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発行年月:1960年9月

コンプレックス。挫折。美。23歳の男は、なぜ金閣を炎上させたか。

一九五〇年七月一日、「国宝・金閣寺焼失。放火犯人は寺の青年僧」という衝撃のニュースが世人の耳目を驚かせた。この事件の陰に潜められた若い学僧の悩み――ハンディを背負った宿命の子の、生への消しがたい呪いと、それゆえに金閣の美の魔力に魂を奪われ、ついには幻想と心中するにいたった悲劇……。31歳の鬼才三島が全青春の決算として告白体の名文に綴った不朽の金字塔。

                        (新潮文庫HPより)




先に読んだ次女が「読むべき!」と言ったので・・・
今まで恥ずかしながら三島由紀夫は読んだことがなかったのですが読んでみました!

そして・・・・その文章力に感動!!
日本語って、こんなに素晴らしいんだ!
人の気持ちとか、目に見えないものをこんな風に表現できる人だとは知らなかった!!



物語は、1950年7月2日に起きた金閣寺放火事件が基。
犯人の青年の告白文という形で描かれている物語です。

主人公・溝口がその美しさに魅了されていた金閣寺を焼失させようと決心する
までの心の変化が丁寧に描かれている。
大学で知り合った、柏木との関わりも物語の中では重要な転機となっていた。
柏木は強度の内飜足(内反足?)。
溝口は、彼の不具が私を安心させたと語り、声を掛けるが、そんな心のうちを見事に
言い当てられ逆に「吃音をそんなに大事に思っているのか」と侮蔑される。

柏木の鋭い物の捉え方は、読んでいて「おぉ~!」と感心することが多かった。
この考え方は、著者の物の考え方に通じるものがあるんじゃないかな?
なんて想像もした。



溝口は金閣寺をどうして焼いたのか?

魅了されてはいても、終戦間際には、空襲で焼けてなくなることを想像し喜々としていたり
どこか破滅願望的なものを感じた。
なくなってしまったことで、より強く残る、そのものに対する意識。
幼い頃、恋心を抱いた有為子の死。初めて自分に優しく接してくれた鶴川の死。
そして、父・・・・亡くなった後でも何度も溝口は思い出す。

 そして、見知らぬ人の言葉から老師の金銭感覚やその他のことでも違和感を感じる。
そして、柏木に借金して出奔したあとから老師との関係が冷え込むが
金閣寺の僧侶になることを期待している母親の父が死んでからの行動にも
何か自分勝手さを感じる。


幻想のなかの金閣寺をそのまま留めるには、現実の金閣寺は要らない?
金閣寺が存在するから、自分は不自由。


いろいろな考えがあっての結論が燃やす(ないものにする)ことだったんでしょうか?
なんとも切ない話です。
溝口が寺の子どもに生まれなかったら?
吃音じゃなかったら?別の生き方が出来たんでしょうね・・・・。



物語の最後、主人公は生きることを選んだかんじだったが、実際の犯人は
ウィキペディアで調べたら・・・自殺を図りながらも命は助かったんですね・・・。

同じ事件を扱った、水上勉の「五番町夕霧楼」「金閣炎上」も読んでみたくなった。


いや~しかし、衝撃的な話で、三島由紀夫の文章に魅了されました!!


                          ★★★★★
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