発行年月:2009年2月
東京の下町で、一人、アンティ-ク着物の店を開いている栞。
ある日、お客として訪れた一人の男性・春一郎と、幾度か店で会ううちにお互いが惹かれるものを感じ、恋に発展する。
穏やかに流れる恋物語。
蝶々喃々=ちょうちょうなんなん=男女が睦まじげに、小声で語り合うさまを表すことば
何も深く考えなければ、とても面白いです。
下町の雰囲気が伝わってくるかんじで、実際にそこに行ってみたい!とも思いました。
栞のご近所さんである、まどかさんもイッセイさんも、結構な高齢の様子ですが、粋なかんじで素敵!
栞がイッセイさんの退院祝いを兼ねてデ-トする場面なんてすごく良いです!
イッセイさんみたいな素敵な男性なら、わたしもデ-トしたいわ~(笑)
実際の土地名やら、お店なども出てくるので、この場所を知ってる人なら、もっと楽しめるかも!
でもですね・・・・・ちょっとここからは、わたしの個人的感想ですが・・・・^^;
主人公二人が好かんのです!
最初にお店にお客と来た春一郎は、初釜用の着物を探して訪れて、二人は出会うのですが、そのときに既に栞自身も結婚指輪を見て、二人の会話にもそれを確認するような事が出ます。
10歳の娘・小春が可愛くて~みたいな会話もしたりしてます。
で、実際着物を注文し、直しが必要とかで出来上がるまでにまたお店に訪れたり、そのたびに徐々にお互いのことに惹かれていく。
ま、それはあることなので、良し。
栞が惹かれるのもわかる。
常に背筋が伸びているけど、かといって堅苦しくもない。食べ物を品よく、それでいておいしそうに食べる人なら、わたしの好みにもドンピシャだし・・・^^;
でも、会って数回で「あなたといると、なんだか僕、生まれてきてよかったなぁ~って心の底から思えるんです」って言うのは、いかがなものか!?(怒)
この言葉でス~ッと引いちゃいましたわ~(笑)
あなたには奥さんと10歳の子どもがいるんじゃない!!と一人ツコッミしました。
こんな会話なく好きになったなら態度だけで示す方がマシ。
栞は、でも迷いがあるので、まだ許しましょう。
彼女は独身なのだしね。
あっ!春一郎の悪口だらけになりそうなので、この辺で止めます^^;
この二人が不倫関係という設定にした意図がわたしには疑問でした。
普通の恋愛でもいいんじゃないかな?
ドロドロした部分を除いた不倫話って、どこか胡散臭いです。
小川糸さんの前作「食堂かたつむり」も、一人ツコッミ満載(矛盾が多いかんじ?)の話でしたが、話の雰囲気は結構、いいので、新刊が出るのが楽しみです。
ファンの方、読んで気分、害されたらすみませんm(__)m
★★★
いろいろなことがある、15歳
わたしたちはわたしたちのすべてを伝えることも、知ることもできない。
理解することもできない。
それでいいのだ、きっと。
(講談社HPより)
これは、長女のお薦め!
本が好きで、いつも冷静な杏。バトミントン部で活躍している樹里。甘えっ子キャラの美香。
中学三年生で同じクラスの3人は、何かと行動を共にしている。
三人三様の性格。
この年頃の女の子の行動パタ-ンは、自分でも経験あるなぁ~なんて少し懐かしい気持ちで読みました。
ある程度、決まった仲良しグル-プがあって、そんななかでお互いがお互いの発言や行動に時々「?」っていう部分を感じて悩んで・・・・。
「最近、○○ちゃん、理解に苦しむよね~」なんて、本人の居ないところで、言ってみたり・・・。
気を遣って、あえて言わずに行動した事が後でわかって「なんで言ってくれなかったの?」って言われちゃったり・・・。
これを読むと中学時代の事が、ホント蘇ってくる。
いろいろありながらも、人それぞれ考え方や行動パタ-ンは違うのだと理解して彼女たちが成長していく姿は微笑ましかった。
なかなか、清々しい青春物語でした!
彼女たちと同年齢の子が読むと、より楽しめると思います。
どうしてぼくたちが天国に行けないか知ってる?
引っ越してきた古い家に待ち受けていたものは・・・・
ファンタジ-の名手がおくる哀しい愛の物語
(理論社HPより)
次女が読みたいと借りて読み「おもしろかったよ」というので、わたしも読みました。
児童書は、最近、次女のお薦めを読むのが殆どかな?
物語は、父親を亡くしたばかりの少年・ジャックが母親と共に、古い家に引っ越してくるところから始まります。
その様子をみて「子どもがいる!男の子だ!一緒に遊べるかな?」などと話している4人(アン14歳、オリバ-12歳、チャ-リ-8歳、グウィネス7歳)の子ども達。
その様子は可愛らしく、ジャックと子どもたちの楽しい話かな?なんて最初は思いました。
しかし4人の子ども達は既に亡くなっていて、この古い家に長い子は60年以上も閉じ込められているのです。
ある者によって、魂を奪われたことにより天国にいけないでいる子たち。
そして、ある者の存在に怯えて暮らしている。
ジャックは、家に入った時から、なんとなく誰かの気配を感じます。
やがて、ジャックは幽霊たちと接し、幽霊たちの過去の出来事も知るようになります。
幽霊たちが恐れている者も登場するのですが、その者が、なぜ子どもの幽霊たちを脅かす存在になったのか?の真相は哀しかった。
ジャックは、幽霊たちの魂を助けるためにはどうしたら良いか考え自らも危険な目に遭いながら、立ち向かう様子は、感動しました。
母親が子どもを想う気持ちが、歪んだ形で他のものを犠牲にしていたのかな?
最後の最後までドキドキしましたが、ラストはホッと出来る終わり方で大満足。
これは、児童書ですが、大人が読んだ方がより深く理解出来そう。
とても良い物語でした。
★★★★
ささやかな悪夢を、お目にかけましょう。
・・・・・・醒めないかもしれないけれど。
坂木司、はじめての奇想短編集。
少しビタ-ですが、お口にあいますでしょうか。
(本の帯文より)
この作家さん、名前は、知っていますが、今まで読んだことありませんでした。
でも、どのお話もすご~く気に入りました!
お話は全部で26編。
1つが10ペ-ジ前後でとても短いのですが、どれもよかった!
最初の「カフェラテのない日」は、ほのぼの系で、あ~いいかんじ。
次の「目撃者」は、ステンレスの流し台が主人公の少し変わったお話ですが、なかなかおもしろい。
というかんじで、読み進み・・・・途中から結構、不気味なお話に突入していきます。
「穴を掘る」は、背筋が少し寒くなりました。主人公がどんどん地中に穴を掘っていくだけの話なのですが・・・異様なかんじがなんとも不気味。
最後のお話「いて」も正体不明なその者(物?)がなんとも不気味でした。
怖かったのは「ゴミ掃除」と「試写会」かな?
そして一番、わたしが気に入ったのは「最後の別れ」かな?
大陸から遠く離れた島で長い闘いの果てで、もう生き残りは居ないんじゃないか?という状況で出会う二人の兵士の話。
二人の会話が良い。
そして、二人で、今後の事を考え下した結論が、なかなか深い。
こんなにいろいろな要素を持った話が書ける作家さんを今まで知らないでいたなんて!
今から、過去の作品、あれこれ読みたいと思います!
この本、装丁もなかなかセンス良いです!!
本がちょっと一般の本に比べたら小さい?横が短い長方形。
そして、目次やひとつひとつのお話の題字のペ-ジがいいかんじでした。
一人で楽しむのは勿体ないので、家族にも薦めてみよう!
17歳の少年と34歳の女性歯科医。
心を焦がし、渇き、相手の全てを求めてやまない欲望に囚われる、
そんな相手に出会ってしまったら・・・・
(文藝春秋HPより)
児童文学のあさのさんのイメ-ジがあるので、出だしから衝撃的でした!
不意打ちを食らったよな、ショックがありました^^;
17歳の鈴(レイ)と34歳の美耶子。
年齢が倍以上も年下の子との恋愛は、わたし自身を基準にすると、ムリがありますが、まあ、物語なので、その辺は、受け入れて・・・(それが出来ない人は読めないかも)
美耶子は、同じ歯科医の男性・岳彦との離婚歴があります。
原因は、学生時代からの親友・芙美と岳彦が恋愛関係になってしまったから。
鈴は幼い時から仲良くしている隆平、泉美がいるのだが、12歳の夏、ある事がキッカケで3人の明るい関係が変化してた。
美耶子と鈴は、それぞれが関わっている人たちとの間で憎しみや悲しみを引きずっていた。
二人が出会ったのは、歯科医院で最初は患者と医師の関係。
普通ならそんな二人が恋愛関係まで発展するとは思えないのだが、ありえなくはないか?と思える自然さ。
まだ若い鈴の真っ直ぐに突き進むような想いは嫌味がなくいいし、それを受け入れる美耶子も変に年上ぶったり、自分を卑下したりしていなくて好感が持てた。
それぞれが、複雑な想いを引きずっていた人たちと、「赦す」事を自然に行う事で、その関係が修復していく様子が良かった。
自分を良い意味で変えてくれる恋愛は、年齢は関係なく良いものだなぁ~なんて思いました。
あさのさん、恋愛小説もなかなかいいじゃない!?
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
