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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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51bJOBY-n2L__SL500_AA300_.jpg発行年月:2009年12月


病床の父と二人の弟を抱える極貧生活の中、
少年は将来を見据えてひとつ、またひとつと誓いを立てる----
武家・農村復興に並外れた手腕を発揮した二宮金次郎(尊徳)若き辛苦の日々



                         (中央公論新社HPより)



名前は、おそらく誰でも知っている人。
でも何をしたか?改めて問われると・・・・。

早春録ということで、幼い頃から成人したあとくらいまでが丁寧に描かれている。
5歳のときに大水で死ぬ思いを経験し、その後も小田原の村は、大水で田畑の大部分が流されてしまい、村人たちは米の収穫も出来ない窮地に立たされた。

貧しかった家で、父親が病死、その後、母親も病死し、まだ乳飲み子の末っ子の弟を抱え、長男である金次郎は大人並みに働く。
伯父の家で面倒を見て貰うのだけど、父が遺した書物を読むにも油を無駄使いするなと窘められ、何かと衝突。
そんな金次郎に村の名主・岡部伊助が自分の家で奉公したらよいと声を掛けてくれる。

最初の奉公先である岡部家で、その妻・お佐久から節約術を学んだことが、後の金次郎の出世の手助けになる。
『積小為大』の教え。



田畑を大水から守るには、放水路による治水が必要・・・でもそれには膨大な金がかかる・・・小田藩にはその金がない。

成長した金次郎は、藩の経済再建にまで関わっていく。
小さなところからコツコツと無駄を省き、お金の収支を明らかにし、出る金が少なくなるように。


そして、荒廃した農地の開拓にも力を注いでいく。

全て幼い頃に、自分に関わった人から学んだこと。

70歳で亡くなるまで、人々のために働き続けた人。
その殆どが苦労の連続。

最初の妻には、自分の志が理解して貰えず、辛い思いもした金次郎だけど、二番目の妻に支えられ迷いながらも自身の志を通し続けた。
正に達成の人!!


凄い人だなぁ~。


植松さんにまた勉強させていただきました。


★★★★


 
 
PR

51zNcvkHieL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2011年12月


封印された過去が、新たな「罪」へ。「正義」と「贖罪」の意味を問う驚愕のミステリー。
どんでん返しが止まらない! 怒濤のリーガル・サスペンス!!
『さよならドビュッシー』で「このミス」大賞受賞の作家による新たな傑作誕生!

弁護士・御子柴礼司は、ある晩、記者の死体を遺棄した。死体を調べた警察は、御子柴に辿りつき事情を聴く。だが、彼には死亡推定時刻は法廷にいたという「鉄壁のアリバイ」があった――。


                                           (講談社HPより)


これは最高~♪
主人公のキャラクタ-が個性的で魅力的!
主人公・御子柴礼司は気鋭の弁護士だけど、26年前に幼女殺害事件の犯人である。
当時少年だったため、少年院に送られたが、刑期を終え、社会復帰している。

重い十字架を背負ったような過去を持ちながら、弁護士になっているのは、なぜ?
凶悪犯でも法廷の場で、減刑を勝ち取ってしまう。
贖罪の気持ちはあるのか?

冒頭から、いきなり御子柴が遺体を遺棄する場面で、これはいったいどういうこと?と先ずは大きな疑問。
その疑問を、ず~っと抱えながら読んでいました。


事件を追う警察側の人間にも魅力的な人物が登場!
刑事の渡瀬。
鋭い洞察力で御子柴とも対峙する。
二人の個性的なキャラクタ-が、物語を面白くさせてくれた。

御子柴は犯人を庇う側。
渡瀬は犯人を追い詰めていく側。

でも、御子柴は庇うだけでなく、法廷の場では自分の仕事を淡々とこなすが、そこから離れた場所では犯人を強く責める。
そして、渡瀬は犯人を追い詰める側だけど、そうしてしまった背景をみながら犯人の気持ちに沿うこともする。
それぞれに格好良い!!

御子柴の少年院時代の話も、よかった。
少年院のなかで知り合った同じような罪を犯した者や担当教官とのやりとり。
それらがあって、弁護士・御子柴が成立しているんだな・・・。

そして、冒頭の死体遺棄での殺人を犯した者は・・・・意外な人物だった!
全くの予想外!

表題の奏鳴曲を奏でた人物との再会が、なかったのが残念。
期待していたんだけどなぁ~。

これは、もしかしてシリ-ズ化されるのかな?
一回で終わるには惜しい!


ミステリ-好きには、これはお薦めです!!


                                        ★★★★★

 
31V73shvUvL__SX230_.jpg   発行年月:2011年11月


   彼女たちのやっかいな虚栄と、せつなる孤独に捧げる

   「こんなはずじゃなかった」――悩みながら、
   泣きながら戦っているすべての“彼女”たちのために。

カバーも帯もなく、バッグに放り込んで良し、
丸めて手に持ち歩いて良し----かつてない、女子必携の短編集。



                                          (光文社HPより)



過去にアンソロジ-で発表した作品も含めた短編14編。

主人公は20代~30代の女性達。
周りには結婚している友達も多く、社会的に責任ある仕事を任されていたり、自身の恋や仕事の今後に悩む年代。
同窓会で再会したかつての友人たちとの語らいで感じる焦燥感。

女性の心理をとてもよく表している作品ばかり。

どれも面白かったけど、
三番目の「彼女の躓き」は、特に面白かった!
学生時代から主従関係のような二人の女性。
祥子にはいつも適わないと思っている私。
恋人を横取りされたこともある。
今の恋人・昌也は祥子には会わせないようにしなければ・・・・。
そして祥子から恋人を結婚も考えているという恋人を紹介するから会おうと。
そして自分にも付き合っている人がいることを話し、後にお互いの恋人と4人で会う。

それからが面白かったぁ~!
私の作戦。祥子に勝った!と思ったけれど・・・・・思わぬ落とし穴。


表紙にカバ-がなく、紙もちょっとわら半紙みたいで変わってた。
そして、本文に水彩画みたいなイラスト。

なんだか楽しい本でした♪


                                        ★★★★

 
41SBUkxFLZL__SX230_.jpg   発行年月:2011年10月


   現役大学生作家が、学生生活最後の年に書き下ろす、奇跡の物語。


亡くなった父が残したもの……喫茶店、星型の天窓、絆、そして、奇跡。三男三女母ひとり。ささやかな一家が出会う、ひと夏の奇跡の物語。家族が"家族を卒業する"とき、父の残した奇跡が降り注ぐ……。

                             (角川書店HPより)



デビュ-作の「桐島、部活やめるってよ」や「チア男子」は、現役の学生さんらしい今の若者の学生生活のお話でしたが、今回は、ひとつの家族の物語。
ちょっと趣向が変わっていましたが、今までのなかでは、一番プロの作家さんらしいものだったと思う。(上から目線ですが・・・^^;)


早坂家の兄弟姉妹6人が、それぞれの章ごとに、それぞれの抱えている悩みだったり想いを語る。


<長男・光彦>・・・大学生。家庭教師のアルバイトをしている。
<三男・真歩>・・・小学生。首からいつも黒いカメラを提げている。小学生にしてはク-ル。
<二女・小春>・・・高校3年生。ボ-イフレンドはギタ-の弾き語り奏者。
<二男・凌馬>・・・高校1年生。テニス部。兄が家庭教師で教えるあおいとは同級生。
<三女・るり>・・・双子の小春と似ているのは顔だけで性格は対照的。成績優秀。
<長女・琴美>・・・結婚し、家からは出ているが、家族のことをよく見ていてその洞察力はエスパ-並み。夫は警察官。


↑の順番で物語が進みます。
早坂家の大黒柱であった星則は、建築家で母親が経営する喫茶店(星やどり)も建てたり近所の家をリフォ-ムしたりしていたけれど、4年前に病死。

物語は子どもたちの語りが主ですが、両親の優しい気持ちも読んでいるとわかり、本当に理想の家族のかたちだなぁ~と思った。

一番、ジ~ンとしたのは、二番目の真歩の話。
小学生にしては、いつも落ち着いていて、どこか冷めたかんじの男の子なんだけど、卒業文集の係りに成り行き上なり、その同じ係りの子達とのやりとりが良かった。
4人が係りになったのだけど、二人は女子で、真歩ともう一人の男子・ハヤシ君との友情が泣けた。
どうしてカメラを提げていて、写真を撮ることに夢中になっているのかもわかり切なくなった。
けれど、写真館の青年とも出会い、真歩は、ちょっと今までと違うものを手に入れたかも。
いろいろな人と接して、いろいろな感情を抱くって成長していく過程では大切なんだなぁ~と思った。


ほかの話もそれぞれに良く、ラストの長女の琴美の話では、亡くなった父親が生前に、家族のためを想ってしていたことを知り、涙腺がウルウル。
長女の話をラストに持って来たのは、こういう意図からですね(^^)


著者の今後の作品にも大いに期待したいです!
社会人にそろそろなる頃ですよね?


                                           ★★★★

 
516tRU6WjML__SX230_.jpg   発行年月:2011年11月


   ある日の授業中、突然<それ>はやって来た。
   遮断された高校、降り続く灰。
   彼女は意を決し、自宅へと歩き始めるのだが----
   
   変わりゆく世界の中の確かな希望を描く、第48回文藝賞受賞作!


                              (河出書房新社HPより)



結構、薄い本なので、アッという間に読了。
よくわからない状況のなかで、どんどん緊迫感が増す描写が出てきて、恐怖を感じた。
句読点がないので、息をつく間もないけど・・・それが効果的。

高校の授業中に感じた、激しい音と閃光。
何が起きた?理解出来ない人たち。
それでも、ひとりじゃないのは心強い。
まだ笑う余裕もある。
けれど、どこか遠くで起きていると思っていたにに恐怖がどんどん自分達のそばに迫ってくる。

怖い、怖い。

物語のラストは、希望らしいきものはないけど絶望だけでもない。

まだまだ物語の世界は、このあとも続いていって、登場人物たちは必死に生き抜くための努力をするのだろう。
しんどいなぁ~。


著者のプロフィ-ルを見ると、すごい優秀な人なんだな。
現在は東京大学大学院に在籍中だけど、
元は東京大学医学部で医者を目指していたとか。
将来は作家になるたいと方向転換して、文学部へ転部だと。

これが作家活動、第一号というわけですが、これから書くものにも期待したい作家さんが
誕生です!


                                            ★★★
 
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