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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2013年6月


 仕方ないものだな。男というものは。

吉原で火事があった。
青柳屋の遊女・梅が枝は逃げ遅れて火傷を負ったという。
同心・玉島千蔭は梅が枝を気遣うが、すぐに見舞いに行こうとはしない。
千蔭は梅が枝の客ではないし、深い仲でもないから。
行ってどうこうできるわけでもないから。
やがて、梅が枝の身請けの話が進んでいるという噂が、千蔭の耳に入る─。
吉原。芝居町。華やかな舞台の陰には、行き場のない想いがわだかまる。

                   (光文社HPより)


シリ-ズ物とは知らずに読んだので、事件解決に奔走する同心・玉島千蔭とその
下で働く八十吉に最初は、馴染めず・・・話を追うたびにだんだんと千蔭の人柄に魅力を感じていきました。

4つの連作集。

<むじな菊>
長屋の差配人として人望も厚かった銀治が何者かに殺された。
疑わしい男がすぐに現れたが、犯人は・・・


<だんまり>
夜中にひとりで歩いている男の髷を切る変わった事件が連続して起きる。
犯人の目的は何なのか?


<土蛍>
吉原の火事でやけどを負った梅が枝。
その梅が枝に身請け話が持ち上がる。
千蔭は気にしつつも冷めた態度。


<はずれくじ>
ツキに見放されたような男・直吉。
そんな男が冨くじを買えば当たるとお金まで用立てて貰い、くじを買うように言わる。
が・・・後日、直吉は土左衛門となって発見される。


事件の真相解明の段階はまあまあ面白いけれど、その真相がわかると
何ともやり切れない気持ちにさせられた。

特に最後の<はずれくじ>は、あまりにも不憫な直吉・・・(:_;)
最後の話くらい、少し明るいものであってほしかったのになぁ~。


千蔭と梅が枝は、態度ではお互い淡泊なかんじだけれど本心は相思相愛なのかな?


近藤さんは、時代物も書かれて、本当になんでも書ける人なんだな・・・。


                           ★★★
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