栄光を勝ち取るか、無残に打ちのめされるか、これはもう遊びではないのだ----。
夫の浮気が原因で離婚、娘の小織とともに実家のある名古屋へと転居し、無気力な日々を送っていた藤里梨津子だったが、フィギュアスケートの名コーチに小織の才能を見出され、娘を支えることに生きがいを感じ始める。
「藤里小織の最大の伸びしろは、あなたにあると思ってます」とのコーチの言葉に、娘のためにすべてを懸ける決意をする梨津子。スケートクラブ内の異様な慣習にとまどい、スケート費用の捻出に奔走し、さらには練習方針をめぐってコーチとの間で軋轢が生じるのも厭わず、娘のことだけを考えてクラブの移籍を強引に進める――そんな母の姿に葛藤を覚える小織ではあったが、試合での成績も次第に上がっていき、やがて……。母娘の挑戦は、実を結ぶのか?
母と娘の絆をテーマにした、著者渾身の長編小説。
(PHP研究所HPより)
フィギアスケ-ト選手の物語でしたが、選手の母親ってこんなに重要な存在なんだと初めて知り驚きました。
練習を見ているだけでなく、コ-チのようなゲキを飛ばし大声で叱咤し・・・
お金がかかるスポ-ツという認識はありましたが、子どもの側について見守って居られる時間がないといけないんだと。
コ-チと母親たちの関係もこの物語では描いていて、全てがこんな風じゃないかもしれないけど、この物語のコ-チ・美濤先生は、選手以外にその親に求めるものも大きい人で最初は、その厳しさばかりが目立ち、ちょっと好きになれなかった^^;
でも物語が進むうちに本当はすごく人の気持ちが分かる優しい人なんだと気づき、素敵な女性だと印象が激変(笑)。
物語は、かつては、オリンピック選手を目指しフィギアスケ-トの練習に頑張っていた、主人公・藤里小織が大学の友達に、自分の生い立ちを語るという手法で進む。
フィギアスケ-ト選手の練習の様子も詳しく描かれていて、かなり専門家に取材をしたんだろうなぁ~と思う。
読みながら、オリンピック選手となった平松希和が浅田真央選手を思い出させるような事があり、胸が熱くなった。
フィギアスケ-ト選手の母親は精神的・肉体的に強くなければ勤まらない。
★★★★
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思い出せない、最愛の人の言葉。脳裏から離れない、ある夜の景色。
記憶を保存する装置を手に入れた認知症の老女。ダムに沈む中国の村の人々。赴任先の朝鮮半島で傷ついたタンチョウヅルに出会う米兵。ナチス政権下の孤児院からアメリカに逃れた少女――。異なる場所や時代に生きる人々と、彼らを世界に繋ぎとめる「記憶」をめぐる六つの物語。英米で絶賛される若手作家による、静謐で雄大な最新短篇集。
(新潮社HPより)
6つのお話から成る短編集。
「メモリ-・ウォ-ル」
認知症と診断された74歳のアルマ。
使用人のフェコに連れられて、アムネスティ医師の元に通っている。
壁には沢山の沢山の紙片と数百のプラスチック製カ-トリッジ。
それらはアルマの記憶の断片を蘇らせるものたち。
亡くなった夫・ハロルドとの思い出。
表題作の作品は、一番最初。
認知症を患う女性が、医師によってされる治療がなんとも不思議なもの。
頭に埋め込まれたものから記憶を回収されそれはカートリッジに収められる。
そして自宅で遠隔記憶刺激装置により、カ-トリッジを頭にはめ込み映像をみるように記憶が再生される。
ちょっとSFの要素のある物語。
次の「生殖せよ、発生せよ」は不妊治療を受ける夫婦の物語。
自然に妊娠するって、凄い神秘的なことなんだなぁ~と改めて思った。
わかったつもりでいたけれど・・・・。
「非武装地帯」は戦地から手紙を送り続ける息子のはなし。
かもめの群れの話やら鳥をみて思うことなどを綴られている。
そして、あるひ、傷ついたツルを見つけ地雷の恐怖に怯えならがもなんとか助けた話なども綴る。
すごく短い話だけれど、なんだか胸に響くものがあった。
「一一三号村」は、ダムが出来ることで、水に沈むことが決まっている中国の村人たちの様子を描いたもの。
村の自然の美しい情景が目に浮かぶような箇所で村一番の長老の言う言葉が印象的。
<これが見納めだと分かっていると、その場所は違って見えるのだよ・・・・二度と人目に触れることがないと分かっていることが、その場所を変えるのかもしれん>
「ネムナス川」両親を15歳で相次いで亡くした少女・アリソンは、リストニアのおじいちゃんの元で暮らすことになる。
家のそばには、ナムナス川が流れていて、昔はチョウザメがよく釣れたと聞く。
チョウザメ釣りに挑戦するアリソンとおじいちゃん。なんだかほのぼの。
隣(?)に住んでるサボおばあちゃんも可愛い。
彼女がずっと幸せでありますように・・・・
「来世」は、ちょっと重い物語の背景。
ナチスドイツが占領下にあった時代を生き延びたユダヤ人のはなし。
そこからなんとか逃れアメリカに来た少女がやがて、孫に囲まれて暮らしている。
過去の思い出と現在を交互に語りながら進む。
暗く苦しい過去も、子どもたちが新しい世界につくりかえてくれたら、嬉しい。
全然、違う雰囲気のお話ですが、そこにあるのは、「記憶」の物語。
数々の賞をもらっているのも納得!!
訳者のあとがきに、著者は長編作品にとりかっかっているとあった。
早く、完成して翻訳されたものが読みたいな~。
★★★★★
初めまして、お父さん----親子の夏が始まった
息子と過ごすために、ホストから「ハチさん便」ドライバーへ。
正義感の強い元ヤンキー父とおばちゃん臭い少年のハートフルな物語
(文藝春秋HPより)
この続編が出ていると知り、先にこちらを読まなければ!と慌てて借りました。
坂木さんのお話は、いつも楽しく心温まるから好き♪
これもすごく温かいお話でした!
最初は、ホストクラブで働いている大和。
そこに突如現われた小学5年の進くん。
大和の息子と告げる。
母親の名前を聞いて、思い当たるふしがあり、夏休み中、進は大和の元で暮らす。
ホストクラブの支配人・ジャスミン(男性だけど、心優しきお姉さん)の計らいで、運送会社に転職。
夕方には仕事を終え、進が留守番する我が家へ。
しかし、しっかりしてる進くん。
ただ留守番をするだけじゃなく、ご飯の支度をして待っていてくれる。
朝ごはんも作るし、会社に差し入れの昼食まで届けてくれちゃう。
素直ですごく可愛い。
でも、なんだか良い子過ぎるかんじが気になったけど・・・。
嫌われないように気を遣ってるのかな?なんて。
でももうすぐ夏休みもお終いで、大和との暮らしも一旦おしまいとなるとき
二人は喧嘩する。
でも、喧嘩したことで、なんだかより親子の絆は深まったかんじで微笑ましかったな~。
あ~早く、二人が再会するだろう続編が読みたい!!
★★★★
デビュー作の絵本がベストセラーとなった陽子と、新聞記者の晴美は親友同士。共に幼いころ親に捨てられた過去を持つ。ある日、「真実を公表しなければ、息子の命はない」という脅迫状とともに、陽子の息子が誘拐された。「真実」とは何か……。それに辿り着いたとき、ふたりの歩んできた境遇=人生が浮き彫りになっていく。人は生まれた環境で、その後の人生が決まるのではなく、自分で切り拓いていけるもの。人と人との”絆”や”繋がり”を考えさせられるヒューマンミステリー。今冬放送予定の、ABC創立60周年記念スペシャルドラマ原作。
(双葉社HPより)
ドラマのために書かれた作品だそうで、今までの湊さんの作品にあった、なんだかよくわからないけど何があったんだ?みたいな不穏なかんじがあまりなく、スラスラと人物背景などが理解できた。
そのため、途中から、事件の真相みたいなものが少し予測がついてしまう。
でも、面白かった。
絵本作家となった高村陽子と新聞記者の相田晴美。
二人は幼い頃、別の場所だが親の元から離されて施設で育っている。
似たような境遇だということもあり、親しく付き合い大人になっても交流がある。
二人はお互いを理解する大切な存在。
陽子は、県議会議員の息子であり自身もそのあとを継ぐ高村正紀と結婚し一人息子(5歳の裕太)と暮らしている。
晴美は、新聞記者として働き、不倫関係の恋人がいる。
そして、物語の冒頭で、裕太が行方不明。
何者かに連れ去られたらいいとわかる。
「真実を公表しないと息子の命はない」という脅迫状。
犯人が言う真実とは何を意味するのか?
タイトルの「境遇」が謎であり、事件の真相を知れば、それが元で起きたことだとわかる。
先月ドラマが既に放送されたけど、この本を読むためにドラマは見なかった!
読んだあとだから、ドラマが再放送されないかなぁ~と思うけど無理かな?
陽子の夫・正紀が凄く素晴らしい!!
ドラマでは誰が演じた?
と調べたら・・・・沢村一樹さんでした。
あ~ピッタリかも!
ちなみに陽子は松雪泰子さんで、晴美はりょうさん。
本の結末は、同じ境遇だからと親しくなった二人が、境遇なんて関係なくより強い絆で結ばれていくという終わりで、なかなか読後感が感動的だった。
うん、こういう話もいいんじゃないかな?
★★★
新ヒーロー誕生! 極上の長編ミステリ
都内で起きた不可解な連続殺人事件。次の犯行現場は、超一流ホテル・コルテシア東京らしい。殺人を阻止するため、警察は潜入捜査を開始し…。1行たりとも読み飛ばせない、東野ミステリの最高峰。
(集英社HPより)
連続した殺人事件。
次の事件の場所は、ホテル・コルテシアらしい。
警察関係者がホテルに詰める。
刑事・新田はホテルマンになりすまし、ホテルの警備に当たる。
ホテル従業員・山岸尚美が新田たち刑事の教育係を担当。
ホテルマンらしく振舞うよう厳しく指導する。
事件の真相究明も気になりましたが、刑事・新田と尚美の関係もなんだか気になって読んでいました。
でも、途中、あまりに事件に首を突っ込みたがる尚美を煙たい存在に思う新田。
そのあたり、わたし自身もなんだか妙だな。この人、犯人側の人間だったりして??なんて思ったりもしました。
ま、見当違いでしたが、著者はわざとそんな風に読者を欺いたのかな?
ホテルに訪れるお客たちのなかには、ちょっと不可解な行動をする人もして、ホテル従業員のその対応の仕方はなかなか面白かった。
そのなかに事件に大きく関係する人物がいたのには、驚いたけど。。。。
マスカレ-ド・ホテルという表題通り、普段の自分とは仮面をつけて行動する人たちが沢山いる場所がホテルという場所なんだなぁ~。
刑事・新田・・・・・新しいキャラクタ-。
なかなか良いかんじ♪
加賀刑事同様、今後も登場の物語、期待したいです!
★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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