発行年月:2016年8月
逃げ続けることが、人生だった。
家族に時効はない。今を生きる「子供たち」に昭和最大の未解決事件「グリ森」は影を落とす。
「これは、自分の声だ」
京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品の中からカセットテープと黒革のノートを見つける。ノートには英文に混じって製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだった――。
未解決事件の闇には、犯人も、その家族も存在する。
圧倒的な取材と着想で描かれた全世代必読!
本年度最高の長編小説。
昭和最大の未解決事件―「ギンガ萬堂事件」の真相を追う新聞記者と「男」がたどり着いた果てとは――。
気鋭作家が挑んだ渾身の長編小説。
(講談社HPより)
グリコ・森永事件を基に書かれたフィクション。
こちらは有名な菓子メーカー「ギンガ」と「萬堂」に脅迫した事件。
事件の真相を追うのは、その事件に関わっているかも?と思う
曽根俊也と新聞記者の阿久津。
曽根は、父親の遺品のなかに、黒革のノートに書かれた英文と
カセットテープに自身の子ども頃の声が入っている脅迫めいたものを見つける。
脅迫文やら、当時ニュースで聞いていた文言と同じ。
過去のグリコ・森永事件のことも思い出した。
再三写し出される犯人の男とされるキツネ目の男の顔も。
脅迫に子どもの声を使うって言うのは、ちょっと許せない。
物語では、そんな事件に関わってしまった子どもたちのことも書いているが
なんとも哀しい。
未解決のままの事件だけど、事件の関係者は、どんな風に生きて居るのかな?
塩田氏の取材力も凄いな~と感嘆!
経歴を見ると、元新聞記者だとか。
過去の本も読んでみたくなった。
★★★★★
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発行年月:2016年6月
あなたの記憶は、あなただけのものですか? 記念碑的エンタメ巨篇!
世界的ベストセラー作家の兄の不審死と遺された謎だらけの随筆。
記憶とは食い違う原稿の真実が明かされるとき、“世界”は大きく揺らぎはじめる――。
直木賞作家、全身全霊の900枚。
(角川書店HPより)
長い物語だったなぁ~。
3部作構成で、登場人物が多く、やや混乱するので読むのに時間がかかったけれど
飽きることなく最後まで読めた。
第一部は10年以上、絶縁状態だった兄が自殺したという連絡を受けた
弟の古賀純一の語り。
兄は著名な作家・手塚迅(本名は古賀壮一)。
だけど。。。純一もこの部で亡くなってしまう展開にはビックリ!
第二部は古賀兄弟が亡くなって8年が経過した話。
古賀壮一の義理の甥(壮一の離婚した妻の妹の子)・白崎東也(30歳)が語り手に
なって伯父の死、その弟・純一の死を追う。
第三部は引き続き東也が語り手だけど、自分のルーツと
伯父・その弟純一の繋がりを過去の真実から知る。
とある宗教の教祖の記憶を持っていた古賀壮一。
人の記憶の不思議さを感じる、なんだかミステリアスなお話でした。
表紙の大きな桜は物語の中でも重要なものでした。
やや複雑な話ではあったけれど、なかなか面白かった!
★★★★
発行年月:2016年1月
ある偶然が引き起こした痛ましい死亡事故。
突然の悲劇に翻弄される人間模様を、
映画『エンディングノート』『夢と狂気の王国』でその才能を高く評価された著者が、
独自の視点から描きだした五篇の連作短編集。
生の不確かさ、苦しみ、それ故の煌きを、日常の平穏から深く抉りだす驚きの筆力。
映画だけにとどまらない才能を、ぜひその目でお確かめください。
○もくじ
夏、千恵子の物語 ・・・・・・5
秋、吉乃の物語 ・・・・・・49
冬、健二の物語 ・・・・・・101
春、美里の物語 ・・・・・・143
春、浩一の物語 ・・・・・・187
(ポプラ社HPより)
8歳の少年の交通事故死。
それに関わった人たちの物語が連作で綴られる。
<千恵子の物語>
不倫関係にあった男の妻が事故で少年を死なせてしまい、その後しばらく連絡がない。
が・・・暫くすると再び会うようになるが・・・・
<吉乃の物語>
1年半前に息子を事故で亡くした。
以前勤めていた職場の同僚から
「大人になったら、たとえ自分が何一つ悪くなかったことでも
あなた自身の責任・・・・そう思えば楽になる」と言われたことが自分を
楽にしてくれる。
<健三の物語>
千恵子の不倫相手だった男。
大学の後輩が亡くなったため、車で通夜に向かう。
その帰り、同じ大学の同級生だった女性を途中まで送りながら亡くなった
後輩について話す。
<美里の物語>
事故を起こしてしまってからは、車に乗れなくなった。
保育園のバザーの準備に奔走しながら、充実感を味わっている。
ママ友が出産し、事故後、自ら放棄したお腹の子の命のことを考える。
<浩一の物語>
お互いに好意を持っていると感じていた女性に関係を迫り
激しく拒絶されショックを受けていた。
そして少年の事故死した現場に、居合わせ一部始終を見てしまう。
そのことを吉乃に手紙で知らせる。
少年の事故死の加害者その家族、その家族の知り合い、そして少年の母親と
色々な人たちの事故の前後の物語。
交通事故は、加害者もある意味、被害者だと思うけれど、やはり家族を亡くした者の
方が哀しみが大きい。
加害者は、事故のことを置いておけば、以前と同じように家族との生活が続いていける
のだから・・・・
最後の事故を目撃した人の手紙で、哀しみがより一層、深まりました。
初読みの作家さん、映画も有名ですが見てない。
でも人間観察力が鋭いな~と思った。
映画作品もどれか、観てみたい。
★★★★
発行年月:2016年2月
デビュー作にして25万部を超えるベストセラーとなった「君の膵臓(すいぞう)をたべたい」の著者が贈る、待望の最新作。友達のいない少女、リストカットを繰り返す女子高生、アバズレと罵られる女、一人静かに余生を送る老婆。彼女たちの“幸せ”は、どこにあるのか。「やり直したい」ことがある、“今”がうまくいかない全ての人たちに送る物語。
(双葉社HPより)
「君の膵臓をたべたい」は、衝撃的な感動作でした!
その著者が書いたデビュー2作目ですね。
主人公は、小学生の小柳奈ノ花。
自分は、賢い子と周りの同級生をやや見下した物言いをする文学少女。
隣の席の桐生くんが絵が上手なのに、それを隠したがり、同級生にバカに
されることを恐れているのが理解出来ない。
放課後は、クリーム色のアパートに住むアバズレさんに会いに行ったり、
廃墟ビルの屋上で見つけたリストカットしている高校生の南に会いに行ったり
偶然見つけた大きな木の家に住んでいるおばあちゃんに会いに行ったり。。。。
友だちが学校に居なくても平気と放課後は、3人のうちの誰かしらに会いにいく。
シッポがちぎれた猫をお供に・・・
奈ノ花みたいな子が居たら、クラスで浮くでしょうね。
子どもって、こういう子は排除しちゃうからね~。
でも、感受性は豊かで、隣の席の桐生くんのことを親身になって励まして
自分と違う価値観も認めなきゃと気づいてからは、桐生くんと仲良くなって。
ちょっと大人びた奈ノ花が、アバズレさん、南、おばあちゃんと接しながら
幸せについて考えていく。
担任のひとみ先生が素敵だったのも良かったな。
こういうファンタジーもいい。
このタイトルの意味も前の「君の膵臓をたべたい」と同様、意味あるものでいいと思う。
これからの作品も楽しみにします。
★★★★
発行年月::2015年12月
建材会社の社長を務める高梨修一郎。
50歳を過ぎ、心に浮かぶのは過去の秘密と忘れがたい運命の人……。
個人と社会の狭間にある孤独を緻密に描き、
成熟した大人に人生の意味を問う長編小説。
(集英社HPより)
主人公の過去と現在が交錯しながら進む。
建材会社社長になった経緯には、驚きの過去があり、
あまりにも哀しいこと続きの人生に、こちらの気持ちも塞ぐかんじ。
父親が若い女と蒸発し、母と妹との平和な3人の暮らしのなかで
妹が交通事故に遭う。
幸い、命に別状はないもののその後、少し歩行に困難を来たす。
だけど、その事故の加害者が誠意ある人たちで、主人公が社長になった会社の
経営者だった。
妹の事故後、2年で今度は母親が胃がんで亡くなる。
その時も主人公たち兄妹の後継人となってくれたのは良かった。
が・・・妹は24歳で海外旅行に行き、その先で亡くなる。
スキューバーダイビング中の事故死。
主人公自身は、会社でも責任ある仕事を任されるけれど、結婚した妻との間に
娘をもうけながら、離婚。
やがて知り合う人たちも大きな苦悩を抱えた人たちで、
こんなに重たい人生を抱えた人ばかりが巡り会うって、ありなんだろうか??
とちょっと辟易しちゃう^^;
終盤は、主人公自身が死に囚われそうになり、このまま死んだらあまりにも
哀しすぎると思った。
が・・・そうならずにホッとする。
題名の意味が最後まで読むと、ああ、なるほど・・・と思えたので
読了後の気持ちは、割とスッキリ。
★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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