忍者ブログ
読んだ本の感想あれこれ。
[232]  [231]  [230]  [229]  [228]  [227]  [226]  [225]  [224]  [223]  [222
03c43646.jpeg   発行年月:2009年8月


   僕たちはあの街で出会い、そして別れる。
   次の街へ行くために--------。

彼女が暮らす街まで電車の経路を、ずっと頭の中で考えている。その街に彼女しか存在しないように感じ、その街に自分だけが存在しないような感じ----十年の歳月をかけて書きためた、「忘れられない場所」をめぐる短編集。『パレ-ド』から『悪人』まですべてのエッセンスが詰めこまれた、ファン必須のマスタ-ピ-ス!

                                     
(新潮社HPより)

10の短編集。
ほのぼのしたかんじの作品あり、闇のようなくらいイメ-ジの作品あり。

この著者の作品は、あまり沢山、読んではいませんが、ハ-ドボイルドなものは、まだ未読。
これから、過去作品のそういう類のものも読んでみたくなりました。


でも、この10編では、最初の話と次のがすき。

最初の「日々の春」は新入社員の立野くんをちょっと気になる先輩の私。
ちょっとこの後日談を想像して、楽しんだ。

二番目の「零下五度」は、韓国旅行の女性が旅先で見かけたある状況。
お粥屋の前で自転車に取り付けた警報機を鳴らしてしまうおじさん。
それをお粥屋から覗きに出てきた客と思われる韓国人男性が手助けする。
同じ場所に居合わせただけの全く他人で何ら接点もない二人なのに、ある共通の疑問を持っているというのが面白かった。
こういう話、大好き(^^)

表題作「キャンセルされた街の案内」は一番最後で、ちょっと長い作品。
故郷から東京の自分のアパ-トに突然、住みついた兄。
最初は疎ましく思うのだが、居ると安心したりもする。
「ぼく」は小説を書きながら、今は無人島と化した軍艦島を案内する仕事をすることになる。

「ぼく」の書く小説が、よくわからなかったなぁ~^^;

でも、なんだか不思議な魅力みたいな物を感じた作品でもあって、好きじゃないけど、一番印象に残ったかも。

軍艦島・・・・ちょっと前にテレビでもやってたけど、わたし行きたくないな。
なんだか、不気味なかんじで・・・。
文中にもあったけど、「いるべきものがいない時の恐怖と、いるはずのないものがいた時の恐怖とでは、一体どちらが不気味だろうか?」

う~ん・・・両方不気味だけど、いるべきものがいない方が、わたしは怖い。


ササッと読めて、なかなか面白い本でした。

★★★


PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
mail
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
secret (管理人しか読むことができません)
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4
7 8 10 12 13
14 19 20
24 26 27
28 29 30
メ-タ-
kyokoさんの読書メーター
カテゴリー
フリーエリア
最新コメント
[09/20 kyoko]
[05/23 のぶ]
[09/15 kyoko]
[09/14 ひろ]
[03/06 kyoko]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
kyoko
HP:
性別:
女性
自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;

バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
フリーエリア

Copyright (c)本を片手に・・・ All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  image by Night on the Planet  Template by tsukika

忍者ブログ [PR]