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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2014年8月


有人火星探査が開始されて3度目のミッションは、猛烈な砂嵐により
わずか6日目にして中止を余儀なくされた。
だが、不運はそれだけでは終わらない。
火星を離脱する寸前、折れたアンテナがクルーのマーク・ワトニーを
直撃、彼は砂嵐のなかへと姿を消した。
ところがーーー。
奇跡的にマークは生きていた!?
不毛の赤い惑星に一人残された彼は限られた物資、自らの知恵を
駆使して生き延びていく。
宇宙開発時代の傑作ハードSF


                  (ハヤカワ文庫/表紙裏の解説文)




NHKのドラマ「宙わたる教室」で、出てきた女子生徒の愛読書として

こちらの本を知る。
その前に、これを原作としての映画「オデッセイ」(公開は2016年)のことは
知っていたけれど・・・

著者が専門的な知識が豊富ということで、ちょっと理解不能な言葉の
羅列の箇所はあるので、その辺は飛ばし読み・・・(^^ゞ

それでも十分に楽しめた。

主人公のマーク・ワトニーが常に冷静でポジティブな考えかたをする人物で
命の危険が常にある深刻な状況が続くなかでも、ユーモアさえ感じる思考で
ドキドキハラハラというより、なんだかワクワクしながら読んでいた。

結末を分かっているというのもあるけれど・・・


映画は、知っているけど、ちゃんと見た記憶がないので
これを機会に映画もみてみたい。



                      ★★★★★
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発行年月:2007年5月


 児童文学界からきらりとその姿をあらわした、美しく巧みな筆致の、新・ヤングアダルト小説。
夕暮れ時、静かに目をこらして。ふしぎな世界はすぐそばにある。
それはほんのいっときで消えてしまう。あらわれるのはきまって夕暮れ時。光と闇のまざる時間、生と死の境目がぼんやりするころ――。
女子中学生・灯子の感受性がつむぐ、やさしさと不思議さに満ちた1年間。


                       (講談社HPより)


中学生の灯子の1年を描いている。
それぞれのお話にちょっと不思議なことが起きるのだけど
そういうことも実際、あるのかもなぁ~と思わせてくれる。
不思議だけれど、そこには温かいものも感じられていいお話だった。

ヤングアダルト小説だけれど、大人でも十分に楽しめる。


マグノリアは灯子のおばちゃんの家に、ちょこちょこお届け物に行く。
おばちゃんの家の庭には大きなマグノリアの木が立っている。
おばちゃんは、灯子のママの亡くなったお兄さんの奥さん。
マグノリアの木は、おばちゃんの夫であるおじさんが大切にしていた。

最後のお話で、おばちゃんの家の隣に引っ越して来た一家が
その木を切ってほしいと言ってくる。

どうなることかと心配したけれど、その家の男の子が「あの木は切らないで」と
両親に願い出て切らずに済むことに。
その経緯が、ちょっと不思議だけれど愉快なものだった。

いたづら好きのおじさんの仕業かな?と話す灯子のママ。
きっと素敵な人だったんだろうな~。


灯子も優しい心を持つ良い子だなぁ~。
皆がちょっと敬遠している凛さんにもふつうに話しかけて仲良くなったし。


安東さんのお話、もっと読もう。



                     ★★★★★



発行年月:2010年9月


人は、人のどこに恋をするんだろう?……
消えた恋人にそっくりな人と恋に落ちた朝子の10年を描く、
野間文芸新人賞受賞作!

朝日新聞、読売新聞他、各紙誌で話題沸騰の長篇小説。


                   (河出書房新社HPより)


映画化されて、主演の男女の不倫問題などで一時、世間を騒がせていた。
原作が柴崎さんだったのは、知らず・・・・
図書館棚で見つけて読んでみた。


面白かった。
若い時の恋愛ってこんなかんじだったかなぁ~なんて思ったり・・・

泉谷朝子は偶然、出会った麦に惹かれ、二人は恋人同士のように過ごす。
けれど麦は突然、上海に行くといい、朝子は神戸港に見送りに。
そして月日は過ぎて・・・・
その間、麦からは連絡なく、朝子は麦のことばかり考えて暮らす。
で、働いていたカフェの上の階で働く丸子亮平に出会う。
見た目が麦そっくりで朝子は亮平が気になる。
そして二人は恋人同士に・・・

亮平と居ても、麦のことを考えている朝子。
でも次第に亮平自身が好きになっていっていたような・・・

そんなある日、麦がテレビドラマに出演していることを知る。
ロケ現場にも行ってみるけれど会えず・・・

亮平が東京から大阪の事務所で働くことになり、朝子もそれを追って引っ越しを
する予定という時期に二人は再会してしまう。
えぇ~!どうするのぉ~?  ドキドキ。
まさか、元のさやに納まらないよね・・・・


終盤はハラハラした。
麦みたいな人はダメだ。
自分のことしか、考えていない。

朝子の友達・春代が「あさちゃん、最低やと思う」と言った言葉、
読みながら、同意した。

でも、ぎりぎりのところで朝子が気づいてよかった。

この後、麦は、どうしたんだろ?
自業自得なんだけどね。



これ読んだら映画も観たくなったなぁ~。

柴崎さんの物語は面白い。



                      ★★★★



発行年月:2021年9月


3年連続本屋大賞ノミネートの
青山美智子さんが贈る『木曜日にはココアを』の次の物語
桜並木のそばに佇む「マーブル・カフェ」では、定休日の月曜日に「抹茶カフェ」が開かれ――。ツイていない携帯ショップ店員、愛想のない茶問屋の若旦那、祖母が苦手な紙芝居師、京都老舗和菓子屋の元女将……。一杯の抹茶から始まる、東京と京都をつなぐ心癒やされる物語。
 
3年連続「本屋大賞」にノミネートされた青山美智子さんの最新文庫本。川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェ」。その「マーブル・カフェ」が定休日の月曜日にだけ「抹茶カフェ」を営むことに。ついていない携帯ショップの店員、妻を怒らせてしまった夫、恋人と別れたばかりのシンガー、時代に取り残されたと感じている京都老舗の元女将……。思い悩む人々が誰かの何気ない言葉で前向きな気持ちになっていく――。人は知らず知らずのうちに、誰かの背中を押している。――これは、一杯の抹茶から始まる、東京と京都をつなぐ12ヵ月の心温まるストーリー。『木曜日にはココアを』のおなじみのメンバーも登場する。
                   
 
カバー写真:田中達也(ミニチュアライフ)


                    (宝島社HPより)


1月~12月。
それぞれの季節で繰り広げらる物語。
マーブル・カフェに関連する人たちが登場するので、たのしい。

最初の話では京都のお茶問屋の一人息子・福居吉平が、
ちかいうちに東京に支店をだすため
マーブル・カフェのイベント「抹茶カフェ」で抹茶をふるまう。
そこに訪れた携帯ショップ店員の美保。
ふたりのやり取りがなんだか、いいなぁ~と思うものだったので
最後の話で再会したのは、期待していた通りで嬉しくなった。


他の話もどれもいい。
やはり、こういうほっこり系の物語はいいな~。




                      ★★★★



発行年月:2024年11月


働くってことは、生きるってことだ。「東京バンドワゴン」シリーズの著者が贈る、高校生たちが大人の階段を上る青春群像。〈カラオケdondon〉の奥まった一室。そこはお客に貸さない部屋。通称〈バイト・クラブ〉のための部室だ。ここの部員になるための資格は、【高校生の身の上で「暮らし」のためにバイトをしていること】。ファミレスにガソリンスタンド、バッティングセンターなどなど。稼いだお金の使い途は学費だったり生活費だったり、将来のためだったり。お金はなくても、ここには私たちなりの「青春」がある。でもある日、そんな日常を一変させるような事件が起こる――。

                    (中央公論新社HPより)




バイトをしている高校生たちが皆、良い子達。

それを見守る大人たちも温かい。


菅田三四郎・・・私立蘭貫学院1年生、三公バッティングセンターでアルバイト
        父親の会社が倒産し父は長距離トラックドライバーに。
        母親は伯父の経営する石材店で事務をすることに。
        学費のかかる私立にはそのままでいいという両親のため小遣いくらいは
        自分でとアルバイトをする。中学までは野球をやっていた。


紺野夏生・・・・県立赤星高校3年生 カラオケdondonでバイト
        母子家庭で母親は保険のセールス。
        父親はヤクザらしいが、自分は一度も会った記憶はない。



渡邊みちか・・・県立赤星高校2年生 ロイヤルデッシュでアルバイト
        中学2年の時に両親が離婚し、母方の祖母と3人暮らし。


田村由希美・・・私立榛学園1年生 花の店マーガレットでアルバイト
        母親は美容関連の会社の社長。父親はそこで営業部長をしていたが
        父は会社を辞め、両親は離婚。
        由希美は父と暮らすことを選び、二人でアパートで暮らす。
        三四郎とは幼馴染。


坂城悟・・・・市立一ノ瀬高校2年生 アノス波坂SSガソリンスタンドでアルバイト
       店長と家が隣。母親の実家で祖父母と暮らしている。
       母親は銀座のどこかの店で働いていて年に数回、帰ってくる。


カラオケ店の店長夫婦は、夏生のように暮らしのためにバイトしている高校生たちの
ためにカラオケ店の1室を貸出している。
そこは<バイトクラブ>として5人の集まる場所に。
ほかにもそこに差し入れをしてくれる人だったり、それぞれのバイト先の大人たちも
彼らを見守っている。
三四郎の高校の担任もここが地元で、夏生の母親や父親の若い頃を知っていたり
なんだかみんな少しずつ繋がっていくのも面白かった。

途中、夏生のヤクザの父親・長坂康二の話になりショッキングな展開になるのは
ビックリだった!
どんな恨みを抱かれていたのか?わからなかったので少しモヤモヤしたけれど
夏生の身に降りかからず安心。

そして、それぞれの高校生たちが、未来ある終わり方で良かった。

小路さんの作品は、最後は丸く納まると思って読んでいるので今回も
その通りになり、ホッ。



                         ★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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