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読んだ本の感想あれこれ。
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51QvkXxlOwL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2013年4月


顔にアザがあるアイコ。
研究一筋の大学院生活を送っていたが、
映画監督の飛坂と恋に落ちる。
しかし飛坂は仕事優先、女優とのスキャンダルも飛び出し、
アイコは自身のコンプレックスと向き合うことに…。


                                       (集英社HPより)



表題と本の表紙からも宮沢賢治の『よだかの星』を連想させる。
でも、主人公・アイコの生き方は、芯が通っている感じで、好感が持てました。
変に卑屈にならず、けれど、控えめに目立たないように生きていた。
国立大の物理学科を卒業し、さらにその上の大学院に進んで研究室通いのアイコ。

研究室の仲間たちがみんな、良い人たち。
教授も素敵だなぁ~。

そして、アイコの家族もいい。
素敵な人たちに囲まれて成長していくアイコ。

そして、出版社で働く友人・まりえの頼みである雑誌のルポタ-ジュを受け、その雑誌の表紙写真に載ったことから、少し、世界が広がっていく。
俳優によってアイコを題材にした映画を作ることになり、その監督の飛坂と知り合う。
そして飛坂に惹かれていくアイコ。

自由奔放なかんじの飛坂だけど、アイコには心を開いて自分が今まで抱えていたことも吐き出す。
お互いが胸のうちをぶつけ合える相手に初めて出会ったという感じ。
しかし、そのまま恋愛に発展するのは・・・・・・
アイコの飛坂に対する気持ちが切ない。
気持ちは素直にぶつけたし、それを分かっても貰えたけれど・・・・・
もどかしいかんじが、なんだか凄く新鮮でした!
こういう表現力はウマいなぁ~。

顔に生まれつきのあざを持つ女性の恋愛というと、うまくいくのかいかないのか?とその行方が気になって読んでいたのだけど、うまくいかなくても、アイコが恋をしたということが、アイコを大きく成長させた。
清清しいラブスト-リ-だったと思う。

太田母斑はある程度、治療で消すことが出来るあざだと思うけれど、アイコはその治療をまだ受けない。
そこにある考え方には、納得した。

なるほどな~。そういう風に考えるのか?と。

あざに限らず、身体的コンプレックスを抱えている人は、世の中に沢山いる。
そういう人たちの思いを少し考えてみようと思える話でした。


                                         ★★★★★




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