発行年月:2014年1月
愛することは受け入れること――。
28歳わたしがアメリカ留学先で出会った底抜けに明るく温かいダニエル。
惹かれていく2人だが、彼には秘密があった。
愛と性、そして生。衝撃の問題作。
(河出書房新社HPより)
実話を元に著者が独自に調べて書いた物語とか。
アメリカ留学のため、ニューヨークに住みバイトを始めた先で知り合ったダニエル。
誰からも愛される男性で、カオリも彼に惹かれ二人は仲良くなるけれど・・・
ダニエルの家族。
兄と姉と両親。両親は再婚同士。
兄は父親の連れ子で、姉は母親の連れ子という家族。
ダニエルの子どもの頃の思い出話では、とても仲の良い家族という印象だった。
けれど・・・その家族には、大きな秘密があったと知るカオリ。
こんな事実を知ったら、どうするだろう?
ダニエルから説明を受けるけれど、その説明から更に疑問を抱いてしまうカオリ。
もっとちゃんと最初から真実を話してくれたら良いのに・・・
と思ってしまった。
付き合い始めてから、真実を知らされ、勝手に終わりにしたダニエルには
嫌悪感を抱いてしまった。
カオリが可哀想。
二人でもっと時間をかけて話せば、何か違った二人の未来があったかもしれないのに・・
そうすることは最初から望んでいないということか?
だとしたら、尚更、カオリと恋人同士のような関係を築いたことは罪。
う~ん、なんとも後味が悪いお話でした。
でも、生まれた子が幸せであるといいなとは思う。
★★★
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発行年月:2013年6月
デビュー短篇集がフランク・オコナー賞候補に。ジンバブエの人々の十三の物語。
「もう決して植民地にはならない」――1980年に独立したアフリカ南部の国ジンバブエ(旧ローデシア)。白人を打ち負かし、理想に燃えていたはずが、いまや天文学的ハイパーインフレが進行中。そんなジンバブエを舞台に、さまざまな階層の人々の悲喜こもごもを描く十三の物語。J・M・クッツェー、イーユン・リー絶賛のデビュー作。
(新潮社HPより)
ジンバブエに生まれた著者が書いた物語。
13の短編の主人公たちは、様々な階級。
最初の話<軍葬ラッパが鳴り終えて>は、国家の英雄として国葬される夫について、
国葬されることを冷ややかに思う主人公を描く。
表題作<イースタリーの悲歌(エレジー)>は、貧しい暮らしの人々が住む
イースタリー ファームにどこからか来たマーサ・ムペンゴという女性について
人々がいろいろと噂する様子。
なんだか物悲しい気持ちになりました。
いろいろな環境で暮らす人々の様子がユーモア交じりで語られていて、
馴染みのないジンバブエという国のことが、少しわかりました。
白人を追い出して、独立したアフリカ南部のジンバブエ。
独立するって、良いことばかりじゃないんだな・・・。
スーパーインフレとか、エイズの蔓延とか・・・・
激動の社会のなかでも、人々はたくましい。
国外に出ていく人たちも少なくない。
これから、ジンバブエのことがニュースで耳にしたら、この本のなかの人々の
ことを思い出しそう。
★★★★
発行年月:2013年11月
悲しみが、苦しみが、怒りが、祈りが、そして希望が――
この年、真っ赤な奇跡へとつながった。
原爆が投下され、街が燃え尽きてから30年。弱小球団・広島東洋カープができてから26年。カープの帽子が濃紺から赤に変わり「赤ヘル軍団」となった頃、一人の転校生が広島にやってきた。
1975年、広島カープ初優勝の年。三年連続最下位だったカープは、開幕十試合を終えて四勝六敗。まだ誰も奇跡のはじまりに気づいていない頃、やんちゃな野球少年のヤスと新聞記者志望のユキオは、東京から引っ越してきた“転校のベテラン”マナブと出会った。マナブは周囲となじもうとするが、広島は、これまでのどの街とも違っていた――。
(講談社HPより)
1975年の広島が舞台。
広島といえば・・・・原爆が世界で初めて投下された地。
8月6日の午前8時15分。
物語は中学生の少年たちが主。
片桐康久・・・父親が亡き後、母親が片桐酒店を一人で切り盛りしている。
店の手伝いも時々。野球好き。
北山幸男・・・新聞記者を目指す。スポーツ記事を独自の取材(片桐酒店のおじさんたちからの
情報が多い)で書いている。
橋本学・・・東京から転校。父親と二人暮らし。父親は楽してお金を稼ぐことばかり
考えているお気楽者。
3人が仲良くなって友情を築く。
父親の儲け話を信じ、ヤスの母親が大損した時の話は、泣けた(/_;)。
ヤスの母親の心の広さには感動。
その思いをどうか、ヤスの父親が理解して、違う生き方をしてほしいな~。
広島の原爆のことにも触れて、今まで知らなかった8月8日の福山空襲のこと。
似島という島に原爆でけがをした人々が船で大勢運ばれ、そこで亡くなった人が
大勢いたということなどを知り、衝撃的でした。
そんな絶望を味わった地でのカープの優勝は、人々にとって大きな希望となったんですね。
あまりプロ野球には興味ないので、野球の解説箇所の部分は、ちょっと
飛ばし読みしちゃいましたが・・・・^^;
この時代の広島のことが、よくわかるお話でした。
ヤス、ユキオ、マナブは、大人になってから再会できたのかな~?
★★★
発行年月:2013年1月
「選択」に迷う人へ――。芸能界を題材に描かれる、"再起"の物語
「初めてあの音を聞いた時、触れたことのない場所に触れられたようだった――」。情熱を失ったマネジャー、復活に賭ける女優と舞台に招かれる元女優。三人の「運と運命」をわけるものは? 入魂の長編小説!
(角川書店HPより)
芸能界というなかでの人間関係を描いていて、最初から興味深く読めた。
主人公の大崎藍子は、女優・河野みさきのマネージャー。
みさきは離婚後、やや人気低迷の女優。
気位が高く、扱いにくさは業界内では有名。
ほかには、みさきの付き人・今野。
彼女は元は女優志望だったが、女優としてはデビュー出来ず、芸能界で働くためならと
付き人をしている。頭の回転がよく、よく気が付き、付き人としての才能を
周りからは高く評価されている。
それから衣装・小道具係の野沢。
皆、目立たない仕事を懸命にこなし、ひとつの映画やドラマを作るのに
こんなに多く陰で働く人が居るんだ~と思った。
そして、ロケ先の田舎で藍子が見つけた、見た瞬間から気になった親子。
母親の片山愛とその娘・真菜。
愛は、元アイドルとして芸能界に居た経験を持つ。
現在は離婚して、幼い娘と二人暮らし。
愛の父親はアイルランド人。
アイルランドのティンホイッスルを真菜はいつも手にしていて
言葉を話すより、その笛を吹くことで感情を表現する。
登場人物たちの背景にあるものが、どんどんうまく繋がっていく。
巧いなぁ~話の進め方が!
あまり期待せずに読んだけれど、女優としてより作家としての才能がある方なんだと
思った。
テレビのコメンティターとしての活躍もされていて、話すことが
凄くしっかりしているなぁ~と思っていました。
ほかの書も読んでみたい!!
★★★★★
発行年月:2014年2月
ブラジルで起きた、小さな奇跡!
リオデジャネイロに住む15歳のアリコは、初めて一人で映画を見に行った日、帰り道で不思議な少女に出会う。自由奔放なナーダに魅せられたアリコは、だんだんと仲を深めていくが… 。友情と恋愛の成長物語。
(角川書店HPより)
まず、本を手に取って、このカラフルな表紙の絵に惹かれました!
装画は大野 舞さん。
舞台はブラジル。
そこで暮らす15歳のアリコが主人公。
日本人の父親との二人暮らし。
母親はポルトガル人で、母国に帰国後亡くなったらしい。
ある日、アリコは映画館で「世界の始まりへの旅」という映画を一人で見る。
監督は88歳のポルトガル人の男性。
その映画を見たあとで、知らない赤毛の女の子・ナーダに声を掛けられ
誘われるままカフェに同行。
同い年だというナーダは、自由奔放なかんじだけれどなんとなく惹かれるものがある。
その後も急にアリコの前に現れては、いろいろなところに連れて行き
いろいろな人に巡りあう。
そして、ジットという男の子と知り合う。
ジットと親しくなり、好意を抱くが、ナーダは「死んでしまった人だから・・・」と
仲良くすることを反対するような言葉を言われ混乱するアリコ。
ナーダも同じようにジットが好きなんだなぁ~と気づいたら、なんだか
微笑ましい。
同じ子を好きになったら女同士が少し陰湿な関係になるのが常だけど
二人の友情はその後も続く。
そして、終盤、わかった事実。
なるほど・・・・
そして、ナーダの導きで母親の故郷のポルトガルに旅立つアリコ。
そこで出会った母親の親戚たちとの交流。
ラストも素敵だった。
あとがきで、書かれていたブラジルでの著者の思い出話も興味深かった。
角野さんのブラジルでの体験を書いたというデビュー作も読んでみたいな。
★★★★★
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自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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