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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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3696ded4.jpg  発行年月:2008年12月

 
トランプおじさんは、しょうしょう変わり者と評判のおじさんです。
村はずれのガタピシした家にひとりで犬とくらしているからでもあり、皮肉やでがんこだから、でもあります。
けれど、トランプさんが、ほかの人とちがっているいちばんのことといったら・・・・、じつは、このトランプおじさん、動物のことばがわかるおじさんだったのです。
(本の表紙裏の説明文より)


 
図書館の児童書コ-ナ-を見ていたら、たかどのほうこさんの新刊発見!
嬉しくなって借りました!11e6018a.jpg

たかどのさんの絵本は、子ども達が幼稚園の頃からあれこれ読んでいます。
一番最初は「まあちゃんのながいかみ」だったかな?


そして、本に登場する人物(には限りませんが)が、面白い名前が多くて楽しいです。
トランプおじさんという名前もユニ-クだな♪なんて、読む前から思いましたがちゃんと理由があるのです。
哲学好きの親が「プラトン」のような立派な哲学者になってほしいと思い、そのまま「プラトン」ではさすがに気がひけて字の並びを変えて「トランプ」としたのだそうです。

そして、トランプおじさんの愛犬の名前がまたまた変わっていて「イルカ-ネポポラ-レ」といいます。
全てが普通の犬なので、名前だけは変わったものにしようと付けたそうです。

理屈っぽいおじさんですが、本の中では哲学者としてではなく、なぞの生き物ペロンジの正体解明のために探偵として活躍します。
愛犬のイルカ-ネ・・・(覚えきれずずっとイルカ-ネで読んでいました^^;)をお供に。
動物の言葉がわかるおじさんなので、イルカ-ネ・・・とも普通の会話。
これもなかなか面白くて、良いコンビ!

物語はモグラの世界での出来事。
ケ-キ屋さん、クリ-ニング屋さんなど出てきますが、ケ-キ屋さんの名前は「ケ-キのラグモ」甘いもの好きなおじさんは、そこでモングランをよく食べます。
モングランのほかにはマロンモグラッセとかもあって、ネ-ミングが愉快。

ある事件が起こり、その事件には、ペロンジという生き物が関わっているということになり・・・・
事件は見事に解決しますが、その過程が楽しい。
絵本にしては、結構、長いのですが本好きの子なら小学校中学年くらいからでも楽しめそう。
漢字のよみがなもあるので、漢字の勉強にもなるでしょう。

そして、途中にある挿絵もかわいい。
たかどのさん自身も絵を描くのですが、これは、にしむらあつこさんの絵。

挿絵の中に、時々、何やら記号のようなものがありますが、それは巻末の動物文字で、絵の中の動物文字を一字ずつ解読していくのも面白いです♪


お話も面白いし、絵も楽しい。
動物文字も探しながら・・・・・と遊び心いっぱいのステキな本ですよ~。
これは、家族全員でまわし読み間違いなし!


 
★★★★★
 
 
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d159b62d.jpg発行年月:2008年10月

「明日の話はしないと、わたしたちは決めていた」で始まる三つの別々の話が最終話で一つになるとき----。

第一話 「小児病棟」のわたし
第二話 「1998年の思い出」のわたし
第三話 「ル-ムメイト」のわたし
最終話 「供述調書」のわたし
(本の表紙裏の解説より)
 

三つの話は、それだけ読むと全く別の話です。
第一話は、小児病棟に難病で入院している子ども達の話。
彼らが「明日の話はしない」と決めているのには、明日の事をかんがえると辛いから。
明日は検査。明日から辛い治療。
「明日の検査の結果が良かったら退院できる」と言われたけど、結果が良くなくて延期とか。
「明日の話」なんて考えないでいた方がいいと思っている子ども達。
だから、「明日のはなしはしない」はル-ル。

でも、辛い入院生活でも子ども同士の楽しみを見つけ、最初は明るい雰囲気でした。
が・・・・後々のとんでもない事柄の前触れ的な出来事がこの第1話には込められています。


第二話は、ホ-ムレスの人たちの話が中心。
彼らが「明日のはなしはしない」と決めているのは、その方が気楽だから。暗い気持ちにならずに済むからというもの。
弱い立場なので、肩を寄せ合い、ある程度の集団で助け合いながら暮らしている彼ら。


第三話は、六畳一間のアパ-トに四人で暮らす若者たちの話。
「明日のはなしをしない」と決めていたのは、子どもの頃からのル-ルだから。


そして、最終話で、第一話から三話での出来事が、全て繋がっていることが明かされます。

読みながら、ある程度の事は途中で気づくのですが・・・・兎に角、どこにも救いがなくて読むのが辛くなる話です。
でも、読むのを止められない話でもありました。
最近、こういう救いのない話、多いような・・・^^;

退屈はしないけど、途中で繋がりが予め予測出来てしまうのが、少々、残念だったかな?
全然、気づかない話で最終話があったら、もっとビックリしたんだけど。


★★★
4d8816d9.jpg発行年月:2009年1月


生まれた時から発育がよく13歳でピンナップガ-ルさながらの体つきだったアカリ。
性格は地味で平凡に生きたいアカリだが、出会う人々は、平凡じゃないひとばかり。

次第にアカリ自身が変わってゆく。



生まれた小さなまちでは、自分の体が人目を惹き、静かに暮らせないと大きなまちに引っ越し、一人暮らしを始めるアカリ。
小さなまちでは両親と祖母と暮らしていたが、祖母の言葉がヒドイ!
発育の良いアカリの体を「いやらしい」と言っちゃうんですから・・・。
可哀相すぎ。

一人暮らしをしてから最初、職を点々と変えるアカリですが、ヘアサロンの受付の仕事で落ち着くので一安心。
そこで出会う人たちが後々、アカリを追い詰めることになるのですが、途中までは楽しそう。
ヘアサロン上のエステテックサロンで働く、さくらちゃんとお友達になり、二人でお互いの家を行き来しながらの会話は笑えました。
両サロンのお得意様である通称ティナ(ティナタ-ナ-に似てるとか)を密かに研究する会も可笑しいし・・・・。
楽しくこのまま暮らしていけばいじゃない?なんて明るい気持ちで読んでいると・・・・
飛沢郁夫という怪しげな男が登場するあたりから、事態は急展開!
アカリが例えるには「白身魚の切り身みたいな男」・・・・・想像できません^^;

この郁夫が登場してからは、さくらちゃんとの楽しげな雰囲気が郁夫との怪しげな雰囲気に変わっちゃうのです。
いつか南の島に一緒に行きましょうみたいなノリで、その予行演習と称して二人で始めることも気持ち悪いです^^;

その後は、もっと気持ち悪い事(大変な事)が起こって・・・・どうなるのぉ~!?と思うと、これが案外ラストは
健全っぽい。


途中、嫌悪感を抱く文章があるのですが、ま、我慢して読むと・・・・なるほど!と少し納得出来る部分もあったりで、最後まで油断出来ない展開でした。


少し前に読んだ「田村はまだか」も変わった話でなかなか面白い本でしたが、これもなかなか面白かった。
わたしの中では次はどんな作品、書いてくれるのか?と期待したくなる作家さんです。


★★★

 

0f22389e.jpg 発行年月:2008年12月


四日間の夏季休暇を取った初日、カフェでくつろいでいた由香は偶然、通りかかった以前の恋人・拓に出会う。

二人が出会った高校生時代~大学時代の思い出を懐かしくふたりで思い出しながら、あの時、それぞれが相手に抱いていた想いが蘇る。



短めのお話です。
50歳半ばの男女が以前、恋人同士だった時代の出来事を思い出しながら、その時の想いも改めて吐き出しながら、別れた後、お互いの結婚のこと、近況などを報告し合う。

この物語は、設定がこの年代だから活きるのでしょうね。
大人の会話。
付き合っていたのは、まだ若い頃。
その時、お互いが抱いた感情や行動は今、振り返ってみれば、疑問に思うこともあり「どうして別れたんだろうね?」なんて共通の思いになり・・・・。

いいな。こういう話。
好き。

やっぱり小池さんの描く情景が好きなのかな?
お洒落なカフェの周りの風景も文章から容易に頭にイメ-ジが湧いて来ました。

読み方によっては、どこにでもある話だし、何の面白みもないじゃない!?と言われちゃそうだけど、わたしは好きです。

ラストもよかった。
なんとなく、このふたりにはまた違う季節も巡ってくるような予感がして・・・。
小池真理子さんのファンなら満足の1冊じゃないでしょうか?


★★★★

 

 

 


65d5d168.jpg発行年月2002年7月

 九州の小さな海岸の町。
贅沢な施設と高度な医療で知られるサンビ-チ病院。
不妊治療に福音をもたらし患者たちに「神の手」と慕われる院長の産婦人科医、岸川卓也のもう一つの顔。
男性の妊娠、人工子宮、胎児からの臓器移植・・・・・。
生殖医療の無法地帯に君臨する医師の狂気がひらくとき。
生命の尊厳と人間の未来を揺るがす書き下ろし長編小説。
(本の帯文より)
 

エンブリオとは・・・受精後8Wまでの赤ちゃん。それ以降は胎児と呼ばれる。

少し前に読んだ「風花病棟」(短編集)では、真摯な態度で医療に向き合う医師たちを描いていて感動しました。
この作品の主人公の医師・岸川は、ある意味では研究熱心で高度医療を行う素晴らしい医師ですが、違う側面から見たら悪魔とも言える非常にアクの強い人物という印象。
途中までは、不妊治療で思うような効果が得られず、悩む夫婦には神様的な存在で、倫理的には反発も多いだろうその治療方法もそれで救われる人たちがいるのなら・・・・・と受け入れながら読んでいました。
が・・・段々にエスカレ-トしてゆく医師の行動に怖くなりました。
ラストは、うぅ~凄いね!この医師。
そこまでやりますか!?という感想。
でも最後まで楽しませていただきました!
こういうちょっとワルい医師を描くのもなかなかいいな。
文章も上手いし!

物語の中には、今の生殖医療でも、そこまではやってないはずよね?という事が多々出てきます。
知らない人が読むとこの治療を受けたいと駆け込みたくなる人も居るかもなんて、余計な心配をしてしたりして・・・。

例えば、5歳の息子に重篤な心臓疾患があり予後不良で命の危険があるとの診断。
母親は妊娠中。
お腹の中の子どもの心臓を取り出し、5歳の子どもに移植するという治療。
または以前、不妊治療で体外受精させた卵の分割したスペアを使って再び妊娠させるという治療。

他にもいろいろ。


今は、体外受精も珍しい治療とは言えない時代。
代理母問題は、少し前にメディアでも取り上げられましたが、生殖医療の研究はどんどん進んで技術的には、もっといろいろな事が可能になってくるでしょう。
本の中に出てきた人工子宮も実際にも研究は進んでいるようですし。


兎に角、いろいろな問題提起がされている内容でした。


この物語主人公・岸川医師については、著者の新刊「インタ-セックス」でも登場するようなので、そちらも読むのが楽しみです。

★★★★


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