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読んだ本の感想あれこれ。
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8468c202.jpg発行年月:2009年10月


頑張っていない人なんて、誰もいない。でも、どうにもならないことはある------。

子供の頃、勇気はみんなから称えられ、努力は必ず報われた。だけど、大人になった今は?初恋の少女、好きだったマンガの登場人物、いつも笑わせてくれた酔っ払いのおじさん・・・・なつかしい人との再会は、あの頃の自分と出会うこと。こんなはずじゃなかった日々を必死に生きる人たちだけが手にする、ささやかな希望を描く感動作。


                                     
(新潮社HPより)

6つの短篇集。
最後の「ロング・ロング・アゴ-」は最初の「いいものあげる」から20年経った設定。
この二つがやはり印象的でした。

小学生時代のあるクラスの様子。
老舗の百貨店「ちどりや」を経営する父を持つ美智子ちゃん。
そこに東京から転校してきたわたしは、その百貨店のライバルとなる大型ショッピングセンタ-の建設と経営を軌道に乗せることを仕事にした父を持つ。

クラスの何人かは「ちどりや」内に店舗を構える家の子。
仲良くなったスズちゃんも和菓子屋の娘で「ちどりや」に恩義を感じている一人。

「いいものあげる」と何かとプレゼントをくれる美智子ちゃんに複雑な思いで接するわたし。
美智子ちゃんに対して卑屈なほど褒め称えるスズちゃんに対しても複雑な心境のわたし。

子どもの世界っていうのも結構、厳しいな~。

でも美智子ちゃんとの別れの場面は、ホロリ・・・・(/_;)
美智子ちゃん、すごく優しい子でした。

新しい環境で、頑張って!と思って読み終えたら、最後に後日談で知らされたことは少々、ショック。
でも、幸せじゃなかったとは言えないし・・・・

小学生時代、サッカ-好きで美智子ちゃんが好きだった瀬尾くんの20年後の姿もなかなか切ないものがあったけど、現場監督(班長)が言った言葉は良かったな。
「やり甲斐とか生き甲斐なんて、あとになってから初めてわかるっていうか、あとにならなきゃわからないんだよな」

仕事にイマひとつ一生権命になれない瀬尾君だけど、言われた言葉の意味をわかったみたいで良かった!

ラストは切ない場面だったけど、心が少し温かくもなって、重松さんらしいものでした。

他の作品もそれぞれよかった。

しみじみ沁みてくるようなお話たちでした。

★★★★
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