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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:1991年2月


わたしは奇妙な日記をつけ始めた――
とめどない食欲に憑かれた女子学生のスタティックな日常、
青春最後の日々を流れる透明な時間をデリケートに描く。


                   (中央公論新社HPより)


もう30年以上前に買った本。
久しぶりに読んでみた。

主人公は大学4年生の、かおる。
ホテルでアルバイトしていて、披露宴後に残った巨大なアイスクリームを
主任(元華族のオールドミス)から一緒に食べて片付けてと言われ・・・
食べ切ってから、異常な食欲が続く日々。


下宿先はある神道宗教の教会の離れ。
母が信者で、その縁で下宿させてもらっている。
そして、そこに高校を卒業した弟・航平が教会で修業すると言って
親の反対を押し切りやってくる。
航平は両親が離婚後、父の再婚相手の連れ子。

かおるのは同じ大学の工学部の大学院生・吉田と付き合っている。
一緒に眠る。
ただ静かに・・・・
吉田の友人が精神科に一度、診て貰えということで受診する。


結局、かおると吉田は別れてしまうんだけれど。。。
吉田みたいな人、居そう。
こういう人と共に過ごすのは疲れそう。


かおるの友人・真由子がいい。
かおるの気持ちを汲んで、良い方向に背中を押してくれている。



上質な青春小説というかんじ。
小川さんの文章は、やはりいい。




                   ★★★★★

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発行年月:2002年8月 (単行本は2003年発行)


九州の水郷都市・箭納倉。ここで三件の失踪事件が相次いだ。
消えたのはいずれも掘割に面した日本家屋に住む老女だったが、不思議なことに、
じきにひょっこり戻ってきたのだ、記憶を喪失したまま。まさか宇宙人による誘拐か、
新興宗教による洗脳か、それとも?
事件に興味を持った元大学教授・協一郎らは〈人間もどき〉の存在に気づく……。


                  (幻冬舎文庫HPより)




先に「不連続の世界」を読んで、こちらがその前の話だとか。

こちらは長編。
大手レコード会社のプロデューサー・塚崎多聞が今は九州で暮らす
元大学教授・三隅協一朗の元を訪れ、不可解な事件の真相を追う。

不可解な事件というのは、行方不明になった3人の女性たち。
それぞれ別の場所で暮らす3人がある日、突然、姿を消して
暫くすると知らないうちに家に戻っているというもの。


行方不明になって戻って来た人は、その後も現れて・・・・
協一郎の娘・藍子(京都在住)も加わり新聞記者・高安則之も更に加わり
4人はその謎に迫っていく・・・


最初は、不思議だけど、まあそんなに怖くないか?と思っていたら・・・
農協倉庫の場面は、ゾゾッ~ ( ノД`)
映像を想像すればホラー映画だよ、これ。


でも、本当のところは何もわからない。
知らない間に何者かに盗まれて、戻ったときはそれまでとは、ちょっと変化している?
ニセモノになってしまっている?

だけど本人は何も覚えていないし特に違和感はなし。


だから、世の中的には何も変わらいんだけど・・・
え?なんで?その影響は今後なにか表れてくるの?
と色々考えちゃうと怖い。

こういうのは気づかないのがいいのかも。
気づいても気づかないふりでやり過ごす。


不気味な世界の話。
恩田さんらしいな・・・。


多聞シリーズ最新刊「珈琲怪談」も読むのが楽しみ。




                       ★★★



発行年月:2017年4月


第157回直木賞受賞作.三人の男と一人の少女の,
三十余年におよぶ人生が交錯し,幾重にも織り込まれてゆく.
数奇なる愛の軌跡.


                 (岩波書店HPより)




時間の経過が順番通りでないので、少し混乱するものの

メモを取りながら読了し、最後は感動!!
凄い純愛小説だったなぁ~。


わかりやすくここでまとめてみる。


正木瑠璃は夫・竜之介に猛烈なアプローチをされて結婚したが次第に
竜之介の自分本位な態度に辟易。他所で浮気をしているのにも
気づいていて夫に対する愛情はなくなっていた。
そんな瑠璃は偶然、ビデオショップでバイトする大学生の
三角哲彦(みすみあきひこ)あだ名はサンカクと出会う。
雨が降っていたので三角は自分のTシャツをタオル代わりにとカバンから
出して瑠璃に渡し、後日、そのお礼にと会い、以後親しくなる。

瑠璃は三角に「月が満ち欠けするように生と死を繰り返し
未練あるアキヒコ君の前に現れる」と話す。
けれど、瑠璃はその2週間後、列車に轢かれて亡くなる。
それは自死ではく全くの不慮の災難であった。



この瑠璃の三角に対する想いが、何度かの生まれ変わりを起こすことに・・・

物語の最初は瑠璃が小山内堅(つよし)と梢、夫婦の娘として生まれる。
けれど、梢と瑠璃は交通事故で二人とも亡くなってしまう。
梢は瑠璃が20年前の流行歌を口ずさんでいたり、ちょっと不思議なものを
感じていたが夫の堅は全く気にせず・・・

そして、小山内瑠璃は、緑坂ゆいの娘として生まれる。
緑坂ゆいは正木瑠璃の仙台時代の友人だった。
妊娠中に瑠璃の声で名前を「るりにして」と夢で頼まれたという。


瑠璃の生まれ変わりの最後の緑坂るり(7歳)が必死に三角の元へ行く最後の
話は感動的だった。
この先、どうなるのか・・・・ちょっと気になるけれど・・・
お話は再会を果たしたところでおしまい。


小山内堅が妻・梢の生まれ変わりの存在に気づいたのもビックリ!
そんなに生まれ変わりばかりが身近にいるというのも落ち着かないな・・・

でも、面白かった!

これ映画化されていると読んでいる途中で知った。
原作通りなのかな?
興味あるので、Amazonprimeでみてみよう♪



                        ★★★★★



発行年月:2007年8月


治療院の受付嬢、芭子29歳。パン屋のパート、綾香41歳。
一見普通の生活を送る彼女たちはしかし、決して口に出せないある秘密を抱えていた――。
警官の姿を見てはギョッとし、お年寄りの会話に加わってホッとする。
ディープな下町・谷中を舞台に、大きな涙とささやかな喜び、
そしてときどきハードボイルドな新生活が始まった!


                (新潮社HPより)



物語に出て来る女性2人はムショ仲間。


小森谷芭子(29歳)・・・お気に入りのホストに貢ぐため睡眠剤を使い男性からお金を
盗むことを繰り返し22歳のときに懲役7年の判決を受ける
江口綾香(41歳)・・・夫の暴力に耐えていたが生まれたばかりの子どもを夫から
守り為に殺害し懲役5年の罪


二人は出所後、お互いに行き来して、励まし合いながら
新しい環境のなかで懸命に生きている。
芭子は祖母が以前、住んでいた家に。
近所に住む高齢の大石夫妻がおかずのおすそ分けに届けてくれる。
祖母が生前、孫は留学していると言っていたので、ムショ暮らしの
期間は留学していたことに。


新しく地域に赴任してきた警察官・高木聖大は親切だけれど
ちょっと馴れ馴れしい。
芭子にも親切心であれこれ接してくれているのだとは思うけれど
芭子の立場からしたら邪魔でしかないだろうな・・・。
勤めているマッサージ治療院の院長・今枝からセクハラまがいの発言を
受けて辞めてしまい今度、どうするのか??

終盤、弟・尚之が訪ねてきて結婚することになったと。
そして自分は一人っ子ということになっているから・・・・
祖母の家の権利書と有価証券、芭子名義の預金通帳の
定期口座に3千万円。
これで小森谷家に戸籍から抜けて分籍手続きをしたいのでと
届書に署名、捺印をと。

冷たい家族だな・・・・と思ったけれど、芭子の犯した罪は
自業自得なことだから、仕方ないのかもね・・・(ノД`)・゜
家とお金を与えてくれるだけで良しとしなければいけないのかも。


でも、まだ若いから人生、やり直しは出来そう。
続編があるようなので、そちらも是非!


少し前の作品だけど、いい作品。



                     ★★★★




発行年月:2008年7月


夜行列車の旅の途中、友人は言った。
「俺さ、おまえの奥さんは、もうこの世にいないと思う。おまえが殺したから」――
『月の裏側』の塚崎多聞、再登場!こ
れが恩田陸版トラベルミステリ!


                   (幻冬舎HPより)




恩田作品は結構、読んでいるけれど、このシリーズは未読だった。

このシリーズの新作が最近、発行されて、さらにこの前に出ている
「月の裏側」もあるとは・・・・



主人公は塚崎多聞。
大出レコード会社のピロデューサ。
交流関係が広いようで、色んな人物が登場。
二つ目までの話は、よくいく飲み屋で知り合った人物たちとのこと

怪談とまではいかなくてもちょっと不気味な話がつづき、その真相を
追求するようなかんじで話がすすむ。
すっきり解決するものより、「でもよくわからないね~」という話が多い。


<木守り男>
散歩すると会うことが多い大学の先輩・田代。
田代が語る夢の続きを会うたび聞いていて・・「その続きは?」と
問うと「木守り男にでもきけ」と去っていく・・・
ふと木の上を見ると男が!?
少年のこえで「こもりおとこ」と

最初から不気味なはなし。
木守り男=子守り男???  なんなんだ???



<悪魔を憐れむ歌>
不思議なボーカリストがいるという噂。
その歌声を聞いた何人かは不審な死に方をしているという。

これは少し哀しいかんじ。
怖くはないけど・・・


<幻影シネマ>
ミュージッククリップのロケハンでH県O市へ来た多聞たち。
メンバーの一人・保はここの出身だけど、なんだか妙に怯えている。

幼い頃の怖かった体験は、記憶が混乱してしまうという話。
保がこのさき、地元に気楽に帰って来られるようになれたかな?


<砂丘ピクニック>
T県の砂丘に来た多聞。
翻訳家の知り合いが調べものがあると言ったのに同行。
本のなかで「目の前で砂丘が消えた」とあるけれど、そんな現象起きるのか?
という疑問についてあれこれ考察。

これは、ちょっとおもしろかった。
多聞の考えるクレーターの眼の錯覚説・・・う~ん、どうだろ?


<夜明けのガスパール>
多聞は、友人3人と夜行列車で高松にさぬきうんどんを食べにいく。
車中で夜通し、怪談ばなしを語り合うことになり・・・
多聞のほかは・・・
黒田・・東京地方検察庁の検事
水島・・外科医
尾上・・ミュージシャン


この旅の目的は、うどんを食べることでなく、精神的に参っている多聞に
夜通し寄り添うこと。
多聞にそんなことがあったんだ~。
いつも飄々としていて物事を深刻に捉えない前向き人間かと
思って読んで来たので、ここでの多聞の話を友人たちから聞いて
意外に繊細なんだな~と。
いい友人たちがいて、よかった。

あとがきの日本各地を巡る話の場所の説明なども良かった。
まあ、ほぼ読みながら予測がつくんだけれど・・・


この話の前の「月の裏側」と最新刊の「珈琲怪談」も
読みたいな。

これくらいの怪談話なら許容範囲・・・^m^



                       ★★★





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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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