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読んだ本の感想あれこれ。
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51qv7M4kcoL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2011年12月


自分でも理解できない感情に突き動かされ、平凡な主婦・小夜子は若い美容師に執着する。やがて彼女のグロテスクな行為は家族も巻き込んでいく……。息苦しいまでに痛切な長篇小説。



                      (幻冬舎HPより)




物語は、主婦・親海小夜子、その夫・光太郎。
そして、小夜子の行きつけの美容院の美容師・山田海斗の3人が代わる代わる語るかたちで進行していく。

小夜子は、40歳台の専業主婦。
高校生の娘と夫と最近、新しい家に引っ越した。
夫婦仲は悪くなさそう。
そして、近所のヘアサロン・MINTへ行き、そこの美容師・山田海斗からメ-ルを受ける。
ただの営業メ-ルなのに、小夜子は返信する。

まあ、そこまでは別に変というほどの行動ではない。

けれど・・・・その後、小夜子はなぜか海斗に固執していく。
彼のアパ-トを探し当てたり、行きつけだと言っていた飲み屋を見つけたり・・・・
留守中に買い物したものをドアノブにかけて来たり・・・・・

ちょっと変わったおばさんくらいの認識だった海斗と、その恋人・唯も、段々、小夜子の行動に気味悪さを覚えてくる。

読んでいながらも・・・・なんだかイヤな人だな・・・と思いました。
特に、海斗のことが好きだとか、海斗とどううこうなりたいとか思っている様子は、ないのに
行動が意味不明で怖い。

夫の光太郎は、そんなちょっと「?」とは思いながらも短絡的に解釈してるのみ。
光太郎の物の考え方もちょっと可笑しい。

海斗の恋人・唯がついに小夜子の行動の異常さを暴露しに小夜子の元に乗り込んで行ったが、光太郎の発言に怯む。
ああ、この夫婦は、お互い、お似合いだ・・・と変な安心感を覚えてしまった^^;

ずっと嫌なかんじの雰囲気だったけど、なんだか最後のこの場面で、スッと解消。

なかなか面白かった。

スト-カ-行為って、こんな風にも生まれてしまうんだと、ちょっとショックだったけど、
気づかないうちに他人から見たら、行き過ぎた変な行動って、誰にも起こす可能性あるってことだな。

この表題の意味を考えると、なかなか深いと思う。
物語のなかに特に「木琴」が出てくるわけではないので
自分なりに想像するしかないけれど・・・。


★★★★
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