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読んだ本の感想あれこれ。
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519NjkUHu7L__SX230_.jpg    発行年月:2012年9月


   いじめを受け、ひきこもりだった麻生人生。
  蓼科でひとりぐらしを続ける人生の祖母、中村真麻。
  対人恐怖症の中村つぼみ。田んぼから三人は前を向いて歩み始めた-----。
  収穫のとき、それぞれの心にぬくもりが実る。

  山本周五郎賞受賞作家が描く、感動の成長小説


                                       (徳間書店HPより)



24歳でひきこもりだった麻生人生と
対人恐怖症だった21歳の中村つぼみ。
二人は血のつながりのない兄妹だった!

人生が小学校6年生のときに両親は離婚。
その後、父親は再婚し、その再婚相手の連れ子がつぼみ。

父親の母・中村真朝からの手紙をそれぞれが見て父親の実家である長野県茅野市へ。

初めて顔を合わせた人生とつぼみはお互いが真朝の孫だとは知らずに衝突。
しかし、やがて意気投合。

しかし、祖母・真朝は、認知症で人に関する記憶を無くしてしまっていた。
それでも三人は共に生活することになる。

マ-サおばあちゃんが素敵♪
人生とつぼみは、祖母が米作りをしていた1反の田んぼを耕し、祖母がやっていたという昔ながらの米作りに挑戦する。米作りの素人に知恵と力を貸すのは、村の大人達。

みんなが協力してひとつの作業を黙々とこなす。
米づくりって皆、昔はこんな風にやっていたのかな?

最初は人生が受けたいじめの凄惨なシ-ンで暗い気持ちになったけど、
勇気を出して一歩踏み出したことにより、新しい人間関係が生まれ、どんどん前向きになっていく人生の成長ぶりを読むのは気持ちよかった。

トントン拍子に上手く行きすぎなかんじもあるけど、こうなってくれたらいいなぁ~と読みながら期待していたその通りになるから嬉しかった!!

そして、ラストの場面では、ジ~ン。

真朝おばあちゃんの手紙の真相・・・・・泣けた!


文句なしの感動作でした!


★★★★★

 
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515HP0UpReL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2012年3月


悩み相談お任せください――。



あらゆる悩みの相談に乗る、不思議な雑貨店。
しかしその正体は……。
物語が完結するとき、人知を超えた真実が明らかになる。
すべての人に捧げる、心ふるわす物語


 
                                          (角川書店HPより)


温かい気持ちにさせてくれるちょっとSFっぽいお話でした。
最初は現代。
3人のわけありの男が警察から逃れて辿り着いた空き家が「ナミヤ雑貨店」。
明け方までそこに潜んでいようと思った3人組に不思議なことが起きる。

なにやら悩みらしき物をかいた紙が届き、相手はその回答を待っている様子。
無視することが出来ずに一生懸命知恵を絞り、回答をする男達。

男達はその後も幾つかの悩み相談に回答する。
が、その建物の時間の流れは、どうも違う時代で時間の流れる速度も奇妙。
相談相手は1980年代の人たちの様子。

そして、語られるナミヤ雑貨店のル-ツ。
浪矢さんが営んでいた雑貨店で、浪矢さんが子ども相手に最初は面白半分で始めた悩みの相談室。
勉強しないで100点満点を取るにはどうしたらいいか?
これは子どもなら書きそうだな・・・・(^^)

悩みに大して答を貰ったところで、大人しく従う人は少ない。
自分になかに既に答えを出していて、それを確認したいだけだから・・・・・
自分の答えと逆の回答を貰えば腹立たしさを感じたりもする。

物語が面白いのは、相談者たちのその後がわかってくるところ。
過去に子どもだった相談者が大人になり、相談しその回答を貰った事を覚えていて、成長する過程でその回答が何らかの影響を与えていたとわかる。

相談者たちが少しずつ関わりを持っていたりと、こういう繋がりを持たせるあたりはやはり巧いなぁ~。


でも、ほかの人も書きそうな話で、既に読んだことあるようなかんじの内容。
面白かったけど・・・大きな感動みたいなのはなかったな。


★★★
51lVywD9BtL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年6月
 

信長亡きあと、清須城を舞台に、歴史を動かす心理戦が始まった。
猪突猛進な柴田勝家、用意周到な羽紫秀吉。
「情」と「利」の間で、どちらに付くか迷う、丹羽長秀、池田恒興ら武将たち。
愛憎を抱えながら、陰でじっと見守る、お市、寧、松姫ら女たち。
キャスティング・ボートを握るのは、誰なのか?
歴史の裏の思惑が、今、明かされる。


                       (幻冬舎HPより)


これは映画化が決まっているようですね。
清須城で開かれた信長亡きあとの織田家をどうするか?の会議の様子に焦点を当てての物語。
信長の後継者は誰?
長男・信忠は既に亡き者。
次男・信雄か、三男・信孝か?

出来の良さでは三男・信孝だが・・・・
そこにはいろいろな思惑が絡み、統一した意見にはならず。

信雄を後継者にし、その後見人として名乗りを上げる羽柴秀吉に対するは
信孝を後継者にし、その後見人として名乗りを上げる柴田勝家。

両者の心理作戦に加えて、それを見守る織田家の面々。

それから・・・信長の妹・お市。

三谷氏にかかるとこうも可笑しくなるのか?
感心するやら呆れるやら。。。。。
表紙の絵もスマホ片手だからね~^^;

でも面白い。

特にお市の心の声がいい!!
秀吉を憎んで、どうしたら懲らしめてやれるか考えた末の柴田勝家に嫁ぐ場面は、凄いな。
秀吉が悔しがるエピソ-ドも可笑しい。


史実を知った上で楽しむのにはいいかも。
映画はあまり興味ないけれど・・・・^^;


                                           ★★★

51LLQXD3inL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年9月


知的障がい者の妹と過ごした
愛と勘違いとハプニングの日々――。
共に歩み齢を重ねていった姉妹の人生の輝きが、
まれにみる美しさで胸にせまる文芸ノンフィクション!
素晴らしい人生の愛とユーモア


雨の日も、嵐の日も、
凍えるようなきびしい冬も------
人生のあらゆる季節を生き抜いた人の
抜群の笑顔があります。


                                         (ポプラ社HPより)


著者の自伝でもある物語。
1946年妹のアイリ-ンが生まれた場面から、現在共に60歳を超えるまでの家族の物語。

幼いときから常にほかとはちょっと違う特徴のある妹の存在があり、両親と祖父母という家族構成のなかで暮らす。
アイリ-ンに脳の障害があるのは、赤ちゃんのアイリ-ンに乱暴に哺乳瓶を押し付けたせいかもしれないと思う著者・テレルは、優しい姉である。
アイリ-ンの存在をいつも温かく見守る。
それはほかの家族も同様で、当時はまだ障害を持つ家族を隠したがる風潮だった時代。
そんな時代でも広告代理店を営む父親は、自分の娘のためになる情報を集めようと自分が広告を載せアイリ-ンの存在を隠さなかった。
そして障害者の会も立ち上げる。

そんな父親の姿を見て育った著者だからかな?
大人になるとその活動を引き継ぐ。
州知事に会ってグループホ-ムを既存の施設より低コストで設立することを認めて貰うなど。
大学で知り合ったご主人の理解と協力も素晴らしい。

とはいえ、実際、成人した知的障害者と向き合うって本当に大変なことだと思う。
アイリ-ンのかんしゃくに対抗して自分も激しく対抗したテレルの気持ちはそれまでの経過を読んでいれば共感出来る。
が・・・世間は理解してくれなかった。
アイリ-ンの起こした行動のために周囲に迷惑をかけたりで哀しい想いもいっぱいしている。

両親は相次いで亡くなったけれど、その後は母方の弟・ボブ叔父さんがテレルを支えた。
アイリ-ンの家を購入する手助けをしてくれて、優しい助言も。

この物語には、心温かい人たちばかり。
こんな家族のなかに生まれたアイリ-ンは幸せだろうな。


本を読み終えて、表紙裏にある著者とアイリ-ンの並んだ写真をみたらジ~ンとした。
仲良しの姉妹そのものの写真。


そして興味を持ったのは、この本を翻訳された宇野さんのプロフィ-ル。
中学の英語の先生を勤めたあと、翻訳の勉強をされて本書に出会い、日本の読者にぜひ紹介したいと奔走しながら初の翻訳書出版を成し遂げたとか。

これからも素敵な本を翻訳していただきたいです!!


                                          ★★★★

596868a8.jpeg 発行年月:2012年9月

乾いている人、求めている人、 愛している人、
憎んでいる人、何も考えたくない人。
彼らの日々にそっと加えられる一匹の猫。

さびしくなかったら、きっと仔猫を助けるなんてことはしなかっただろう。
だから、ハッピーを手放すのは、
たんに元いた場所に戻るということなのだ。
元いた場所って?(「自分の猫」)  

猫が横切るままならない人間世界。
短編の名手が紡ぐ9つの物語。


                                       (光文社HPより)


大きく感動するとかの話はない。
ある日、ふとしたキッカケで猫に巡りあった人たちの話。

ひとつ異質だったのは、8番目の「22年目の猫」。
この話に出て来る猫のカオルは既に亡くなっている。
その飼い主家族の主人である父は昔は書生を家に置いていた。
そしてその妻は既に亡くなり。父親と暮らすのは出戻りの娘・悠木。
父親はカオルを呼び続ける。
かつての書生で昔はちょっとお互い好意を抱いていた沢が19年ぶりに家に来る。

この話がなんだか妙に気になった。
ちょっと切ないような寂しいようなそれでいて飼い猫のカオルをいつまでも愛しく思うこの父親の気持ちが温かいような不思議な気持ちになった・・・・で、この物語のあとはどうなったんだろか?


表題作の「さようなら、猫」も変わった話だったなぁ~。
肝臓移植してまて生きたいかな?
でもボサノバが病気を克服して何処かで元気に居てくれるかも?と思うと救われるか?


ササッと読めちゃうお話ばかり。
最初に書いたように、特に感動はないけど、まあまあ面白い。
猫好きだからかな(=^・^=)?



 

★★★

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