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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2015年5月

これは、この世のことならず──。
画家を目指す青年・槇島風波(まきしまふうわ)と、さまよう魂を絵で成仏させる天才画家・穂村江雪華(ほむらえせっか)。変わりゆく帝都に漂うさまざまな怪をふたりが追う大正怪異事件帖、第2弾。       


                  (集英社HPより)



前作を読み終えた時から、続編を待っていました!!
またまた怪しいお話の数々、楽しませてもらいました。

雪華と風波の他にもいろいろな登場人物たち。

竹下夢二の弟子だという西塔光児は、最初のお話で登場後、色んな所でその後も出没。

表題作は三番目に登場
<黒のコスモス団>のメンバーたちのリーダー雀蜂のお嬢の生き様が切なかった。
そして、妹分たちを救うためなら自らが危険な目に遭うことも厭わない
その姿が恰好いい。
何処かで幸せになっていたらいいのにな・・・・。


話として面白かったのは第四段の<幽鬼喰らい>
雪華と風波が一番活躍した話じゃないかな?

風波の顔なじみの満津留が臥せっていると聞き、雪華と共に見舞いに行き、
雨の夜になると幽霊が出るという話の真相を突き止め
恐れている幽霊は絵だと気づき、ある絵を描いて満津留本人に恐れるものは
絵だと理解させる話。


全体を通じて大正という時代が物語の雰囲気を高めていたと思う。
史実を少し描いたりしていたのも、あああの時代ねと分かりやすかった。


まだまだ雪華と風波の二人の謎解きやそれぞれの周りに起きる出来事が
気になるので、続編でるといいな~。


                           ★★★★
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発行年月:2015年6月


 「俺たち家族になっちゃおうよ」

無職宿ナシの亀谷幸慈は、ある日、秋葉原でギャルにカツアゲされていた青年を助け出す。青年はどうやら記憶喪失で、曰く「自分は元・天使で、さっきのギャルは悪魔」であるらしい。関わらずに去ろうとした幸慈だったが、直後、やむにやまれぬ事件が起き、ふたりは行動をともにすることに。

翌日ふたりは、池袋の街角で園部シメ子と名乗る女性に声をかけられ、成りゆきで彼女の家『猫の森』を訪れる。そこには坊主頭の大男マロ、ぽっちゃり眼鏡のオク、色白イケメンのミチヤが同居しており――。

                      (光文社HPより)




シメ子と名乗る女性の家で同居生活を送ることになった亀谷幸慈。
無職で宿無しの28歳。
ある日、ギャルに暴力を振るわれていた青年を助ける。
青年(ガブリエル)は元天使で暴力を振るっていたギャルは悪魔のサターナだとか。
ガブリエルも一緒に同居のメンバーに。

他のメンバーは、
・落合真呂(40)・・・最年長、見かけはイカツイが心優しい、家のまとめ役
・奥山基樹(34)・・・ぽっちゃりメガネのオタク
・駒寺美智也(24)・・・イケメン

園部江里子・・・風俗業で働く源氏名はシメ子。自分の家に宿無しの人を
住まわせている。



最初は、愉快な面々の共同生活の様子にほのぼのしたものを感じて
読んでいましたが・・・・後半から、メンバーたちの本当の姿が明かされます。

このメンバーは1か所に集まったのには、ちゃんと理由があった。
それは衝撃的なものでした。


う~ん。
なるほど・・・・・。

本日サービスディが関係して来ていました。


真呂が、叶えて欲しかったこと・・・・いろいろ考えさせられました。
確かに、人は、暮らしている環境によって、悪人にも善人にも
変わるものかもね。


なかなか、面白かった。
サスガ朱川さん!!


                          ★★★★




発行年月:2015年3月


 歴史的大惨事となった脱線衝突事故から10年。このところ不可解な事件が相次いでいた。女性がカラスに襲われ失明。白昼の凄惨な殺人。不思議な能力(念動力)を持つ小学生・信悟の優しかった女先生も突然豹変し、彼を執拗に付けまわすようになった。いったい何が起きているのか。背後には太古から地球にいた謎の生命体のたくらみが。信悟は圧倒的力を持つ生命体にいかに立ち向かうか。昭和の下町を舞台に描く、直木賞作家渾身のノスタルジックホラー。

                  (徳間書店HPより)



昭和46年が舞台。

小学校3年生になった立花信吾と彼の友達や、学校、近所の商店街の人々たちを
巻き込む不可解な凄惨な事件の連続。

起きる事件は、恐ろしいものばかりだけど、信悟の正義感、優しさにずっと
救われる。
そして、事件の真相は、なんと・・・・。
よくわからないけれど、ちょっと寄生獣を連想しちゃいました^^;

得体の知れないものとどう決着をつけるのか?
最後の展開は・・・ああ、なるほど・・・・。
鍵は将悟くんでしたか?
そして、信悟の優しさがこの町のピンチを救ったのかもね・・・と思いました。


今回も、昭和の懐かしい物が、いろいろ出てきました。
が・・・ロケットアイスはちょっとわからなかった。
似たようなものは知っているけれど、キャップは付いてなかったなぁ~。
ちなみに、わたしたちは「チューチューアイス」と言ってましたが^m^

エピローグで、信悟も、その弟の将悟も立派な大人に成長し、仲良しの兄弟のまま
だったのが嬉しかった。



                        ★★★★



2014年12月


 あらゆる世界に物語はある――思わずゾクッとするホラーテイストな話から、
ほろっとくる感動ストーリーまで、直木賞作家が綴る連作集。

               (PHP研究所HPより)




箱庭旅団シリーズ3作目です!

このシリーズ好きだなぁ~。
今回も楽しませて貰いました!


最初の話<マミオ、地球を去る>は、人間の世界で猫として生活している異世界から
来たマミオ。地球での潜伏調査を終える時が来た。

突然居なくなる猫は、異世界に戻っていくんだと考えると飼い猫が突然
居なくなった経験を持つ人は少し楽しい気分になれるかも^m^

不思議で少しクスッと笑えたのが
表題は恐ろしい<クリスマスの呪い>。
12月25日が誕生日の女の子の思い。
なるほど~言われてみればイベントの日と誕生日が重なるとちょっとつまらないかも。

<シュシュと空きカバンの住人><シュシュ、途方に暮れちゃって>も
なかなかユニークだった!


反対に切なかったのが<鬼の来る正月>
ほかの人には理解してもらえないものと戦うってしんどいだろうな~。


おぉ~!と感嘆したお話は<バルルの原理>。
表紙の絵はそれを表しているのかな?
動物たちが集まって<バルルの原理>をニンゲンにも教えるか否かを議論するという
お話。
動物たちが下した結論は正しいと思う。


このシリーズ、もうお終いなのかなぁ~?
続けられそうな気もするんだけど・・・
楽しいからまたこういう短編書いて欲しいな。


                         ★★★★★



発行年月:2014年10月

医者である市原玲人は、友人の平松光恵に、首から上だけが狼のいわゆる「狼男」の死体写真を見せられる。彼女はその写真と大切な取材手帳を市原に託し、忽然と姿を消した。時は20年遡る。阿巳雄山の奥に、特殊能力を持つ「マガチ」とよばれる人々が暮らしていた。マガチの青年シズクは、初恋の少女を忘れられず、彼女を追って東京で暮らし始めるが……。一途な純粋さが胸を抉る、一気読み必至の、純愛ホラー巨編

                     (講談社HPより)




友人のルポライターから見せられた狼男のような遺体の検死写真。

そこから、医師でもある市原玲人が不思議な事件の真相を追うことにより
出会う「マガチ」と呼ばれる者たち。


怪奇めいた話でしたが、途中から玲人の息子(今は離れて暮らす)・一真が登場して
小学校5年生の割にしっかりとした賢い考え方、物言いに癒されました。
玲人と一真の関係もほのぼの。


物語の進行と共に、マガチの一人である曲地谷シズクが思いを寄せる同級生の
城野麻弥子へ書いた手紙が綴られる。
シズクは上京した麻弥子に会いたくて自身も山奥のシャバから上京する。
純朴で優しくいシズクだが最初の職場では先輩とうまく行かず辛い目にあう。
が、その後出会った北原は、シズクを何かと庇ってくれる頼れる存在となる。

不思議な力を秘め、バンテンと呼ぶ変身により人間とは異なる容姿と
強い特殊能力を持ってしまう「マガチ」。
その力を自己制御できず苦悩するシズクは痛々しい。


シズクが麻弥子を思い続ける気持ちは本当に一途で・・・・・。


ラストは、哀しいけれど何となくホッとした。


朱川さんのいままでの作風とは一味違うけれど、なかなか面白かった!


                          ★★★★
 
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