくなかった^^;
でも、その後、大学時代の先輩・岩井、元精神科医の僧侶・祥雲、俳優の大林
と次々に・・・・

村山さんの作品は、過去に数冊読みましたが、どちらかというと清純物語。
こういう作品は書かない人だと思っていたので、驚きです。

主人公の奈津は脚本家。
どうしても著者本人の経験によるもの?主人公=著者のイメ-ジを読み手は頭に浮かべてしまう。
そういう事を勿論、覚悟のうえでの作品なのだと思うと、その事に対して敬意さえ覚えてしまう。


奈津のように、次々と性愛を求める女性について、共感出来ないけど卑下する気持ちは全くないです。
奈津も自分自身のなかにある覚悟を持って行動している事ですから。
潔さみたいなものも感じました。


いや~恐れ入りましたというかんじです。

賛否両論ありそうですが、わたしはこの作品、すごく良いと思いました!
これからの作品も今まで以上に期待したい!


★★★★
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