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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2013年9月


 センセイ、僕たちを助けてください。

小説家であるセンセイに、少年から謎の手紙が届く。「僕たちはゼツメツしてしまいます」生き延びるための旅に出た2人の少年と1人の少女。でも、彼らはいま、どこに? エミさん。ツカちゃん。ナイフさん。このひとたちは、いったい、誰――? これは物語なのか、現実なのか。全ての親と子に捧げる、再生と救済の最新長編。

                   (新潮社HPより)



ちょっと変わった形式。
小説家の元に届いた手紙。
それを元に、小説家は物語を書く。
中学二年の少年・タケシが小学校5年生の少年リュウと少女ジュンと共に、
ゼンメツしないための旅に出る。


どれが現実で、どれが小説家が想像力で書いた物語か、多少混乱しますが・・・
3人はどうなるのか?
気になり最後まで一気に読みました。

タケシもリュウもジュンも、みなとても辛い状況にいる。
周りの大人はそれに気付かない。
なぜなら、子どもたちは気付かれないようにしているから・・・。

親としては、それでも気付くべきなんでしょが・・・
親の立場としては、少年たちの親達を責めることは出来ない。


だから、こういう小説を読んで、「生きて!」という思いを理解して
生きて欲しい。

それが一番、辛いことなんだよと言われたら、どう答えていいのか
わからないんだけど。。。
辛いことから逃げてでも生きて欲しい。


本当に辛い物語。
でも、こういう小説は、沢山の子どもたちに読んで欲しい。


                         ★★★★

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発行年月:2013年7月


 街なみも日常のくらしも、家族のかたちも変わる。だからこそ、変わらないものが生きる支えになる。手間ひまをかけるから美味しい。料理も、人生も。「これから」を生きるすべての人たちへ―おかしくて切なくて滋味に富む、震災以降の物語。一年ぶりの長編小説!

                (日本経済新聞出版社HPより)


アラフィフ男性3人のそれぞれの苦悩。
3人は料理教室つながり。

宮本陽平・・・中学の国語教師。妻は同い年。長女は社会人。長男も大学生になり親元を離れ仙台の大学に進学する。
これからは夫婦2人の暮らしと思っていた矢先、妻の愛読書のなかに
離婚届発見!


武内一博・・・雑誌編集長。妻とは5年前から別居生活が続いている。
母親の介護のため、実家のある京都に行ったきり。
妻の生活の基盤は完全に京都にある。
離婚を考えるべきか?


小川康文・・・お弁当とお惣菜のお店「ニコニコ亭」の跡取り。
離婚し、再婚相手は17歳年下そして4歳の連れ子(男の子)あり。
口の達者な母親に店は任せ、妻とふたりで移動販売で働く。


そんな3人の前に料理教室の新しい講師・エリカ先生が絡む。
エリカ先生には、娘・ひなたがいて、娘には不良旦那・コ-ジとの間に出来た子どもがいる。



アラフィフ男子の悩みあれこれ。
妻とのこと、仕事のこと、友達とのこと。

教師の陽平には、受け持ち生徒のなかに気になる生徒・井上克也(通称:ドン)がいる。
父親はベトナムに単身赴任中。そして母親が交通事故で入院。
しかし、母親はその事故で不倫をしていたことが発覚。


ドンちゃんが良い子なんだよなぁ~。
泣けちゃうくらいの健気さ。


表題のファミレスは、ことある事に話し合いの場として登場。
最近、ファミレスそういえば、行ってないなぁ~なんて思った^^;


最後は、3人の男達が抱えていた問題が解決する。
みんなそれぞれの第二の人生を歩んでいくんだろうな。


面白かったけれど、ちょっと長かったなぁ~。
もう少し、コンパクトにまとめちゃってもいいような場面も沢山あったような・・・

でも、食べることっていろんな意味で大切なんだな~とつくづく思った。
誰かのために食事を作って、それを喜んで貰うって、やっぽり最高なこと。
そんな喜びを、ドンちゃんが感じてくれて最後は嬉しかった♪


                       ★★★

















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発行年月:2013年3月


喪失と悲しみと、再生への祈りを描く
珠玉の7つの物語。

小学3年生、母を亡くした夜に父がつくってくれた"わが家”のトン汁を、避難所の炊き出しでつくった僕。東京でもどかしい思いを抱え、2ヶ月後に縁のあった被災地を訪れた主婦。あの日、同級生を喪った高校生。厄災で断ち切られたもの。それでもまた巡り来るもの。未曾有の被害をもたらした大震災を巡り、それぞれの位置から、再生への光と家族を描いた短編集。


                              (扶桑社HPより)


3.11の震災に纏わる話7つ。
どの話を読んでもジ~ンと来ます。

震災で家族や親しかった人をを喪った者、被災地に思い出がある者いろいろな立場で、いろいろな思いを
感じながらの物語。


一番、考えさせられ感動したのが4つめの話「記念日」。
被災地へ生活必需品でもある、カレンダ-を送ろうということで、家で使っていたカレンダ-を送る家族の話。
家族の記念日に印が付いているのは、失礼にあたると判断して、修正ペンで消して送るけれど・・・・

被災地の人が望むことと、被災してない人との考え方には、多少のズレがあって
言われてみれば、なるほど・・・・と思う事ばかり。
人のために何かしてあげたいという気持ちが、あっても、いろいろ考えると迷うことばかりだな。

けれど、カレンダ-を受け取ってくれた方との温かい交流が始まったのは、嬉しかった。


                                 ★★★★

 

 
51iJ-dXP-UL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年9月


廃校が決まった高校の、最後の生徒として入学した僕ら。
平凡な毎日は、熱血中年オヤジ・ジン先生との出会いによって一変した……。
今を生きる全ての人に贈る、まっすぐな青春賛歌。


                (中央公論新社HPより)




廃校が決まった東玉川高校の3年生の主人公たち。
松田錬太郎(ネタロ-)、大久保省吾(ヒコザ)、戸川翔太(ドカ)
3人それぞれのキャラクタ-が個性あって楽しい。
そして、錬太郎に堂々告白した、天然キャラの小島史恵(ムクちゃん)がかわいい♪

そこに赴任してきた元は私立高校教師の神村仁。

廃校で学校がなくなっても、気持ちが通じる仲間と出会えた場所で
楽しい思い出があればいいんじゃないかなぁ~?

錬太郎が公園で偶然、見かけたピエロ。
そこでやっていたジャグリングに興味を覚え練習する錬太郎。
ピエロは元東玉川の生徒・藤田智子(フジトモ)。
仁先生とは同級生の設定。

天然キャラのムクちゃんが一番、具体的な将来の目標があるのに驚いたけど、
みんなそれぞれ悩みながら卒業後の自分の道を決めたようで
彼らのこの後のことも知りたくなる。

大きな感動はなかったけれど、読んでいて楽しい
爽やかな青春物語でした♪


                                           ★★★


 
51mXB3y2F7L__SL500_AA300_.jpg発行年月:2011年9月


いま届けたい希望の物語
でも、それが生きるってことなんだから
途方にくれたとき、背中を押してくれる一杯のうどん。あたたかくて、涙がとまらない----。
重松清、渾身の長編!

極上の物語は、静かに最終章を迎える。

五十年前の大水害の翌日、若いうどん職人が路上でふるまったうどんは、まずくて、おいしくて、希望の味がした。空襲から、まだ十数年しかたっていないのに。
一面の焼け野原からせっかくみんなでがんばって復興したのに、今度は一面の海になってしまって、やり直し……。
それでも、ひとびとはくじけなかった。いま一生懸命に生きているひとたちを、あたたかく、そして力強く包み込む-----。


                                         (講談社HPより)

下巻では、うどん屋のおじいちゃん・修吉さんとおばあちゃん・駒子さんの若い頃の話も知れて、うどん屋の歴史がわかった!

修行時代の仲間・源さん。
そして若い頃の友達・わびすけさん。

二人との思い出話にも感動。
友情はずっと変わらずで、おじいちゃんの心の優しさがよ~くわかるエピソ-ドが満載。

そんなおじいちゃんを今でも大好きで、ずっと支えるおばあちゃん。
素敵だなぁ~。

中学3年生で受験生なのに、祖父母を気にかけて、時間があれば店の手伝いに通う淑子も優しい子だなぁ~と感心。
人の心がよくわかる子。

それと・・・・町医者の榎本先生の話も切ないものがあった。
優し過ぎるゆえの苦悩・・・。

淑子の同級生・大友くんも再び登場。
今回は弟子入りしたいとうどん屋を手伝うことになって・・・・


あ~この後の峠うどんに関わる人たちは、どういう人生を歩むんだろう?
気になるなぁ~。
続編はないのかな?



今回の話の最初は、戦争の空襲で壊滅的被害を受けた地が、なんとか復興したと思ったら今度はその10年後くらいに水害で再び多大な被害を受けた地で、それでも前を向いて頑張って来た人たちの様子が書かれていた。
たぶん、3.11のことを頭に置いて書かれたのでしょう。



いつも心が綺麗になるようなお話を読ませてくれて、感謝です!

★★★★
 
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