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読んだ本の感想あれこれ。
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f6a9ca17.jpg発行年月:2006年6月

東京でカメラマンとして活躍する弟。
実家に残り、家業と父親の世話に明け暮れる兄。
対照的な兄弟、だが二人じゃ互いを尊敬していた、あの事件が起きるまでは・・・。

著者、監督による同名映画『ゆれる』を自ら小説化した作品

                        (本の帯文より)


少し前に映画を先に観ています。
この本の表紙写真を観るだけで、映画でみたこの橋の上での情景が浮かんで来るよう。

小説は、映画とほぼ同じでしたが、真反対のような性格で、周囲にも子どもの頃の評価も
兄は細かい気遣いの出来る優しい人間。
弟はいたづらばかりしているヤンチャで乱暴者。

稼業のガソリンスタンドを継いだ兄とやりたい事を求めて東京に飛びだした弟。

何年も実家に戻らなかった弟だが、母親が亡くなり、法事で帰り、久しぶりに兄弟は顔を合わす。
兄弟それぞれに対する想いは昔と変わらず、お互いの今を、それぞれが認め尊敬もしている。

が・・・そこに第三者である幼なじみでもある智恵子が加わることにより、兄弟がそれぞれに抱く心の奥深くにあった物が動き出す。

兄がずっと自分の気持ちを押し殺して、いつも穏やかにいたのかと思うと、人って怖いな~なんて思ってしまう。
こういう人間に、気がある素振りの欠片でも見せるのは、危険だ。
そう思うと、美智子には気の毒だが、ちょっと非はあったのかも。

映画を見た時にも感じたけど、ラストは、一見明るいけど、なんとなく胸の奥がモヤモヤした読後感でした。
そういうラストもこの物語のラストとしては、ピッタリで、
映画もすごく良かったけど、小説も良いなと思わせてくれました。


★★★★



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