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読んだ本の感想あれこれ。
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f0dedaa7.jpg発行年月:2009年11月


新しい才能による次世代ドキュメンタリ-誕生!
47カ国、約2年間にわたる旅を今までにない手法で描いた第7回開高健ノンフィクション賞受賞作。
アジア、中東、アフリカ・・・現地の生活に密着した旅をク-ル&詩情豊に活写!!


                     (集英社HPより)
 

26歳の春からスタ-トして約2年間、ユ-ラシア大陸~アフリカ大陸47カ国を巡る著者。
お写真を見ると、とても凛々しくて素敵な眼差し。
表紙のインパラの眼差しとどこか似てると思いました。

ケニアでインパラに出会った瞬間の描写が素敵!

以下文中をちょっと書き出してみます。
P154・・・・枯れ草に色づく草原がひっそりと朝日を待っていた。私はヴァンから頭を出して、ひんやりと澄んだ朝の空気を頬や額に受けながら、風の声を聴いていた。
すると、わたしの眼前に一頭のインパラが現れた。黄金の草地に足を着き、透き通る大気に首を立て、たった一頭でたたずんでいた。・・・・・・・・インパラの濡れた美しい目は周囲のすべてを吸収し、同時に遠い世界を見据え、遥か彼方を見渡していた。


旅の殆どは、結構、過酷で危険だったり不衛生だったりなのですが、ゆえにここの描写が際立って美しく印象的でした。

女性一人で旅をするだけで、結構、度胸があると思いますが、行く先々で起こる不測の事態にも実に冷静で、驚きます。
結構、淡々と書かれているけど、わたしには無理!
ま、一人で行こうとすら思いませんが・・・・・^^;

でも、すごく多くの事を学ばせてもらいました。
巡った国々の様子もそうですが、先進国の人間として今まで見てきた途上国に対する考え方に対する疑問。
本当に必要な援助とは?について、著者の疑問に思う気持ちを知り初めて自分自身も疑問に思う事が出来ました。
途上国に対する各国の援助の本当の意味は、国益も絡んでいる?
相互にメリットがあればいいけど、長い目でみればどうなんだろ?などなど。

著者の
「アフリカは貧しい大陸でなく、圧倒的な豊かさを秘めた愛されるべき大陸だった」
この言葉も印象的。


読み始めは・・・写真も一緒に載せてくれたらいいのに・・・・思いながら居ましたが
自然と言葉だけで自然とその情景が浮かんできて、途中ある地図を追いつつ想像力を働かせながら著者の旅の記録を堪能しました。


この本を教えてくれた、お友達に感謝!
★★★★★
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ぴゃおさんへ
良い本を教えてくれてありがとう

現地の生活を肌身で感じてのことばだから凄くリアルだし容易にこちらにも入ってくるね
しかし、この人の親の立場に立つと心配だろうなぁ~。
kyoko 2010/02/16(Tue)11:32:54 編集
無題
こういう若い人たちの旺盛な好奇心がこれからの社会に役立ってくれるといいなって思ったよ。
メディアでは知りえないこういう情報はとても興味深いよね。

ぴゃお 2010/02/16(Tue)10:17:46 編集
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