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読んだ本の感想あれこれ。
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638948c5.jpg発行年月:2008年6月


家族とは、愛とは、赦しとは・・・・。
過去の事件を現代の視点から追う、
迫真のサスペンス!

あの夏、わたしは希望をもらった。

                       (本の帯文より)


初めて読む作家さん。
図書館の棚を眺めていたら・・・何となく目に留まりました。
そういうのは、大抵わたしにとっては当たり!
そして、この本も、わたしにとっては、かなり当たり!

物語は、主人公・杉原美緒が小学6年生の頃から始まる。
弟・充は小学3年生で、父親は家を出て行き、母親と3人で暮らしている。
母親はアルコ-ル依存症。入退院を繰り返し、その間、美緒と充は母親の従姉妹である薫の元で暮らす。
薫は夜はお酒も出す喫茶店を経営していて、そこの客である元検事の永瀬丈太郎と美緒も顔見知りになる。
永瀬は、随分前に娘。瑠璃を誘拐されていてその真相は未だ掴めていない。
そして、薫は瑠璃と幼稚園が同じで彼女が連れ去られるのを目撃している。

未解決の誘拐事件の真相は?と気になりつつ、美緒の成長に合わせて永瀬との心の交流が深まっていく様子が物語の軸みたいになっていて、親子以上に年は離れた美緒と永瀬の会話などから、お互いの過去の傷が癒される相手なのかなぁ~?なんて思いながら読んでいました。


後半では、美緒も社会人になり、自分の足で永瀬の娘の事件の真相を追うようになり、わかってくる事実にドキドキ。
そして、わかった真相は、なんとも切ないものでした。

美緒の過去にあった辛い事の真相も同時にわかり・・・・ど~んと気分は落ち込みました。

真実を知るって、辛いことでもあるんだな~。
それによって新たな人を恨みたくもなりそうですが・・・・
美緒の弟・充が「人を恨みつづけることは疲れる・・・・忘れよう」という場面が印象的。
充が一番、辛い思いをしたんだと思ったら・・・たまらなかったけど、この言葉で救われた。

そしてこの表題の「七月のクリスマスカ-ド」がどういう意味かわかるラスト部分では、感動しました。

サスペンスにしては、地味だと思うけどなかなか読み応えがありました。
こういう作品、結構、好み(^^)

ほかの作品も読んでみたくなった!

★★★★
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