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読んだ本の感想あれこれ。
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51da0g--m4L__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年5月


彼女の波瀾万丈の人生が、全くの嘘だったとしたら!

ジェーニャの家に毎晩やってきては、ポートワインを飲みながら辛い人生を涙ながらに語るアイリーン。ところがその話はほとんど嘘。彼女は結婚したことも子供を亡くしたこともない。真実を知り打ちのめされるジェーニャ。だが嘘にも効用があって……。もう一人の自分の物語を生きる女たちの、面白く哀しくときに微笑ましい人生。


                                         (新潮社HPより)


主人公・ジャ-ニャの関わる女性たちのお話6つ。
最後の話は、ジャ-ニャ自身のこと。
女たちはいろいろな話をジャ-ニャに聞かせてくれるが、後々わかるのはその話には嘘が多いということ。

<ディアナ>
4人の子どもを産んだけど皆亡くなってしまったと語ったアイリ-ン。

<ユ-ラ兄さん>
綺麗で可愛い女の子ナ-ジャはいろいろな話をしてくれるけれど、その大半は嘘だと周りの大人たちは気づいている。
一番よくお話に登場するのは、ユ-ラ兄さんのこと

<筋書きの終わり>
いとこの子どものリャ-リャは13歳でジャ-ニャの息子と同い年だけど、妻子あり画家と恋愛関係にあるという。

<自然現象>
高齢の女性・アンナはジャ-ニャが大学院生のときの先生。
ある日、高校生のマ-シャは公園のベンチでたまたま隣に座っていたアンナと知り合う。
聡明そうなその老婦人から詩の話を聞き、自身の詩だと幾つかを朗読してもらう。
感心しきりのマ-シャだったが、アンナが亡くなったあと、それは既に発表されている著名な詩人たちの
作品だったと知る。

<幸せなケ-ス>
ジャ-ニャが学問に見切りをつけテレビ界で仕事をしていたときのはなし。
ドキュメンタリ-映画のシナリオを手掛けた経験を買われて出稼ぎのロシア人娼婦の私生活を
ドキュメンタリ-として放送するという企画に雇われる。
そして娼婦たちのいろいろな話を聞く。

<生きる術>
ジャ-ニャ自身の物語。


5つの話はジャ-ニャが聞き役という感じで出て来る女性たちのいろいろな嘘の話が語られる。
そして最後は、ジャ-ニャ自身が物語の中心。
学生時代は勉学に励み、かなり成績もよかったようだけど、あることをキッカケに学問の世界から身を引く。
このあたりは、なんだか著者自身の経歴に被る。
自分が接した女性たちの話には嘘が多かったけれど、そこには誰かを貶めるような悪意はない。
自分の生きるため、前に進むためについている嘘が多いかんじで、ジャ-ニャ自身も嘘をつかれたことを特に気にしてはいない。
そして、最後の<生きる術>では、ジャ-ニャ自身がいとこの子どもリャ-リャが語る悲劇の主人公に酔ってるようなお喋りに救われて自分自身も強く生きていこうと思う。

物語は、時代を追って流れていて最初の話のころは、まだジャ-ニャも35歳と若く息子のサ-シャは3歳で癇癪持ちで苦労していたのに最後の話では、優しい大人に成長した様子が読み取れた。

物語は20年間くらいの時間の流れ。
舞台のロシアもチェチェン紛争などがあったりと激動の時代だった。
そういう時代背景もよく現している物語でもあったと思う。

海外の物語は、その時代のその国を知ることが出来るのも興味深いところだな・・・。


                                       ★★★★


 
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